連載:気まぐれゲーム雑記 第221回:スクエニとガンホーの決算が色んな意味ですごい、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第221回:スクエニとガンホーの決算が色んな意味ですごい、と言う話題

延長戦になってしまいました。

申し訳ない

先日、あとの企業はこまごまと取り上げていく、などと書きましたが、スクエニとガンホーが色んな意味ですごい決算になっていて、これは取り上げざるを得まいと思った次第です。というわけで、今日も決算の話題となります。
スクエニはこちら(PDFです)。ガンホーはこちら(PDFです)。本日決算関連の話題が出なければ、これにてコレ関連の話題は今度こそ終了にしようかと思っています。……終わると良いなぁ。

ということで、両方ともまとめちゃうと次の様な感じ。

スクエニの決算

  • 売上高は前年度より上がり1479.8億円だったが、特別損失を計上し137.1億円の赤字となった
  • ゲーム事業を中心とするデジタルエンタテインメント事業は、0.4億円の黒字
  • 営業損失が大幅に低下した理由は、欧米での家庭用ゲーム機のコンシューマタイトルが伸び悩んだのが原因
  • ソーシャルやスマホなどのプラットフォームでのタイトル「戦国IXA」「ファイナルファンタジーブリゲイド」「拡散性ミリオンアーサー」は収益に貢献
  • ドラクエ10も堅調に進捗している
  • 次期見通しとして、欧米における家庭用ゲーム機ソフト市場の競争激化・寡占化が進む中、スマートフォンやタブレットPCなどが急速に普及しているのでそれらに対応していく

ガンホーの決算

  • 過去最大の営業利益186億円、四半期純利益123.2億円となった
  • ラグナロクオンラインなどPCオンライン事業の業績が下がる中、「パズドラ」を筆頭にしたモバイルコンシューマ事業が188.4億円の営業利益を出した
  • ソフトバンクがガンホーの親会社になった

とこんなところでしょうか。
そんなわけで、本日もまた両社共にそれぞれ思うところを書いて見ようかと思う次第です。

スクエニについて

予想はしていましたが、事業の主要な部分であるゲーム部門が宜しくない結果を出しました。反対に出版部門は良い数字を出していて、時代の波に乗れている事が窺えます。

また、こちらの時事通信の話題では、

家庭用ゲーム機で大きな成長が期待できない中、佐々木部長は「ソーシャルゲームは四半期ごとに伸びてきている。今期の利益面での大きなドライバー」と話した。

などと、家庭用ゲーム機での盛り返しを図るよりも、むしろソーシャルに注力していく事が挙げられています。これもまた時代でしょう。

先日、バンナムなど色んなメーカーがソーシャルに注力している、といった旨を書きましたが、スクエニもその形となりそうです。そうなると、スクエニが社内で開発しているというゲームエンジン「Luminous Studio」の行方も心配されますし、そもそもに今後スクエニのタイトルというのが減っていく可能性は大きいです。……すでに多いとは言えませんが。

確かに、今ならば売れるか売れないか分からない路線の新規タイトルを手がけるくらいなら、既存ブランドを活かしつつ売れるか売れないかわからないソーシャルゲームを作った方が収益に繋がりやすいかもしれません。とはいえ、ソーシャルゲームに掛かる開発コストも今後上昇されることが予想されますし、どこを事業の主要な柱とするかはスクエニのみに限らずどの企業も悩ましいところでしょう。
それに、スクエニは既存ブランドを上手く使えているとは少々言いがたい気がします。

すでに、ソーシャル業界も「何でも良いから出せば儲かる」というポイントは通過しつつあります。果たしてスクエニの試みは1年後にどういった結果を出してくれるのか、楽しみにしたいですね。

ガンホーについて

一方で、ガンホーは営業利益の前年比が7383.9%増などと訳の分からない数字になっています。パズドラが社会現象並になっている事が伺い知れる結果です。これだけの数字なら、確かにソーシャル系の話題が出てくればこぞってパズドラを一例に挙げるわけですね。

また、一時的に任天堂の株式時価総額を抜いた事も話題になりました。それだけ話題性が高いと言うことでしょう。ですが、インサイドの記事は「王座」とか「王者」とか流石に狙いすぎです。いったい何と戦っているのでしょうかね? メディアからの情報は複数見て、きちんと吟味すべきだと思わせてくれます。

株式時価総額は中長期的に見れば価値が出てくる可能性はありますが、ガンホーの場合はこの時価をどこまで維持できるかが焦点になってきます。市場はそういった一過性のものに敏感なのは言うまでもありませんが、ガンホーとしては「パズドラ」が一過性のものとならないように施策してくるでしょうし当面は株価も上がり調子でしょう。

ということで、今年1年のガンホーは高水準な株価だったり営業利益だったりを来年も維持できるかどうかが注目どころです。まだ当面はパズドラブーム的な流れは続くと思いますが、「パズドラZ」のように3DSで新しい一手を打ってくる事や、更なる次の一手がポイントになるでしょう。着実に、地に足を付けた会社経営に期待したいですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:本日は、スクエニとガンホーの決算な話題です。

しゃきーんさん:完全に明暗が分かれたな。

しょぼーんさん:スクエニは今後ソーシャルとかブラウザゲーに注力するんじゃないかな。投資の回収率が家庭用ゲーム機より早いだろうし。とはいえ、どこまでその波が続くかは皆目わからんので、家庭用は家庭用でしっかりと開発力を上げるような事はやり続けるべきだと思うけどね。あと、ガンホーはお見事でした。着実な経営を今後も頑張ってもらいたい限りです。

しゃきーんさん:スクエニは勝負どころなのかねぇ? ガンホーもパズドラの次なる一手がどうなるのかが注目されるし、来年はどういった結果になるのかが楽しみだな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第221回:スクエニとガンホーの決算が色んな意味ですごい、と言う話題に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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