気まぐれゲーム雑記
第89回「カウントダウンサイトについての善し悪しを考えてみる、と言う話題」

日本のカウントダウンサイトで盛りあがった記憶が余りないのです。

まずは問題提起をしてみる

スクエニが、何かよくわからない最新作のカウントダウンサイトを公開しました。そのサイトはこちら。
スターとか宇宙とかいったキーワードや絵面なので、同社のスターオーシャンシリーズでは？　という予想もちらほらと出ています。また、少し前にスクエニが「スターギャラクシー」という商標を取ったらしいという話も出ていて、ソースを見ると「galaxy」と言う部分がありますので、個人的にはその路線の方が濃厚にも思えます。なんにせよ繋がりの有無はわからないので、スターオーシャンシリーズか否かの判断はつくわけがないですし、ブラウザゲームかもしれないし、コンシューマーゲームかもしれないし、わからない事ずくめの謎ゲームですが。

で、個人的にではありますが、こういった「カウントダウンサイトに意味はあるのか？」というのをそれなりにちゃんと考えて見る事にしました。というのも、カウントダウンサイトには賛否があり、そもそもに価値があるのかどうかも悩ましい部分は否めないと思ったからです。
というわけで、本日はカウントダウンサイトの善し悪しについて、ちゃんと整理しながら考えてみようと思う次第です。

善し悪しを切り分ける

まずは、カウントダウンサイトの良いところから。
1つ目は、宣伝になります。結果がどんなものであれ、問題提起の時に書いたような「それがどんなモノであるのかを予想する」という心理に駆られます。それで、各メディアは取り上げるでしょうし、今なら多くの個人ブログが話題とするでしょう。また、こういったナゾのモノがあるという宣伝になることも、合わせて言えます。

2つ目に、ユーザーの期待感を高める事ができます。あれやこれやと予想する事自体が話題性を呼んでいるわけであって、当然ながらその「わからないけど良さそうな気がする何か」に期待をしてしまうわけです。今回のカウントダウンサイトなら、さもスターオーシャンを連想させるような作りになっているのは否めないわけで、ユーザーはシリーズが出て欲しいと願っている部分もそれに拍車をかけるモノとなるわけです。

では、悪いところはどういったものなのか？
1つ目は、ユーザーの期待通りのモノがでなかった時の反動は大きい、と言うモノです。これは、その会社の信頼性も出てくるわけで、「ああ、またあの会社か。」みたいな風潮はこういった小さな積み重ねで構築されます。つまり、企業は「ユーザーが想像していた期待の通りにならなかった時の失望感」というのものを想定しなければなりません。なぜなら、マイナスイメージにしかならないからです。

2つ目に、情報の出し渋りをする事にさほど強い意味はない、と言うモノです。
ここで注意してもらいたいのは、別に情報をさっさと出せば良いと言っているわけではありません。カウントダウンサイトを用いてまでして、情報を出し渋る価値が薄い気がする、ということです。なぜなら、焦らされて喜ぶ人はさほど多くないでしょうし、1つ目のリスクは思いの外高く、それがユーザーの期待通りの結果なら良いのですが、そうならなかった時のリスクもまた高く思えます。
だったら、メディアなどにも一切情報を出さず、いきなりユーザーを驚かせるような圧倒的な情報を一気に出すという戦略の方が、人を驚かせ、興味を引かせる事にも成功しやすいでしょう。カウントダウンをして失敗するくらいなら、リスクとしては似たようなモノです。

つまり、カウントダウンサイトってどうなの？

スクエニの今回のカウントダウンサイトだけに限りませんが、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを用意しているケースが多々あります。個人的には「そういった謎のカウントダウンサイトをいち個人に宣伝させる手法」というのは、もはや「自力では宣伝できない」と言っているようにも思えて、なんとも嘆かわしい感じはしてしまいます。
まぁ、企業としてはソーシャルメディアは「扱いやすい場」でもあるのでしょうし、気をつけて使えば有用なモノであるのも確かです。……気をつけないクリエイターさんもいますけど。

結局のところ、カウントダウンサイトは、何も知らない人達に周知をすることに意味がある、と言うならば意味があるモノと言えます。ですが、もはやこの手の宣伝方法は飽きられているし、使い古されていて、時代遅れな印象は拭えません。
今回のゲームが、一体どのようなゲームなのかはわかりませんが、ユーザーの期待に応えられるような作品であることを、切に願いたいですね。