連載:気まぐれゲーム雑記 第23回:ゲーム開発予算の大変さが分かりそうな話題
気まぐれゲーム雑記
第23回「ゲーム開発予算の大変さが分かりそうな話題」
開発は大変そうなのです。
海外と日本のゲーム開発シーン
ゲーム開発は、日本であれ海外であれ大変です。
海外は下手すると開発スタジオが潰れるような巨額をかけたり、日本はソーシャルやらDL専用やら携帯機用やらのゲームに偏っていったり。どうにもこうにも、開発そのものが難しくなっている気がしてなりません。
そんな中、上手い具合に一石を投じるかの如く、海外と日本の立ち位置で色々と見方が変わる、という良い記事を見つけました。詳しくはこちら。もの凄く長い記事なので、時間があるときに読みましょう。
要約すると、海外では予算が通りにくくなったこともあってか、ミドルクラスのゲームを作りづらくなっている。それに、大御所達がソーシャルやインディーズで開発したり、LimboやBraidのようにPSN、XLBAでのDL専用タイトルがインディーズから出るようになった。でもそれは、ユーザーの時間の使い方の変化から生まれたモノでもある。
それに、ゲーマーは普通国単位でゲームを見ているのではなく、個人やスタジオ単位で見ている。だから、日本が良いも悪いもない。それに、今は様々な表現が増えていてレベルが上がっている事もあって、開発としてすべてをやりきれるようなゲームはそうそうない。そんな中、どうやってやりくりしていくかも大切。
といったニュアンスの話です。ええ、余りのスケールの広いお話が故に、かなり端的にまとめました。ご了承下さい。
まぁ、そんなわけで気になった事をちらほらと書いていこうかと思う次第です。
コスト削減の側面ももっている?
まず、もの凄く興味を誘ったのは「インファマス」の演出がアメコミ調の演出をしているのは、コスト削減になる、というものです。
もちろん、このお話をしている菊地麻比古氏が実際に作ったわけでもないので、コスト削減のためにやったかどうかはわからない、としていますが、開発の第一線の方がそういうならそういう側面を持ち合わせているのは事実でしょう。
となると、直近でアメコミ調の演出があるタイトルと言えば「エクストルーパー」になります。
先日、ブロガーを対象とした体験会が行われたそうですが、PS3と3DSで出す理由は幅広い年齢層に行き渡るようにしたいため、といった趣旨の発言があったそうです。これだけを読むと、年齢層を3DSに合わせてきたための演出? とも思えますが、菊地麻比古氏の意見も踏まえると「コスト削減のため」にあの演出になった、という事も言えてきます。
……なるほど。何となく、そちらの方が理に敵った考え方に思えてきますね。もし、本当にコスト削減の意味で考えられたのなら、開発は本当に予算との戦いなんだなぁと痛感してしまいます。
それでもなくならない巨額開発タイトル
日本を含め、世界中のゲームが多様化している事も気になる要素でした。
昔はゲーマーだったけど、時間がなくなったのでソーシャルなどの簡易的なゲームに行く、という流れは海外でも一緒のようです。それでいて、Mine Craftなどインディーズからのタイトルが売れるという現状も踏まえると、日本でもインディーズの環境さえ整えば開発会社は増えそうな気がしてなりません。……ゲームの質も問われるとは思いますが。
ですが、やはりAAA級タイトルというのはなくならないのも確かでしょう。初代ギアーズは2000万ドルで安上がりだったそうです。日本円にして約16億円(1ドル=80円換算)。色々とスゴイ金額だと思いますが、それでも安上がりだと言えるのだから、ゲーム開発というのが博打だの何だの言われている理由がなんとなく垣間見えたりします。
今後の業界は、開発費がどんどん高騰する中で、どうやって開発費を抑えながら作っていくかが重要になりそうです。ハードもどんどん進化し向上していく中で、極力それがユーザーに価格として跳ね返ってくるような事がないよう、なるべくならメーカーさんもユーザーも双方共に無理のない解決法ができあがると、いちユーザーとしては嬉しい限りですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:海外の日本人開発者に色々と聞いてみて、開発費とかテクニックとかそんなちょっと面白そうな話題だったよってお話です。
:海外も日本とさほどかわらんのかもしれんな。
:日本は日本らしくいけばいいんじゃない? でも、ソーシャルとか多様化しているのも確かだから、それに対応する技術は必要になると思う。……ソーシャルが悪いわけじゃなくて、ソーシャルのゲームの質が低いモノが多数ってことが悪い原因なんだろうしね。特にスマホ系のが。
:事実として、ソーシャルで楽しめている人達だっていっぱいいるわけだからな。そうじゃなきゃ売上なんて出ないわけだし……。とはいえ、スマホ関連は、本当に凄く面白いってのがない限りはご勘弁とも思えてならんがなぁ……。