連載:気まぐれゲーム雑記 第56回:QTEはゲーム業界に有りか否かと言う話題
気まぐれゲーム雑記
第56回「QTEはゲーム業界に有りか否かと言う話題」
面倒極まりないという事なのです。
QTEは害悪らしい
管理人は、QTEが好きじゃありません。
好きじゃない、というか、嫌いのレベルです。もう意味がわからない。一体何のためにムービーシーンでボタン連打しなきゃならんのか、と。更に言うとムービーシーンに限らず、ゲーム中でもそのボタンを押す事を強制されるのが好きじゃありません。もう、QTEがある目的がわからないくらいです。
そんなQTEに素晴らしいくらい嫌悪感を抱いているわけですが、海外メディアGame Informerさんのコラムに、QTEについてのコラムが掲載されました。詳しくはこちら。
まとめちゃうと以下の様な感じです。
- QTEは百害あって一利なしであり、ゲームの質を落とす害悪である
- God of Warで一気に普及したQTEが機能した理由は、目新しさとスペシャルキルに絞られていたから
- 映画的カットシーンの最中にあるQTEは、画面上のボタンが邪魔
- QTEが上手いか下手かでゲームバランスが破綻するなんて最悪
- God of Warを参考にするならQTE以外を参考にして
というわけで、QTEは害悪と切り捨てています。
そうなると、天の邪鬼である管理人としましては、むむむ……となってしまうわけです。当然ながら、「大いに賛同したい」わけではありますが、ならばそれ相応の説得材料が必要となるのが人間というモノです。
というわけで、今日はそんなQTEにもの申してみようではないか、と思う次第です。
日本だとQTEの始まりはセガさんだった?
先にも書いたとおり管理人はQTEが嫌いなわけですが、そういうのならばそもそもに嫌いになった原因そのものが必要です。
そういえば最近、QTEを脊髄反射のように嫌っていただけなので、そもそも元はどこだったのだろう? と調べて見ました。その結果、どうやら日本のQTEの始まった頃というのはダイナマイト刑事あたりだそうです。……言われて見ると、確かに途中で車避けたり、走りながらパンチしてSUCCESSとかそんな文字が出ていた記憶があります。というわけで、早速探してみました。
うん、QTEですね。
管理人もダイナマイト刑事をプレイしましたが、動画のように失敗しまくってイラッとした覚えがあります。せっかくなので、他にも日本で知られているタイトルでQTEが使われているモノをさらっと調べてみました。
- アスラズラース
- シェンムー
- MGS ピースメーカー
- ワンピース無双
- バイオ4以降
- 龍が如くシリーズ
- アンチャーテッド
- コールオブデューティ
- ヘビーレイン
- ベヨネッタ
- タイムトラベラーズ
まぁ、他にもいっぱいあるでしょうけど、何となく有名どころを挙げてみたつもりです。
これらは、QTEで評価を挙げたものや逆にQTEで評価を下げたモノもあるように思います。例えば、ワンピース無双はQTEで評価を下げたように思いますし、ヘビーレインはそもそものゲーム性がQTEを中心に回っています。タイムトラベラーズのQTEはオマケ程度ですし、アスラズラースの場合、アクションが主役なのか、QTEが主役なのかがもはやわからないゲームと言えるでしょう。もっとも、アスラズラースの場合は、ストーリーとQTE、そしてプレイヤーの感情移入をマッチングさせようという試みは評価すべきかもしれませんが……。
と、ここで気づいたりするわけです。
QTEが嫌な主立った理由というのは、面倒、邪魔、ゲームバランスが崩壊、演出を阻害する。というものであって、上手くゲームシステムになぞらえればそこまで不快なモノでもない、という事なのです。しかし同時に、QTEを受け入れるハードルがとんでもなく高い、という事もわかったりするわけです。
QTEはプレイヤーの感情や直感に訴えるモノ
最近、キングダムズオブアマラー:レコニングをよくプレイしていますが、それもレコニングモード(自分だけ早くなり周りはスローになるモード)を発動させ敵にトドメを刺す時だけ、QTEが発生します。とはいっても、単なるボタンの連打です。ですが、格好良く決めようと思うとつい連打をしてしまいますし、ご褒美として経験値も何%か増量してくれます。
この程度なら邪魔にも思いませんし、最適といわれればそうなのかもしれません。
ですが、上記のタイトル群でQTEにより評価を下げたモノは、ゲームバランス以前にプレイヤーがQTEをする意味が見出せないモノが多い、といえるような気がしてなりません。その感情移入具合を見出せるかどうかがハードルの高さであって、開発者の皆様にとっては非常に難しいラインでしょう。だって、プレイヤーの感情をくみ取ってQTEを設置するなんて早々できるものじゃないと思いますし。
つまり、「QTEはよほど上手くやらない限りは、上手く機能していない」という結論になります。その「機能していない」という事が、プレイヤーにとっては意味不明なモノであったり、なぜあるのかが分からず嫌いになる、という流れです。
というわけで、QTEを導入する際はプレイヤーが納得するモノであるかどうか、という風に見るのが良いように思えました。納得できないようなモノを導入する価値はない、とも言えると思うので、今後のゲームにはそういう部分を期待してQTEの有無を見守りたいですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:わたくしはQTEが嫌いです、と公言してみようと思ったら思いのほかしっかりと論理立てる事ができたよーって話題でした。
:まぁいいんじゃない? はっきりと何が嫌いで何が好きってのがわかるのは良い事だと思う。QTEは別に克服するモノじゃないしな。
:結局は、そのQTEに納得ができるかどうかなのですよね。正直、バイオ4で岩を避けるのになんでボタン押さないとあかんのじゃい! って思ってたし。普通にいつも通り避けろよ、と。そう考えると納得のできるQTEは少なそうですわ。
:いやまぁ、嫌いって公言したんだろ……。そんなもんじゃね? 普通。