連載:気まぐれゲーム雑記 第1052回:カプコンCEO辻本憲三氏曰く「目指すのは十分な開発費をかけて、質の高いゲームを生み出せる環境づくり」
結構勝負に出ている感もある気がしないこともない
ヒットする確率を増やす環境
AZです。ゲームをしている人は「ユーザー」ではなく、「プレイヤー」です。
それはさておき、カプコンの会長兼CEOである辻本憲三氏が、インタビューにて質の高いゲーム開発環境を作ると答えています。インタビュー内容をざっくりまとめると次の様な感じ。
- クリエイターは、海外の子会社なども含めて3000人中2200人いて、毎年100人ずつ増やし2500人にするが、それでも足りないと思っている
- e-Sportsがこれから流行る
- 本格的にゲームを遊ぶ、コアユーザー向けのゲームが作りたい
- ゲームのソフト市場は、10兆円のうちコアユーザー向けが4兆円、ライトユーザー向けが6兆円と言われている
- ライトユーザー向けはスマホで遊ぶモバイルゲームができて市場が伸びた
- コアユーザー向けのゲームを開発できるのは世界で10社くらいとなっており、カプコンは最大250人が30カ月かけて一つのゲームを作る
- 目指すのは、十分な開発費をかけて質の高いゲームを生み出せる環境づくりであって、当たるか当たらないか分からないのではダメ
[情報元:朝日新聞]
まぁ、コア向けが主体ってことですかね。
自社のIPとゲームのクオリティをどう扱っていくのかというのは、大手ゲームメーカーにとっては課題の一つにもなっております。そういう中で、カプコンといえば、ゲーム開発用のビルを建てたりクリエイターを増強したりと、会社として色々と勝負を仕掛ける準備を整えている感も感じられていました。任天堂でさえ、外部の開発会社を使うようなスタンスになってきているのをみると、基本的には他社に頼らない方針のカプコンがどこまでやれるかは、色んな意味で見どころにも感じられます。
また、e-Sportsについては、その出来映えはともかくとして「ストリートファイターV」がラインナップされておりますし、今後も格闘のジャンルにおいては存在感を出し続けていく事が予想されます。しかして、それ以外のジャンルにおいてはどうやってe-Sports向けのモノを作るのかが課題でしょう。対戦を主軸としたアンブレラコアは、何とも微妙な評価が並んでいるようで、色々と反応を伺いながらの開発が続きそうです。
一方、カプコンはスマートデバイスを中心としたモバイル方面だと、なかなか良い成果が出ていない印象があります。そういう意味では、コア層に狙いを定めるというのは、会社としてわかりやすい方針に違いありません。あとは、どれだけ「当たる」タイトルが作れるのかという話になる気がしないこともありません。
明確に、コア層への狙いを定めたカプコンとなりますが、今後は国内外でどれほど上手くやっていけるのかが注目されていく事でしょう。うまいこと、立ち回っていって欲しい限りですね。:カプコンは、十分な開発費をかけて質の高いゲームを生み出せる環境を目指すよーってなお話です。
:まぁ、何をもって質が高いというのかは判断がつかないけどな。
:金をかけりゃ売れるってわけじゃないのが娯楽だから、そこは難しいよね。でも、カプコンはカプコンで色々考えて、クリエイターをたくさん集めて何か作ろうって思っているのだから、それはそれでいいんじゃない? すぐさまそうなるわけじゃないけど、今後をのんびりと見守っておけば良いかと思う次第。……質が高いって言葉は、結構難しいと思うのです……。
:むしろ、「質が高い」と賞賛されるタイトルをつくらにゃいかんのだろうなぁ……。