連載：気まぐれゲーム雑記　第111回：ソニーが世代交代に失敗したという記事に見るゲーマー視点での違和感？　と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第111回「ソニーが世代交代に失敗したという記事に見るゲーマー視点での違和感？　と言う話題」

そこはかとない違和感を感じるのは管理人だけでしょうか？

今更感満載？

産経新聞が「ソニー“ゲーム世代交代”失敗の代償　ミリオン消滅の危機」という記事を公開しました。詳しくはこちら。
まとめると次のような感じになります。

SCE（ソニーコンピューターエンターテイメント）がミリオン消滅の危機に瀕してる
モンハンが3DSにシフトしたため
携帯ゲーム機の世代交代に失敗した
昨年のミリオンタイトルは「ポケモンブラック2・ホワイト2」「とびだせどうぶつの森」「Newスーパーマリオブラザーズ2」の3本
カプコンはPS向けタイトルを最近手がけていないと言っている（モンハンを指しての事？　と思われる）
ファンの間でささやかれた「ソニー向けの発売はない」という情報を、事実上追認した形
PSPでミリオンタイトルはすべてモンハンシリーズ
任天堂にモンハンを持って行かれたのは手痛い
Vitaのセールスは伸び悩んでいる
ハードの販売台数は下方修正したのに、ソフトの販売見通しは据え置いている
優良ソフトメーカーの撤退は他のソフトメーカーにも波及しかねない
自社コンテンツがなく外部頼みなSCEは、今年が正念場となりそう

おおよそ、このような感じでしょうか。

まぁこれらの話はゲーマーが見ればだいたいわかりそうな話でもあり、それはもう今更な話でもあるわけで。
とはいえ、この記事に対する違和感というのと、モンハンの議論というのは何とも不毛なモノを覚えるので、話を整理しておこうかと思う次第です。

そもそも知っている事と知らない事が違和感

全体的に見れば、Vitaが苦戦していてPSPで主力タイトルだったモンハンは任天堂に持って行かれた現状をどうひっくり返す？　という内容ですが、違和感を覚えるのは概ね3点。

SCE（ソニーコンピューターエンターテイメント）がミリオン消滅の危機に瀕してる
優良ソフトメーカーの撤退は他のソフトメーカーにも波及しかねない
ファンの間でささやかれた「ソニー向けの発売はない」という情報を、事実上追認した形

というあたりでしょうか。

記事元ではミリオン消滅の危機と題していますが、そもそもちゃんと情報を仕入れている人からすれば、「プレイステーションアワード2012」で「プラチナプライズ（100万以上売り上げたPSタイトルに授与される賞）」が出なかった以上ミリオンセールスを達成したタイトルがないのは明々白々ですし、アワード以降の短い期間でミリオンセールスになったという話題も出ていないのを把握しています。

また、優良ソフトメーカーの撤退とありますが、「売れている売れていないはさておいて」カプコンはVita向けに2タイトルを提供しています。決して撤退したわけではないでしょう。このクロスプラットフォームの時代に、現行ハードから撤退してしまいそのノウハウを失う事は利口なやり方とは思えません。むしろ、PS3はVitaのマルチプラットフォームが進もうとしている中、PS3では安定したタイトル供給をしているカプコンにとって、Vitaをどうするのか、という選択が非常に気になるところでもあるわけです。

モンハンが3DS以外でも出るのかどうかと言う議論は、答えを待つ他ない

また、モンハンが3DS以外で出ることはないという話については、確かにモンハン4は現時点では3DSのみとなっていますが、カプコンは以前にも「バイオハザードシリーズをゲームキューブに独占供給する」と言いながら、結局別ハードでも出すという事をしています。そういう前例がある以上は、もはやモンハンが他ハードで出る可能性は、色々と予想されることもありますし、想像、妄想できる部分があるのも否定はできません。ですが、現時点で答えが出るモノではないでしょう。
カプコンが、そういう時期になればそうするでしょうし、時期が来なければそうしないだけの事です。我らゲームユーザーとしては、状況を見守るほかないのです。

あえて個人的意見を書いておけば、綺麗な画質、快適な操作はユーザーにとって嬉しいものです。ですが、値段を考慮したり、何よりもハードが普及しているかどうか、というのはメーカーが気にするところでもあります。何となくではありますが、ドラクエが一番多いハードで発売する、というルールで作られているのと同じ見解ではなかろうか？　とも思うわけです。……まぁ、実際のMH3Gの普及台数やPSPの普及台数を比較したわけでもないので、なんとなくそう思うだけなんですけど。

ともあれ、今年の夏（仮）に発売予定のモンハン4が、現時点ではVitaで出る予定はないというだけの話で、Vitaが勝負の年である事に変わりはないわけです。モンハンというネームバリューに頼らずとも、値下げをせずにVitaが勝負できるかどうかは、今年の3月末頃には何となく見えてくる結果もありそうです。また、本気でVitaの事を考えるなら、次世代ハードの事も考慮に入れなければなりませんし、経済状況や株価など含めるべき事はたくさんでてきます。
果たして、ソニーのPS戦略というモノは今後どういった答えを出してくるか……。カプコンの動向も合わせて、単なるいちゲーマーとして見守りたいですね。