「俺の屍を越えてゆけ2」3日間そこそこにプレイしたファーストインプレッション:何はともあれ、自分の一族史というよりは「夜鳥子」様の物語
気まぐれゲーム雑記
「俺の屍を越えてゆけ2」プレイ時間3日分程度でのファーストインプレッション:何はともあれ、自分の一族史というよりは「夜鳥子」様の物語
前作ファンがお怒りなのはわからんでもないわけで。
「夜鳥子」様に感情移入できるかが最大の勝負どころ?
AZです。どんなゲームも楽しんでプレイしたい派です。
さて、祭具を4つ取り戻したあたりまで進めたので、ファーストインプレッションにまかり出ようかと思います。とはいっても、正直ファーストインプレッションをどう書こうか、もの凄く悩んでました。というのも、本作のゲームデザイナーである桝田省治氏がツイッターで
多くの前作ファンの期待を裏切ったことは明白なので、不満の内容を分類し個々の原因を特定し、今から何ができるかを考えることが僕の仕事だと思います。
— 桝田省治 (@ShojiMasuda) 2014, 7月 21
と明言しており、確かに前作ファンなら引っかかってしまう部分がある事は否定しがたいからです。とはいったところで、実際まだクリアできていないわけですし、パッチで修正される可能性もあります。そこらへんで悶々としていたわけですが、今の段階でどう思っているのかはきちんと明記しておいた方が、後に改善された時の事を実感しやすいと結論付けました。
ということで、そこらへんを踏まえてインプレッションをしていきます。ちなみにですが、前作はしっかりとプレイ済みで裏京都も行きました。が、PSPからデータを引っ張り出すのが面倒すぎて、結局データ引き継ぎは体験版のものだけになっています。
一族の名字を「独」にしてしまったが故に、特産品が「独」饅頭になってしまった悲しき一件
「俺の屍を越えてゆけ2」は、誰の為の物語なのか
本作は、言うまでもなく自分の一族が復讐を果たし呪いを解くというのが主軸になっているゲームです。最初は、色々と謎を残したまま「夜鳥子」様なるキーマンによって生き返る事になりますが、その後物語の中心は一族から徐々にキーマンである「夜鳥子」様へとシフトしていきます。
神から人間に転生できる「夜鳥子」様
「夜鳥子」様が問題になる点は2つ。ストーリー面において、「夜鳥子」様をプッシュしすぎて自分達一族は完全に空気になっている事。もう一つは、「夜鳥子」様はボス戦に強制参加させないとストーリーが進まない事。この2つは避けて通れません。この2つが、前作をプレイした人にとっては反感を呼ぶ根元となります。逆を言えば、前作をプレイしていなければ、そのポイントが気になる事もありません。
ストーリー面で言えば、何はともあれ徐々に「夜鳥子」様物語になるのは構わないとしても、自分の一族との関連性が非常に希薄です。本来なら何か設定があるのかもしれませんが、少なくとも「夜鳥子」様に感情移入できるようなタイミングはそう多くもないのです。真の主役が「夜鳥子」様になっているというのを知れば、前作をプレイした人達は「自分の一族史を描く物語」という根底がブレた事になるわけで、「夜鳥子」様との関係が深いモノだと分かれば良いのですが、そういった事はわからないままに真の主役が「夜鳥子」様になっているのは反感を買う要因の一つと言えます。
容姿端麗な「夜鳥子」様の存在感と一族のモブキャラ感
また、「夜鳥子」様はストーリーだけではなく、ゲームシステムとなる交神の儀にも絡んでいます。恐らく、前作プレイヤーなら多くが「固定キャラの「夜鳥子」よりも自分の一族を使いたい!」と思うのではないでしょうか。ですが、先も書いた通り「ボス戦には強制参加」がストーリーを進める条件ですので、4人までのPTで1枠を使う事になります。ついでに、「夜鳥子」様を人間に転生させる際は1ヶ月と奉納点を消費するので、思い入れがないと「転生させる事自体が義務という重い足枷になる」わけです。
他のゲームシステムは、「夜鳥子」様の件を除けば前作とさほど違いもありません。一族を強化していく競馬の配合的面白さは健在ですし、非同期型のネットワーク要素として遠征もあります。結魂や養子も非常にやりやすくなりました。フレンドがいれば、尚のこと捗りやすいモノになっています。……フレンドがいない私は自国への訪問者が未だ1人なので、フレンドが多いとどれくらい捗るのかがわからないのが世知辛いところでもありますが。
あと「夜鳥子」様以外の問題として、天界に神様が少なすぎ問題が発生しています。今作は、神様が地上と言う名のダンジョンに降りてきてプレイヤーの邪魔をしたり奉納点稼ぎという名の特訓をしてくれたりするのですが、奉納点を溜めていざ交神の儀をしようとすると神様が居なさすぎるという切ない事になります。「神とはフリーダムなのだな」と済ませるのも一興ですが、もう少しばっかりバランスを取って欲しいとも思わざるを得ませんでした。
火の神様が全然いない件
3連休そこそこにプレイして思った事
まず、前提としては「前作をプレイしていなければ面白いだろう」という事です。下手に前知識があると、どうしても前作との比較になってしまいます。今ある批判は、「夜鳥子と呪われた仲間達」というスタンスのストーリー面であり、強制的にPTへ参加しなければならないという形である程度の自由を奪ってしまったゲームシステムでもある「夜鳥子」様という存在に集中しているのですが、それはあくまでも前作をプレイしていないとわからない話なのです。また、前作をプレイしていても世代交代というゲームシステムに着目している人は、現時点でも十分楽しめる内容だとも感じます。
もちろん、批判がいけないなんて事を言うつもりはありません。批判は否定ではないので、それを元に改善できるならすべきでしょう。現時点でパッチは決定していませんが、現に桝田省治氏はある程度の修正案を考えているようです。
メモ:夜鳥子の鍋の伝染率を大幅に軽減。夜鳥子の転生に必要な奉納点は初期値を維持する。地上に降りる神様の数に適正なリミッターをかける。敵全体の戦勝点を増やす。とくに鬼神は大幅にUP。
— 桝田省治 (@ShojiMasuda) 2014, 7月 21
一族ランキングから夜鳥子を削除。可能なら家系図からも削除。 この2点に関しては、ランキングで夜鳥子を抜くことを楽しみにしている方、いびつな家系図を面白がっている方もいるようなので、要望が二律背反しています。判断に迷います。
— 桝田省治 (@ShojiMasuda) 2014, 7月 21
とは言いながらも、当然のように修正できない部分もあり、
シナリオに関する不満は、前作ファンのニーズを捉えそこねて、アプローチの仕方を間違えたことが主たる原因だと思います。またPT強制加入も同じです。ただこれらの変更はほぼゲームを最初から作るようなものなので、コスト面で現実的ではありません。期待に添えなくて申し訳ないと言うしかできません
— 桝田省治 (@ShojiMasuda) 2014, 7月 21
ということで、シナリオについてはもはやどうにもならないし、基本的には「夜鳥子」様の物語である事は揺るがないモノとなりました。そりゃまぁ、一度発売されたゲームのシナリオを書き直す何てことは現実的ではないという事は明白でしょう。前作をプレイしていると、受け入れがたいシナリオ……というよりもアプローチなのだと感じる人は多いのかもしれません。私自身は、シナリオやキャラクター設定など個別の要素自体に今のところ問題は感じないので、レベルデザインの問題のようにも感じました。
いずれにせよ、今後ある程度を改善するパッチが出る可能性はでてきたわけで、何がどの程度改善されるのかは色んな意味で注目を浴びるに違いないでしょう。私としては、最後までプレイしておきたいと考えておりますので、情報にはしっかりと目を配っておきたいですね。
以上、「俺の屍を越えてゆけ2」3日間そこそこにプレイしたファーストインプレッションでした!
兎にも角にもコーちんは可愛い
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:ということで、「俺の屍を越えてゆけ2」を三連休でそこそこにプレイしてみたからファーストインプレッションをしてみたんだけど、すでに諸問題が勃発しててどうやりくりしようか悩んだぞーってお話です。
:ふむ。それでも桝田省治氏は丁寧に対応してるな……。
:まぁ、期待してた反動が大きいってのはあるのかもしれんね。前作をプレイしてたなら、批判が集まる部分についてもわからんではないし。でも、色んな思惑があって出てきた代物だから、ジックリとプレイして批評してみたいとは本気で思っております。……ノンビリやりますかねぇ……。
:こういう一件があると、その話題に引っ張られて印象が悪くなるケースもあるからな。ま、思うがままにマイペースにプレイすればいいんじゃねの?
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DESTINYβとシャリーのアトリエが面白いので俺屍2はスルーしたんですけど面倒な話になってるんですね…
物語として破綻してなければいいんじゃないかと思いますけどねぇ