ビジネス:「インデックス」が民事再生法の適用を申請、上場廃止の流れとなりました

本日「新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女」が発売されたばかりのインデックスですが、ついに民事再生法を適用しました。これにより、JASDAQを上場廃止となります。そして、事態がジワッと動き出します。

まず、事を整理しておきます。
インデックスは粉飾決算をした疑いが持たれています。いわゆる、嘘の報告です。上場企業は信用が第一なので、嘘の報告をすることは許されません。その手法として、循環取引といういわゆる資金をぐるぐる回す方法がとられたわけですが、要するに架空に色々と計上したということでしょう。当然ながらアウトです。

さて、そういった事態を踏まえ、本日インデックスが民事再生法を申請し、受理した事を発表しました。その発表内容は以下の通り。

  • 2009年に日本振興銀行との間での株式相互保有による資産提携を行ったものの、2010年に日本振興銀行の経営悪化でインデックスも経営悪化
    管理人注釈:この時にアトラスをインデックス内に吸収します
  • 2013年8月期第2四半期には、上記の融資で発生した不良債権に対する引当処理や繰越税金資産の取り崩しにより債務超過に陥った
  • そうした経緯から資金繰りが回らなくなり、自主再建は不可能になった
  • 負債総額は245億円
  • 今後は、事業を継続し再建を図る
  • デジタルゲーム事業やソーシャルゲーム事業は順調に推移しているし、今後も成長が見込まれているので、迅速にスポンサーを募集・選定の上、事業譲渡を実施する事を検討
  • 会長の落合正美氏と社長の落合善美氏は、民事再生手続について一定の目処が立った段階で辞任
  • 事業譲渡が実施された場合でも、事業の譲受先の経営に関与することはない
  • JASDAQは上場廃止になる見込み

ざっとこんなところでしょうか。PDFファイルはこちら

重要なのはインデックスよりもアトラスですが、アトラスは「インデックスという会社のブレンド」に過ぎません。上記の注釈にも書いた通りのタイミングで、インデックスはアトラスを自社内に取り込んでいます。こうなると、ゲーム事業をどう売るのか、というのがポイントになります。

まず、ゲーム事業などのデジタルコンテンツ事業をどこかへ譲渡する意向を示していますので、「インデックス」はインデックス全体としてではなく「アトラス」としての価値をどこかに譲渡しようとしています。要するにわかりやすくいってしまえば、ゲーム事業をどこが買い取るのか、という事です。

アトラスというブランドで見た場合、管理人の妄想で良ければある程度の候補は挙げられます。だいたい、任天堂、セガサミー、マーベラスAQL、コーエー、DeNA、くらいでしょうか。ちょこちょこっと理由を書いておきます。

任天堂は、真女神転生とファイアーエムブレムのコラボタイトルを発表しています。また、真女神転生4や世界樹の迷宮など3DSで出たタイトルのIPはおさえておきたいところでしょう。ですが、任天堂は開発者達を引き抜きはせど、ゲーム事業そのものを他社から持ってくるような流れは作っていませんしソーシャル事業はいらないでしょうから、そこらへんがポイントになりそうです。

セガサミーはアミューズメント事業で協力関係にありますし、企業買収を多数行った実績もあるのでなきにしもあらず、でしょうか。それにプリンセスクラウンはセガサターン時代のアレですから、そういう意味で欲しいところかもしれません。アミューズメント事業で言えば、タカラトミーという路線がなきにしもあらずですが、ゲーム事業としてみると少々毛の色が違うようには思えます。

マーベラスAQLは、ベルソナのミュージカルなどを担当しているだけにそちら方面でのアプローチの可能性があります。それに企業自体も好調なので、可能性としてはあり得るでしょう。

コーエーはガストを買い取ったばかりですが、企業としては安定していますし大手企業でもあります。タイトルラインナップもコーエーと競合するものはないので、補完する意味合いなら手を挙げるかもしれません。

DeNAについては、モバイル事業の方面です。インデックスとの関係は、以前大株主だったり何だったりの関係があります。ソーシャル事業も行っているアトラスは、IPとして美味しいものを保有しているでしょうから可能性があるなら狙ってきそうです。

以上のような理由ではありますが、すべて妄想なのでどうなるかは結果を見るまではわかりません。実際はどの会社もアトラスのすべてではなく、タイトル単位で欲しいという企業は多そうですし、タイトル単位で行き先がわかれる可能性もあります。

次の問題として、デビルサバイバー2のリメイク版など発表済みタイトルがどう動くかですが、それもアトラスの引取先次第ということになります。秋発売予定とはありますが、すでにこういう事態になった以上は当面は難しいと考えておいた方がいいかもしれません。

目が離せない事態になってから、株価をみれば4月には2,950円と年初来高値を出していたのが電光石火の如く約10分の1となったのを見れば、それはもう資金繰りが回らなくなったのも当然と言えましょう。ゲームファンとしては正直なところインデックスはどうでも良いわけでして、アトラスの行方が心配されるのですが、果たしてどうなってしまうのやら……。ついに事態は動き出しましたが、もうしばらくは生暖かく見守らなければならないようですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:インデックスが民事再生法適用で、上場廃止になります。

しゃきーんさん:だめだったか……。

しょぼーんさん:ぶっちぎりで。245億の負債となると、アトラスやそのタイトル群の資産価値をどう判断されるかってのがポイントになりそう。んでもって、どこが手を挙げるかってな話になるでしょうな。……どこも手を挙げなかったら、さて? というのも考えてみると良いかもネー。

しゃきーんさん:アトラスタイトルがレア化する可能性もあるわけね……。

ビジネス:「インデックス」が民事再生法の適用を申請、上場廃止の流れとなりましたに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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しゃきーんさん

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