気まぐれゲーム雑記
第264回：日本では2013年にXbox Oneが出ないらしい、と言う話題

まぁ、優先順位が落とされるのは仕方がないということで。

Xbox事業を取り巻く環境がちょっと変化？

マイクロソフトのXbox事業も束ねていたプレジデントのDon Mattrick氏が、マイクロソフトを退社しました。詳しくはこちら。
誰それ？　という人のためにいっておくと、E3で一生懸命Xbox Oneについて説明していた御仁です。Xbox360やXbox Liveなどのサービス展開でも知られた御仁でした。それが突然の退社でZyngaへいくというのだから、中々に剛胆さを感じてしまいます。

そんな中、日本マイクロソフトが2014会計年度の経営方針説明会を開催しました。Xbox Oneについての言及はほとんどなかったもののように思えましたが、4GamerによるXbox Oneについての情報を聞き出したインタビュー記事が掲載されています。詳しくはこちら。
代表執行役社長樋口泰行氏へのインタビューのポイントをまとめると、次の様な感じ。

• 日本はXboxの展開において優先順位が2番手であり、1番ではないので北米市場からはちょっと遅れた発売となる
• 音楽やビデオといったエンターテイメントをそのまま日本で提供するのは難しい
• 日本では、コンソールから離れてスマホやタブレットゲームにだいぶ行っちゃった印象がある
• これは、マニア層なら別だが一般層が厳しい
• ビデオや音楽の配信システムは、特に音楽の権利が難しい
• すべては、本社の動きと北米市場を見てから行動する
• 優先順位が2番手である日本市場は、2013年内にはXbox Oneは出ない
• 北米市場での発売からそんなに遅れる事はないが、正直これからプランニングするところ

ついに優先順位が明確になりました。
これはかなり大切な証言です。というわけで、優先順位の話を踏まえながらXbox Oneや次世代機の情報をあれやこれやと振り返ってみようかと思う次第です。

優先順位が高ければ、それはそれで嬉しいと思うのがユーザーである

Xbox Oneは、中古やら認証やらでユーザーや小売り店からの反感を買い、ポリシー変更せざるを得なくなりました。以前にも書きましたが、Xbox Oneの初期のポリシーは次世代ハードとして将来あり得るであろう一つの可能性を示したものです。必ずしもそれが良いと言うわけではありませんが、Steamとほぼ同様のシステムだった事から家庭用でSteamと同じサービス展開をするのではなかろうか？　という想定もできました。ですが、そういった事の優位性をユーザーに対して提示する事が出来なかったこそがマイクロソフト最大の失敗と言えるでしょう。

そういった中で、日本では劣勢状態のXbox Oneですが、優先順位が2番手であるという事が明確になりました。要するに、最重要視される市場ではないと見なされたわけです。Xbox360の情勢をみる限りでは劣勢であるには間違いないわけですし、テレビや音楽といったメディアとの融合を果たそうとしているXbox Oneは、日本だと権利絡みで厄介になるというのは随所で言われてきました。結果として、日本でそういったメディアとの融合が果たせているゲーム機はなく、事実Wii Uも日本と海外では使われ方が違います。ホームエンターテイメントという視点で見れば、日本はどのゲーム機も存在感を出せていません。一般層にアピールするのは、中々難しいようにも思えます。

一方、ライバル視されているPS4の優先順位と言えば、こちらはまだよく分かりません。こちらの記事にSCEのアンドリューハウス氏とのインタビュー記事がありますが、少なくともハウス氏は「日本のプライオリティ（優先順位）が低いわけはない？」という質問に「もちろん違います」と答えていますが、それが最優先なのかどうかは何とも図りかねるところに思えてしまいました。当然ながら、最優先だと嬉しいとは思いますが……。

これらハードの優先順位の話は、日本の場合だと各メーカーのタイトルは日本市場を最優先に考えられたモノなので、対して心配する必要はないのかもしれません。しかし、ハードメーカーがどれくらい日本へ注力してくれるのか、というのはゲームファンにとっては重要な要素にも思えるところです。Xbox Oneが2013年内に発売されないという言質は取れたようですので、PS4がどうなっていくのかを今後注目しておきたいですね。ついでに、各ハードのタイトル群も、ですけど。