連載:気まぐれゲーム雑記 第86回:2012年のゲームトレンドの舞台はやはり海外……? と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第86回「2012年のゲームトレンドの舞台はやはり海外……? と言う話題」
日本は日本で精一杯頑張っているのです。
PLAYISMって何?
良質なインディーズゲームを国内外に向けてローカライズし販売している「PLAYISM」と言うサイトがあります。まぁ当ブログなんぞよりも、数百倍有名でしょうけど……。ちなみにPLAYISMのサイトはこちら。
「PLAYISM」では、海外からのインディーズタイトルを日本語にローカライズするだけではなく、日本のモノも海外へ排出するという、インディーズ活動をしている人にとっても素晴らしいサイトです。
そのPLAYISMを運営している代表の方はイバイ・アメストイ氏といって、かつてはマーベラスエンターテイメント(今のマーベラスAQL)で牧場物語シリーズを欧州向けにローカライズするといった実績の持ち主です。ちなみに、好きな漫画は「ゴルゴ13」だそうです。
そんなイバイ氏が、書いているコラム「ゲームウォーズ 海外VS日本」で今年を振り返って今後ゲームがどうなっていくかについての話題が出ました。詳しくはこちら。
まとめちゃうとこんな感じです。
- タッチスクリーンとモバイルゲームについて
- AndroidとApple iOSは、任天堂3DSやソニーPS Vitaなどの携帯ゲーム機をやがて上回る
- しかし、コアゲーマーはタッチスクリーンのみのデバイスに満足しない
- 今後はコアゲーマーにどうアピールできるかがポイント
- 日本の携帯ゲーム機は、リアルなゲーム体験に偏りすぎている
- コアゲーマーを魅了するためには、タッチスクリーン向けゲームを基礎から制作し、オリジナリティがあるゲームを提供する必要がある
- クラウドゲーミングについて
- 海賊行為の防止や、従来と異なる収益方法から開発元が受ける恩恵は大きい
- 成功するには、ストリーミング技術と独占的な主要タイトルサービスが必要
- これをうまくやれば、クラウドゲーミングが未来のゲームプレイの主流になる
- Ouyaについて
- ハック可能であることや理論上とはいえGoogle Play全てのゲームがプレイ可能な事は大きい
- フリーミアムや広告による収益方法も新しいアプローチになる
- だが、今のところGoogle Playのゲームはタッチスクリーン前提のゲームがほとんどなので、Ouya専用のタイトルが必要
- AndroidにはAAAタイトルがないので、それができるかどうかがポイント
- また、ゲームは確実にポータルへ向かっている中、ゲームをTVでプレイするという考えは懸念要素となる
ざっとこんな感じでしょうか。
当ブログでもクラウドゲーミングやOuyaについて色々と書いてきた事もあって、管理人の考えはさほど今年のゲームトレンドとズレてはなさそう……? とちょっとだけ嬉しく思ったりもしました。まぁ、そこらへんは置いといて、せっかくですので本日の話題はタッチスクリーンとかクラウドゲーミングとかOuyaとかの管理人の考察という話題をしていこうかと思う次第です。
タッチスクリーンにコアゲーマーは魅力を感じるか?
自分で題目にしておきながら、もの凄く難しいアプローチになると言う答えしか浮かばないわけですが、そもそもに「コアゲーマーにタッチスクリーンが魅力的なものであると言うのを証明する」のは、途方もなく難しいです。
ちょっと辛口に言ってしまえば、そもそもコアゲーマー達はタッチスクリーンでどうこうしたいのではなく、コントローラを持って遊びたいわけなのです。リモコンやセンサー棒を振り回したいわけでも、カメラの前で身体を動かしたいわけでもありません。……まぁPCゲームで流行したジャンルの場合だと、キーボードとマウスこそがコントローラだったというのもありますけど……。
まぁ、ともかく「これこそがコントローラだ」と思えるモノでプレイしたいのだと思うのです。
今では、タッチスクリーンのいわゆるソーシャルゲームが流行していますが、それらの大半がタッチスクリーンで満足がいくカジュアル、ないしライトなゲーマーである事は明々白々な事実です。もうちょっと踏み込んで言えば、かつて任天堂がWiiでやったカジュアル層を取り込むといった事を、スマートフォンや携帯端末で再現しただけと捉える事もできます。そこを考えれば、コアゲーマーがWiiに興味を持ったか否か……の答えは、すでに出ています。
となると、ハードメーカーは新ハードを作る際にどこに向かうべきなのかを考えねばなりませんでした。
その答えは、ソニーのVitaは有機ELを採用しながらも、タッチスクリーンに背面タッチを用意しました。Wii Uはコントローラとタッチスクリーンを同化させるという勝負に出ました。MSはどうする気なのかわかりませんが、スマートグラスでそこらへんの事を再現しようとしているのでしょう。……たぶん。
つまりは、家庭用ゲーム機のハードメーカー達がタッチスクリーンへと舵を切ったとも見れます。……ここらへんを考えると、噂されているソニーやMSの次世代機はどういう答えを出すのかが楽しみなラインでもありますが……。
クラウドゲーミングやOuyaは日本だとどうなる?
Ouyaに関して言えば、日本だとスクエニがFF3でOuyaに参入するといった事が話題に挙がりましたが、いやまぁ今更FF3と言われましても……という部分は否定できません。イバイ氏が言うとおり、Ouyaならではの独占タイトルが必要になります。とはいえ、独占タイトルがあれば日本で盛りあがるかどうかは少々懐疑的です。もちろん、世界的なゲームメーカーなら、Ouyaがどういう売り方をしてどのように受け入れられるのかを見ておくのも重要ですので、参入しておくことは良い事に思います。ですが、そもそも日本ではまだ「読み方すらわからない」人も多いのではないでしょうか。Ouyaが日本だとどういう風に思われているのか、管理人も知りたいものです。
ですが、クラウドゲーミングについては、日本だとソニーがGaikaiを買収した事によって、色んな展開が起こるのでは、とも思っています。PS Mobileも、クラウドゲーミングと似たようなモノがある気がしてなりませんし、ソニーの次世代機でそこらへんが再現できれば、かなりの強みになるでしょう。ですが、やはりクラウドゲーミングにもまだ問題はあります。データ管理の問題もありますし、例えばソニーやMSの新型機が中古はNG、と言ったら多くのユーザーはどう受け止めるのでしょう? なんとも、難しいさじ加減が要求されるのは間違いありません。……Steamバリに安ければ問題ないと思いますけどね。
現在、多くのメーカーが色んな道を模索していて、メーカーの多くが携帯向けのゲームを出している現状は、数年後には3DSやVitaを超えるようなスマートフォンやタブレット端末が出てくると言われている現状があるからです。ギアーズシリーズでも知られているEpic Games本社の社長ティム・スウィーニー氏も、そのように予言しています。
とはいえ、我らゲーマーは結局なところ、面白そうなゲームが出れば飛びつきますし、つまらなさそうなゲームなら飛びつきません。長々と書いてきましたが、極論は「面白いか否かこそが全て」だと言えます。果たして、10年後くらいの未来を考えたとき、ゲームの形はどうなっているでしょうか? ゲーマーにとっても、各社メーカーにとっても良い形になっていることを願いたいですね!
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:なんか、ゲームのトレンドは海外の話題ばっかだったけど、コアゲーマーにはさほど関係ありそうでなかった気もするから、面白いゲーム出せよっていう結論付けになった話題を書いてみました。
:言ってる事がむちゃくちゃな気がするわけだが……。
:んー。そこまで変な事は言ってないと思うよ? 結局コアゲーマーはタッチスクリーンそのものに反発を覚えるけど、それでもその反発をも超えるような素晴らしいモノを提供するってなら、何かしら飛びつくだろうし。それが流行ってもんじゃない?
:まぁ言われてみりゃそうかもしれんが……。まぁ、Ouyaとかクラウドゲーミングについても、もうちょっと形として見えてこないとユーザーには伝わらんだろうし……。もうしばらく、市場が落ち着くまで色々と待つ必要があるみたいってのは何となくわかったわ……。