気まぐれゲーム雑記
第198回：スクエニの復活は容易ではないらしい、と言う話題

まぁ、容易だったら誰も苦労していないわけでして……。

スクエニもカプコンも大変そう

スクエニが業績予想を下方修正し、社長が和田氏から交代するというのはすでに多くのゲームファンが知ることとなっています。そういった状況ではありますが、SankeiBizで「「ドラクエX」も期待外れか　収益悪化・トップ交代のスク・エニ、改善策まだ見えず」と言う中々に煽りが効いた見出しの記事が掲載されました。詳しくはこちら。
さっくりまとめると次の様な感じです。

• スマートフォンの普及を背景にソーシャルゲームが幅広いユーザーを獲得する一方で、老舗ゲームソフトメーカーは収益が悪化している
• スクエニは、トップ交代に踏み切りソフト開発の見直しを断行
• カプコンは小学生向けソフトの開発に本腰を入れる
• しかし、ゲーム以外にネット閲覧やメール、多様なアプリケーションもあるスマホやタブレット端末と「個人の時間」を奪い合う構図になっていて、ゲーム専用機向けソフトの復活は容易ではない
• スクエニは、過去最悪となる130億の赤字をだし、和田氏が事実上の引責辞任
• ヒットが見込めない新作ソフトの中止を決めたほか、1人用と複数の人数で遊ぶ2つのパターンを用意していたゲームの仕様をどちらか一方だけにするなど、開発スタイルの見直しも決断
• 任天堂の「とびだせ どうぶつの森」は300万本を超える売行きで、他のプレイヤーとの交流を楽しむソーシャルゲームの要素も取り入れたことが大ヒットの要因の一つとされる
• 一方で、ドラクエ10はゲームソフト販売本数の上位8位に食い込んだものの、期待ほど伸びていないとの見方が少なくない
• カプコンは、男子小学生向けの新作ソフト「ガイストクラッシャー」を今年の年末商戦に投入する計画を発表
• 得意とするアクションゲームのノウハウを活かし、「親子で楽しめるゲームを目指す」とのこと
• 年末に投入されるPS4向けソフトが、老舗ソフト会社にとって大きな勝負どころ
• カプコンはPS4向けの新作の開発に入っているが、スクエニは具体的な業績改善策を打ち出せていない
• スクエニの新社長松田氏がヒットコンテンツを生み出すリーダーシップを発揮できるかどうかは未知数

ざっとこんな感じでしょうか。

まぁ、やはりと言いますかソーシャルゲームと既存のゲームの構図というのをうっすらと感じさせる記事でもありますが、本日はこの記事に対するスクエニとかカプコンとかのアレコレを書いてみようかと思う次第です。

今は待つ時

ドラクエ10の売上云々は、オンラインゲームだったからという答えですでに決着がついているわけですが、有名タイトルをオンラインゲーム化する際には時にネックになるというのを思い知らせてくれました。FF14がその最たる例ですが、世界的に知られているビッグタイトルが故に、上手く軌道に乗せられなかった時でも中々撤退する事ができません。FF14は色々とすったもんだがあった末にすべてを作り直す事を決断しましたが、旧FF14を見切り発車したり、クオリティが低かったり、そういった部分で随分と自社の評価を下げました。ある程度白い目で見られてしまうのは仕方がないところでもありましょう。

一方で、カプコンもユーザー層の拡大を狙ってレベルファイブが如く「ガイストクラッシャー」を発表しました。漫画、アニメ、ゲームという定番のクロスメディア展開を描いていて、どこまで成功するかは未知数ながらもヒットさせるための下地作りはある程度作ろうとしているようにも思えます。

ソフトメーカーごとに、得意なユーザー層とそうじゃないユーザー層があるのは理解できますが、この2社を見るにどういったユーザー層にアピールしたいのか、という戦略が描けているかどうかがポイントになってきます。スクエニの場合、社長の交代というイベントが発生する以上は大なり小なり何かしらの混乱は生じるでしょうが、今後どういったユーザー層を自社に集めようとするのかが最大の注目点であるのは誰しもが思っていることです。……それだけの事を上手くやれる人材がいるかどうかも焦点ではありますが。

今のスクエニは、すでに見切りをつけたが故に余り期待していないという人もいれば、キングダムハーツやFFシリーズに大きな期待を寄せている人もいて、賛否両論が渦巻いています。ですが、組織を再編したり何だったりとしている以上は生暖かく見守る他ないでしょう。
果たして、スクエニがまた多くのユーザーから賞賛されるような企業となれるのかどうか……。期待と不安を入り交ぜながら悶々と答えを待ちたいですね。……基本は余り変わらない気がしないこともありませんが……。