連載:気まぐれゲーム雑記 第260回:インデックスの件はとりあえず落ち着こう、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第260回:インデックスの件はとりあえず落ち着こう、と言う話題

いやぁ、衝撃的でした。

クリティカルになりかねない案件が残っている

今日はちょこっとややこしい話をします。読めばなんとなくわかりそうなニュアンスで書くつもりですので、具体的に書かないのはご愛敬ということでよろしくお願いします。

さて、アトラスブランドを抱えているインデックスが民事再生法を適用しました。
おそらく、今ゲーム業界で一番ホットな話題でしょう。インデックスはともかくとして、アトラスと言えばそれなりの老舗な存在です。昨今も、真女神転生やら世界樹の迷宮やら、精力的にタイトルを発売していました。その大元となるインデックスが民事再生法を適用したというのだから、ゲームファンからすればたまりません。

で、ですね。現在、これ関連の情報が色々出すぎて、どれが信用できてどれが信用できないか、情報が錯綜している状態と言えます。ですが、そもそもにインデックスの本来の問題は「粉飾決算疑惑」です。こちらがまだ未解決のままなので、これの結果次第ではクリティカルな問題へと発展する恐れも出ています。というわけで、そんなインデックスを落ち着いて眺めつつ、現状を何となくわかりやすいニュアンスで管理人の個人的見解を交えつつ伝えてみようではないかと思う次第です。恐らく、そんなズレた事は書いていないと思います。……たぶん。

ちょっと難しいけどなるべくわかるように書いてみました……

まず、倒産という言葉が色んなところで飛び交っていますが、そもそも倒産という言葉に明確な定義はありません。ですが、帝国データバンク(国内最大の信用調査会社で、企業の信用度を調べています)での定義がわかりやすいものとなっています。そちらを引用しておきます。

日常的に使用する「倒産」という言葉は、法律用語ではありません。一般的には「企業経営が行き詰まり、弁済しなければならない債務が弁済できなくなった状態」を指します。

つまりこれは、借りたお金が返せなくなった状態、という事です。また、帝国データバンクでは以下の6つのうちどれか1つの状態になった時、「事実上の倒産」であると定義しています。

(1)銀行取引停止処分を受ける※
(2)内整理する(代表が倒産を認めた時)
(3)裁判所に会社更生手続開始を申請する
(4)裁判所に民事再生手続開始を申請する
(5)裁判所に破産手続開始を申請する
(6)裁判所に特別清算開始を申請する

というわけで帝国データバンクの定義では、インデックスは事実上の倒産に陥ったと言うことになります。ちなみに、破産は企業の資産をすべてお金に変えて貸してくれた人に返せるなら返す、というものなので少々違います。
ちょっと脇道に逸れますが、デパートの「そごう」や牛丼の「吉野屋」も一度倒産しています。倒産しても生き残る企業はある、というのは知っておくと良いかもしれません。……インデックスがそうなるかどうかはまるでわかりませんが。

次のステップは、民事再生法です。
とはいっても、これはちょっとややこしい。法律や仕組みに興味がない人にはわかるように説明することが難しいです。ですので、ちょっと極端に言ってしまえば、インデックスが事業譲渡先を選べるようにするためにとった手段、というのが落としどころでしょうか。
民事再生法は再建目的のための手法です。まぁ、たまに取れるだけ取ってから破産手続きをするケースもありますが、今のところインデックスは再建を目指しています。民事再生法は、今のままの経営陣で再建を目指すことができます。ですが、もう一つの再建目的の手法である「会社更生法」の道を選ぶと現存する経営陣は再建に関与する事ができません。その違いは大きいと言う事でしょう。ちなみに、JALは会社更生法を選んで再建しました。

で、さらに次にいきます。
民事再生法は、今までの経営陣が関与したまま再建を目指すことになりますが、そこに必要なのはお金を出した人達(債権者)の同意です。再建計画が到底無理、という流れになってしまったらお話になりません。そもそも、借りたお金を返す為に再建する、というのが根底にあります。そういうわけで、インデックスは主力としているゲーム事業へのスポンサーを募集・選定した上で譲渡する、という流れを取ったのでしょう。

さて、発表されたPDFには重要なポイントがぼかされています。それが最初に述べた「粉飾決算疑惑」です。負債総額は245億円と明記されていますが、粉飾決算疑惑の結果次第では非常によろしくない事が起きます。これにより想定される問題は、株主代表訴訟や債権者による訴訟が起きるかどうかが1つです。これが発生するとなるとかなりの損害賠償請求となるでしょう。
そして、もう1つはアトラスの価格算定に時間がかかる恐れがあると言う事です。粉飾決算なのでどこまでが本当でどこまでが嘘なのかを明確にしないと、正しい価値の算定ができません。そういった事を考えると、スポンサーが現れるかどうかが何とも言えないラインとなってくるわけです。要するに、事業譲渡する気があったところで手を挙げる人が居ない可能性がある、ということです。……ま、そこらへんは妄想も入っていますが。

あくまでも個人的な妄想なので鵜呑みにしないで「そういう考えもある」程度に思ってほしいのですが、想定しているのは3パターン。粉飾決算問題などで社員が自然と流出し、企業として自然解体の道を辿るのが1つ。事業売却交渉に失敗し、破産の流れが1つ。
そして最後は、多くの人が予想しているどこかのゲームメーカーがスポンサーを名乗り出る、という道です。名乗り出るメーカーは、先も挙げた企業である任天堂、セガサミー、マーベラスAQL、コーエーテクモ、DeNAでしょうか。あとはガンホーも名乗り出る……かもしれません。ですが、THQの時のように債権者達が再建計画に異議を唱え、各タイトル事に競売、という可能性もあるわけです。
まぁ、今は何を言ったところでどうなるかは流動的であるというのは間違いないでしょう。

この件は、アトラスが絡んでいるせいか色々な業界での思惑が見え隠れします。ですが、1箇所だけの情報に流されず、より広く情報を集めてどうなっていくのかを見守るという姿勢でいた方が良いかもしれません。……願わくば踏ん張って欲しいとは思いますが、ゲームファンとしてはこういう時に何とも言えない無力さを感じますね……。

[引用元:帝国データバンク

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:インデックスの件について、わたくしなりの解説と見解を書いておきました。あくまでもわたくし個人の妄想も入っているので、これを鵜呑みにしないで一つの可能性として受け取って貰えればソレ幸い。

しゃきーんさん:……まぁ、難しすぎてよくわからんってのは分かった。三行で説明して。

しょぼーんさん:なん……だと……!? これ書くのにすんげぇ時間かけたのにわからんですと……!? ……んーと、インデックスの一番の問題は粉飾決算問題。それの結果次第で、かなり事態は流動的に動きそう。ちょっと情勢が厳しい気がしないこともない(個人的妄想)。という感じ。願わくば良い方向に向いて欲しいけどね。

しゃきーんさん:最初からそれでいいじゃん。説明が長いんだよなぁ。貴様の場合。

しょぼーんさん:何故に極力わかりやすくしようと思って書いた結果だというのが伝わらんのです……!?

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