WEB関連な四方山話
第8回「IPv6ユーザーは日本だと200万人という話」

ご自分のPCの住所はご存じですか？

混んでいる、という話にかけまして……

ドラクエ10のサーバーが大変混み合っていて、色々と遅延なども発生しているようです。この記事が公開される頃にはメンテナンスが開ける予定時間になっているはずですが、はてさてどうなのでしょう。やはり週末でのサーバー負荷は凄いようですね。

で。そんな混んでいる、という話題について、ちょっと面白い記事を見つけたのでご紹介しようと思います。皆様は、IPv4だとか、IPv6だとか、そういった話は聞いたことありませんか？　……ありませんか、そうですか……。ぐ、ぐぬぬ……。
では、気を取り直して、ちょっとIPについてのご説明をしましょう。皆様にもわかりやすく解説する……つもりです。

パソコンの住所

パソコンで言うIPとは、いわゆるパソコンの住所のことです。256までの数字を4ブロックで認識します。例えば「202.229.5.177」はNTT東日本フレッツ公式ページのIPとなります（週間フレッツに書いてありました！）。なので、フレッツの公式URL「http://flets.com/」は「http://202.229.5.177/」にアクセスしていると同じである、ということが言えます。まぁ、もっとも今は「http://202.229.5.177/」ではアクセスできないようですが……。

兎にも角にもIPというのがどのようなものかがわかったところで、WEB業界をちょっと賑わせたIPv4が枯渇（こかつ）する、というお話になります。先ほどの住所なお話で、256までの数字を4つ使うと書きましたが、要するにこれが足りなくなったのです。
理由はなんてことはない、単にインターネットの人口が増えただけです。増えたので足りなくなりました。ですが、そうなるとそれ以上増やす事ができなくなります。……で、どうにか打破しよう！　といって出てきたのがIPv6なのです。

IPv6は、４桁の16進法の数字を8ブロックで表示する事にしました。例えば「2012:0aa8:cc04:011a:48ca:xxxx:0012:xxxx」と言った具合です。ちなみにこのIPは単なるでたらめです（つまり、xxxxには4桁の16進数が入ります）。
ですが、これでIPv4の時と違って、ほぼ無限大の数字が使えるようになります。これで枯渇する心配はありません。

IPv6の人は200万人

さて、そろそろ本題です。近年、WEB業界……というよりもインターネット通信業界ではIPv6へ移行しよう、といった動きがあります。でも、これが大変厄介なものだったりします。

どう厄介かというと、簡単にいえば、アナログテレビから地デジ対応テレビに変えないと使えない、というくらい厄介です。つまり、IPv4とIPv6には互換性がなかったんです。

IPv4の通信手段しか持たないPC、つまり自分の住所が3桁で4つの数字しか持たないPCは、IPv6のサイトを見る事ができません。その逆も然りです。つまり、今世界にはインターネットが2種類存在する、ということになります。

実際にIPv6へすべてのPCが移行するには、かなり長い年月がかかると予想されます。まぁ、IPv4とIPv6の両方に対応するという技術もありますので、IPv6へ移行する際はさほど心配はいらないかとは思っています。
それに、そもそも事の始まりはIPv4が枯渇した、と言う事に起因します。IPv4からIPv6に移った人が多ければ多いほど、IPv4の枯渇状況は改善されます。そこらへんの議論も恐らく起きてくるでしょう。

で、日本におけるIPv6の利用者は、200万人いて普及率は1.76％だというのです。これは世界でも上位に入るそうです。

実は、このIPv6へ移行しよう！　と言われて本格的に始動したのが2012年6月6日です。つまり、2ヶ月足らずで200万人がIPv6へ移行しました。中々スピーディな方々ですね。

恐らくこれらは、日本中にいる通信業者やそれに携わるお仕事をしている方々が大半となるでしょう。ですので、これからはペースが落ちていく事は予想されます。ですが、通信屋さんの都合としても、IPv4とIPv6の2つのインターネットが存在すべきではないと考えているでしょう。なのでIPv6で統一していこうといった動きは止まらないとは思います。

皆様にとっては、遠い将来かもしれませんし、近い未来かもしれません。ですが、PCの通信関連でこんな話題がある、と言うのを知っておけば、もしかしたらいざ切り替える時に理解が早くて良いかもしれません。
……もっとも、本当に切り替えが必要になったとしたら、こんなややこしい説明抜きにして早くやらないとインターネットが使えない、と言えば良いだけなんですけどね！

［情報元：インターネットコムさん］