ソニーコンピュータエンタテインメント（以下、SCE）さんが、クラウドゲーミングサービスを展開している海外企業「Gaikai」の買収を発表しました。以下、抜粋。

株式会社ソニー･コンピュータエンタテインメント（SCE）は、米国を拠点にインタラクティブなクラウドゲームサービスの技術を開発、提供するGaikai Inc.（以下Gaikai、本社：米国カリフォルニア州）を買収することで、同社と2012年6月30日（日本時間）に正式契約を締結いたしました。買収金額は、約3.8億USドルです。今回の買収を通じSCEは今後、新しいクラウドサービスを立ち上げ、ユーザーの皆様に革新的で没入感のある、インタラクティブなエンタテインメント体験を提供してまいります。

2008年に設立されたGaikaiは、様々な機器に高品質なゲームをインターネット経由でシームレスにストリーミング配信することが可能なプラットフォームを開発しています。SCEは、今回の買収により、Gaikaiの高い技術力および、世界数十カ国でパートナー各社様向けにサービス展開可能なデータセンターを活用しながら、クラウドサービスを立ち上げ、ネットワークビジネスを拡大してまいります。

［情報元：ソニーからのプレスリリースより］

これはまた色々と変化しそうですね。

さて、クラウドゲームやクラウドゲーミング、という言葉を最近よく耳にするとは思いますが、これは簡単に説明してしまうと、インストール不要なゲームで特定のゲーム端末を必要としない（PS3やWii）、それでいて様々な端末（PCやノートPC、スマートフォンなど）からプレイできる仕組みがそれに値します。（参照元：データホテル クラウド ゲーミングより）

なお、参照元には、メリットしか書かれていないので、デメリットも書いておこうと思います。
先日ヤフーの子会社ファーストサーバさんが運営しているクラウドサービスのデータを完全に消失させ、復旧不可能状態に陥り、さらには復旧作業での情報漏洩などドミノ倒しのように問題を起こしました。
これとほぼ一緒で運営側がシステムトラブルを起こし、復旧不可能状態に陥ったらすべてのデータが無くなる、というのがデメリットです。

メリットとデメリットを把握したところで話を本筋に戻すと、SCEさんがこのクラウドサービスでネットワークビジネスを開始する、ということになります。現在のところは何をするか不明ですが、以前から噂されているのは、PS3でPS2や初代PSのゲームをストリーミング配信するのでは？　といったものがでています。
また、買収元になったGaikaiは、E3の時にサムスンと契約しスマートTVでクラウドゲーミングを提供する、という発表をしていました。今回そのGaikaiが買収されたということなので、この契約がどうなるかはわかりませんが、サムスンへの技術流出を防止、といった側面も持ち合わせていそうです。

いずれにせよ、動き出すにはもうしばらくかかりそうですが、SCEさんがこのクラウドゲーミングをどのように運用するのか、注目が集まります。