連載:気まぐれゲーム雑記 第186回:コーエーやスクエニの業績予想が出てきている、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第186回:コーエーやスクエニの業績予想が出てきている、と言う話題
そろそろ、ビジネスの話題が増える時期なのです。
ゆるっとやってくる業績発表
4月に入って年度初めということもあり、先日業績予想を下方修正したスクエニに加えて、コーエーも業績予想の修正を発表しました。スクエニはこちら、コーエーはこちら(共にPDFです)。
それがまた中々に興味深いモノを見せつけてくれるわけで、ちらほらとご紹介してみようかと思う次第です。
まずはスクエニの業績予想修正説明会での海外事業の失策に言及したあたりから。
- 「スリーピングドッグス」は、欧米で200~250万本程度は売れないと駄目だったが、実際は175万本でメタスコアは81
- 「ヒットマン」は欧米・日本を合わせて450~500万本程度は売れないと駄目だったが、360万本でメタスコアは80
- 「トゥームレイダー」については、500~600万本程度売れないとだめだったが、実際は340万本でメタスコアは81
- すべてのゲームは、内容やジャンル、メタスコアの点数等を踏まえた予想
マーケティングは様々な要素が必要となります。日本のように主要なゲーム雑誌が1,2個という状態ではなく、WEB媒体でも多くの企業がレビュー点数を付けている海外では、メタスコアもその一つであるというのはわかりますが、それでも流石に「トゥームレイダー」が500~600万本というのは驚きを隠せません。
500~600万本売れたタイトルといえば、ヘイローやギアーズシリーズになるわけですが、これらと同列くらいには売れると踏んでいたわけです。確かにシリーズタイトルとしては久しぶりに出てきておきながらも340万は凄いといえますが、今の時代にワールドワイドで500~600万の売上を出すのは難しいでしょう。
また、新社長となる松田氏も、「絞るモノは絞る」といった趣旨の発言もしていますし、一体全体何を絞ろうというのかが最大の注目でしょうか。松田氏は良くも悪くも会計畑の人間ですからそういったところは難無くこなせるでしょうが、開発資金も時間もかかるHDタイトルに注力するか、お手軽に稼げるソーシャルに傾くかは……どう判断されるのかが難しいところです。まぁ、両方良いとこ取りを狙うのが企業として歩む道かもしれませんが。
かたやコーエーテクモは?
コーエーテクモの場合、すべてが悪いわけではありません。営業利益は70億から58億に減ったものの、純利益は50億から55億に上がっています。こうなった理由として、純利益があがったのは税負担の減少効果がありそうという事ですが、営業利益が下がった理由としては、パッケージタイトルが想定に対して未達だったことをあげています。
すでに株式市場では、この未達だったタイトルというのが「真・三国無双7」らしいという情報が流れていて、株価に影響を与えたとのことです。詳しくはこちら。
確かに、前作シリーズを下回る水準の売行きだったわけですし、それなりに信憑性はありそうです。……具体的な数字としては、説明会を待つ他ありませんが。
スクエニやコーエーが業績予想修正をしてくる中、他社はどうなるのかも注目されますし、特に4月24日に決算を発表する予定の任天堂は大注目されるでしょう。……Wii U絡みもありますし。
企業の業績は、その企業の今後の展開を占うのに必要不可欠な要素です。経済は生き物ですから業績が良い時もあれば悪い時もありますが、ゲーム業界がより盛りあがる方向へと成長していってもらいたいですね。……特にスクエニあたりは。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:スクエニやコーエーの業績予想やら何やらが出ているから、ご紹介ですよーってな話題です。
:コーエーはとりあえず大丈夫そうだが、スクエニのヤツは数日前に出た退任を発表した説明会のやつか?
:そうなりますな。基本はかわらんと思うけど、FFやDQしかないという現状はよろしくないかなぁとは思う次第。人とタイトルの両方を育てないといけないってのが課題かねぇ?
:まぁ、何をいったところで生暖かく見守る他ないんだがな……。
:
:
:
: