連載:気まぐれゲーム雑記 第201回:カプコンが連結業績下方修正で大ナタを振っている感じがしないこともない、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第201回:カプコンが連結業績下方修正で大ナタを振っている感じがしないこともない、と言う話題

やっと空気を読んだのです?

そろそろ業績発表乱舞

4月も後半戦がスタートしました。
新入社員の皆様は、そろそろ会社に慣れて来た頃でしょうか。そうしているうちに、5月のゴールデンウィークに入って五月病にかかるというルートが見え隠れするので注意しましょう。……それはともかく、企業は業績を発表する機会が多くなってきました。

そんな企業様ではありますが、カプコンが業績予想を下方修正しました。詳しくはこちら
ざっとまとめると、以下の通りです。

  • 業績修正の分析結果として、コンシューマ事業におけるデジタル対応の遅れと海外外注タイトルの品質低下がある
  • 対策として、コンシューマ事業における戦略転換(DLC比率の増加、社内製作への移行)と事業再構築にあたりゲームソフトの開発途中にあるものを厳格に評価
  • 売上高および営業利益は以前修正した計画通りに推移しているが、開発ラインナップの精査等で、72億円の特別損失を計上
  • 主力パッケージタイトルの伸び悩みで、デジタルコンテンツ事業が大幅な計画未達成
  • モバイルコンテンツ事業も計画未達成だが、自社パチスロ機の販売が好調
  • バイオ6は、最初の計画では700万、修正後には500万売れる計画だったが、2013年3月の時点で490万を見込んでいる
  • DmCデビルメイクライは、最初の計画では200万、修正後には120万売れる計画だったが、2013年3月の時点で115万を見込んでいる
  • 最初の計画を達成できなかった理由は、拡大するデジタル市場への対応の遅れがあったり、海外市場におけるマーケティング部門と開発部門の連携不足があった
  • さらに、外注の多用による品質の低下もある
  • 特別損失は、市場のニーズに適応せず、デジタル対応が遅れたタイトルの開発中止をした事と、戦略に合致しない一部の海外外注タイトルの開発中止損を計上したため発生
  • 2014年3月期は、コンシューマ事業におけるデジタル戦略の強化と、外注から内作への移行による品質向上、開発・マーケティング部門のグローバルな連携強化がポイントとなる
  • 3年前に、外注を増やしていくとした事は、タイトルラインナップ拡大のため社内の開発人員が不足したためと、現地の嗜好を効率よく取り入れるため
  • 開発中止をしたタイトルは、2014年3月期に発売するものも一部あるが、基本的には2015年以降のタイトルである
  • 2014年3月期では外注費は大きく減る見込みで、その分開発者の採用を強化するため投資総額に大きな変化はない
  • 例えパッケージ販売が縮小してもDLC販売などは拡大を続けると考えているので、家庭用ゲームでのコンテンツ開発を主軸とするのは変わりない
  • モバイル事業は、日本だとカードバトル型ソーシャルゲームに停滞感が出ているが、スマートフォンの普及拡大により市場の潜在能力は非常に高いと考えている

ざっとこんな感じでしょうか。
というわけで、今日は全部書いていると長いので、ある程度ポイントを絞りながらカプコンのお話をダダッと書いて見ようかと思う次第です。

やっと大ナタが振られる

褒めるべき点はいくつかありますが、第一に挙げたいのが海外外注の乱発を見直すという方針です。DmCデビルメイクライやロストプラネット3、ついでに今回の業績とは関係ないでしょうけどバイオハザードオペレーションラクーンシティが海外外注で製作されました。結果としてDmCデビルメイクライはシリーズの売り上げからはほど遠い結果となり、ロストプラネット3は延期されました。バイオハザードオペレーションラクーンシティもユーザーからの評価は散々だった気がします。
カプコン自体が海外製作での品質低下を嘆いているのなら、ロストプラネット3のクオリティアップのための延期というのは案外本当なのかもしれません。……まぁ、3年前くらいはカプコン内で多くの開発者達が抜けた時期でもありますから仕方がなかったのでしょうけど。

少々気になる点は、バイオ6の未達成理由がデジタル対応の遅れ等だったというところでしょうか。根本的に、市場評価がそこまで高いモノではなかった印象があります。大型タイトルの続編というネームバリューだけで売れる時代ではないのはもはや明白ですし、誰からもバイオハザードらしいと言われるような純粋な面白さを追求してもらいたいモノではあります。その布石となるかどうかが試される「バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション」には注目しておきたいところです。

また、未発表のタイトルを中止したというのも、それ相応に精査して中止したのでしょうから良い判断かもしれません。……いやまぁ、未発表なのでそこばかりは判断がつきにくいわけですが……。

中止になったタイトルがあるという報道が出ると色々と憶測を呼ぶわけですが、昨今のゲームが売れないとかそういった風潮は、インターネットの普及によって情報共有が楽になったため評価の精度が上がったからこそ、ユーザーが買うタイトルを精査する時代になったという事が言えないこともありません。もちろん、そこに「偏った情報」で印象操作をするような人達やら何やらがいるのは確かなので、基本的には情報を見る皆様がより多くの情報を集めて正しく情報を把握すべきなのは変わりませんし、好きなモノは好きだといって買うのも大切ですが。

ともあれ、カプコンにもより多くのユーザーから好まれるようなタイトルをより多く出してもらいたい限りです。……なにより、海外に外注するのを思いとどまるのに3年かかりましたが、その英断がプラスに働く事を願いたいですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:カプコンの業績予想が下方修正されたってんで、さらっとみてみたよーってなお話です。

しゃきーんさん:中止になったり海外発注を辞めたりと、色々ナタを振ったわけね。

しょぼーんさん:そういう事ですな。いやぁ、やっと海外外注辞めるのかぁって思いました。もちろん海外に発注しても質が高いのを作れるなら問題ないんだけど、カプコンは作れなかったからねぇ。今後は日本らしい作り方でやっていけばいいんじゃないかな。……でも、国産っぽいイクシオンサーガの散々な現状はどうにかした方が良いと思います!

しゃきーんさん:あれはもうどうにかできるレベルなのか?

連載:気まぐれゲーム雑記 第201回:カプコンが連結業績下方修正で大ナタを振っている感じがしないこともない、と言う話題に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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