気まぐれゲーム雑記
第275回：やはりXbox Oneはマイクロソフトの周知不足だったらしい、と言う話題

改めて言うのもなんですが……。

マイクロソフトの失敗はちょっと手痛い

Xbox Oneのポリシー変更は、良くも悪くも色々なものを左右しました。
少なくとも、初期に発表されたポリシーの時点で何をどうしたかったのかを明確にユーザーへ伝えるべきだったのは、誰の目にも明らかです。最初はディスクレスをアピールしていましたが、24時間に1回のオンライン認証や中古市場云々とデメリットに思える要素が大きくプラス要素が少なかった印象は覆らないものでしょう。もっと、本質的にアピールすべき点があったのを最初に持って来なかったのが大失敗の元でした。

そんなXbox Oneですが、チーフ・プロダクト・オフィサーのMarc Whitten氏が消費者とのコミュニケーションに失敗したという記事が公開されています。詳しくはこちら。
まとめると次の通り。

• 海外ではディスクレスプレイやデジタルライセンス機能復活を求める署名運動が起きているが、マイクロソフトとしてそういう方向へ向かっているのを周知出来なかった
• 署名運動からわかることは、Xbox Oneの方向性をより明確にすべきということで、マイクロソフトの思惑とは異なる受け止め方をされてしまった
• あのような署名を目にして気づいた事は、ユーザーは選択肢を求めていたということで、パッケージとオフラインモードを提供する事にした
• デジタルバージョンのプラットフォームから離れるのではなく、選択肢を追加するという事
• Xbox Oneでどんなことが出来るのかという点を周知していかなければならない
• ファミリーシェアをロンチから外した事は、ユーザーからの要望が極めて高い選択肢をいかにロンチに反映させ、素晴らしい物の特徴達を築きあげるかという作業に過ぎず、将来的にはユーザーがゲームを発見する方法からプレイする方法までを一変させる
• リージョンの縛りはパブリッシャーに委ねられるし、マイクロソフトは制限を設けるつもりはない
• 今後はコミュニティとより深く関わっていくことになる
• もし時間を取り戻せるなら、何よりもよりオープンかつ完全な話をする事を望んでいる

やはり、オープンにしなかった事が問題だったというのがわかっているようです。
というわけで、Xbox Oneの今後についてを生暖かく書いてみようかと思う次第です。

もうワンチャンス……ありそう？

先にも書きましたが、Xbox Oneが情報の周知に失敗したのは誰もがわかっている事です。それを公的に認めたということにもなり、また選択肢を増やすという事は、有りとあらゆる可能性を提供するという風に見る事もできます。

Steamの最大のウリは、一度登録すればいつでもDL可能なシステムと、豊富なラインナップ、そして強気なセールにあります。この3点を抑えられているSteamは、PCゲーム市場でかなり強い存在感を出しているでしょう。日本からも、インディーズタイトルがSteamでいくつか配信されていますし、そういったアプローチは今後も続きそうです。……日本のPCゲーム市場の絶望具合といったらありゃしませんが。

仮に、Xbox OneでSteamのようなシステムが採用されたとしても、価格を抑えた状態で発売できるかどうかの確証はありません。そこまで踏み込めていないのが実に残念なところではあります。ですが、そもそもそういったシステムを採用しなければ価格を抑えたり、セールでワクワクするような事自体が難しくなります。つまり、こういったデジタル主体で色々やれるようになるというシステムが、ゲームを発見する方法からプレイする方法までを一変させるという事ではなかろうか？　とは個人的に思うところがあります。

マイクロソフトとして、Xbox Oneはシステムを廃止にしたのではなく、選択肢を増やしたと表現しました。となれば、まだSteam的なシステムになっていく可能性も残っている……気がしないこともありません。Xbox Oneは発売前の情報戦で出鼻をくじかれる形にはなりましたが、今後どのようにユーザーとコミュニティを形成していくのかが注目ですね。より良いシステムになることを願いたいものです。