連載:気まぐれゲーム雑記 第777回:バンナム、「パックマン」などオリジナルIPのオープン化プロジェクトを発表。今後はメーカー主導によるIPの再利用が活性化するか?

気まぐれゲーム雑記
第777回:バンナム、「パックマン」などオリジナルIPのオープン化プロジェクトを発表。今後はメーカー主導によるIPの再利用が活性化するか?

実にバンナムらしい

日本大手のバンナムらしい動きは流石の一言

AZです。本日はエイプリルフールなので、情報に躍らされないよう注意しましょう。ちなみに、当ブログは毎年恒例「平常運転」を実施します。

それはさておきまして、日本のゲーム業界大手のバンナムこと「バンダイナムコ」が、自社の過去作IP17タイトルをオープン化すると発表しました。

株式会社バンダイナムコゲームス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大下聡)は、2015 年にバンダイとナムコが統合して 10 周年を迎えることを記念して、バンダイナムコゲームスのカタログ IP(※1)を国内のクリエイターへ開放するオープン化プロジェクトを 4 月下旬より開始することとなりました。

対象タイトルは「パックマン」「ギャラクシアン」「ゼビウス」「マッピー」など全17 キャラクターで、通常の版権許諾とは異なり、キャラクター監修は行わず、簡易的な企画審査のみでコンテンツ提供が可能となります。多くのクリエイターの皆さんの幅広い発想で、スマートフォンアプリやブラウザゲーム、新規ネットワークデバイス分野への事業展開のアイデアなど、デジタルコンテンツの領域で広く活用いただきたいと考えています。

なお、コンテンツ提供可能なプラットホーム・企画申請方法・ビジネスモデル等の詳細は、決まり次第ご案内します。

バンダイナムコゲームスは、自社の IP を多くのクリエイターの皆さんのアイデアにより UGC(※2)展開することで、ネットワークエンターテインメントのさらなる事業領域の拡大を目指していきます。

※1 バンダイナムコゲームスがこれまでに展開したオリジナル IP
※2 User Generated Contents の略。ユーザー生成コンテンツ

  1. パックマン
  2. ギャラクシアン
  3. ゼビウス
  4. マッピー
  5. ギャラガ
  6. ディグダグ
  7. ドルアーガの塔
  8. バトルシティ
  9. スターラスター
  10. バベルの塔
  11. ワルキューレの冒険
  12. スカイキッド
  13. ドラゴンバスター
  14. 妖怪道中記
  15. 源平討魔伝
  16. ワンダーモモ
  17. ワギャンランド

[引用元:バンダイナムコ(PDF)]

これは、オープン化というよりは門戸を広げた内容ですね。

公開された文章の中で、「キャラクターで、通常の版権許諾とは異なり、キャラクター監修は行わず、簡易的な企画審査のみでコンテンツ提供が可能」という一言は中々に強いモノがあります。「オープン化プロジェクト」とは言うモノの、オープン化よりも門戸を広げた内容になっていますが、それでも十分にIPの再活性を狙えそうな気がしないこともありません。

当ブログでは、すでにスクエニがそのようなIPの再利用をしている事をご紹介しましたが、あちらはあくまでも海外向けです。このようなIPの再利用を「国内」に向けておこなったのは、実にバンナムらしい。オリジナルIPを多く抱え込んでいるだけの事はあります。

こういった動きの背景には、大手メーカーは過去作のIPを活用しきれなかった現状が見え隠れします。企業は利益を追求するために経済活動をしているわけですが、利益が見込めないIPの新作は作れないという壁があるのは言うまでもありません。かといって、塩漬けしているのは勿体ないの一言に尽きます。ならば、とことんIPをオープンにしてしまった方が少しでも利益が得られるようになるという考えに至るのは、当然の流れでしょうか。実に、バンナムらしいですし、こういった行動を率先してやるバンナムは嫌いじゃありません。……DLCとか課金的な面はさておきますけど。

一方で、ビジネスモデル等々は今後発表されていくということですが、日経がそこらへんの事を多少ながら伝えています。

ゲーム会社などが登場するキャラクターや音楽、シナリオを自由に利用できる仕組みにする。キャラクターのデザインを変えたり、新しいシナリオを作ったりといった二次創作も可能。原作の印象を変えかねない二次創作を認めるのは異例だ。

 利用するにはバンナムへの登録が必要で、4月下旬から受け付けを始める。登録後に制作に着手する企業には事前に企画書の提出を求めるが、バンナムでは内容が公序良俗に反していなければ原則認める方針。当初は国内企業が対象で、個人クリエーターや海外への開放も今後検討する。

[引用元:日経

という事で、いわゆる「インディー」な方々も可能性は十分にあるというのが見えてきました。バンナムが発表したタイトル群に想いを馳せるインディー開発の方は、狙ってみるのも良いかもしれません。

塩漬けするくらいなら、とことん解放して儲けを得るというスタンスは、実にバンナムである、と思わせてくれます。他の企業よりも多くのIPを持っているバンナムだからこそできるアプローチかもしれませんが、このプロジェクトから名作が誕生するのを期待したいモノですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:バンナムが80年代くらいのIPで二次創作して良い方向にするプロジェクトを発表したぞーってなお話です。

しゃきーんさん:ほぉ。そりゃずいぶんと前向きだな。

しょぼーんさん:その背景にあるのは、大手だからこそ動くには金がかかる、というヤツだね。かといって、IPを塩漬けしてても何ら効果はない。それなら、思い切って出しちまおうという発想。バンナムは、なんだかんだとすげーいっぱいIP持ってるから、この手は上手いやり口なのだろうな、と思えてなりません。……どのハードで可能なのかは後日発表なんだけどネー。

しゃきーんさん:インディーな方々の開発環境を考えると、家庭用機からスマホ、PCに至るまで幅広くサポートして欲しいとは思えてならんな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第777回:バンナム、「パックマン」などオリジナルIPのオープン化プロジェクトを発表。今後はメーカー主導によるIPの再利用が活性化するか?に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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しゃきーんさん

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