連載:気まぐれゲーム雑記 第680回:ハイスコアガールをめぐる民事訴訟の第1回口頭弁論が開始、泥沼化は避けられないようです
気まぐれゲーム雑記
第680回:ハイスコアガールをめぐる民事訴訟の第1回口頭弁論が開始、泥沼化は避けられないようです
娯楽ビジネスで訴訟が起きるとどうしようもない
訴訟合戦が始まる予感しかしません
AZです。流行語にピンと来ないのは、自分が世間に対して疎くなったからだと思いたくない症候群です。
それはそれとて、ゲームを題材にした漫画「ハイスコアガール」の著作権侵害について、スクエニ側が著作権侵害をしていないという主張で民事訴訟を起こしたわけですが、その第1回口頭弁論の内容が記事になっていますので、まとめてご紹介します。
- SNKプレイモア側の主張、「この漫画の166カ所で著作権侵害している」という当初の主張を変更、新たな主張は「1000件近くの不法行為がある」
- スクエニ側の主張、「著作権侵害というプレイモアの主張は事実ではない」
- 本来ならば「引用にあたるか否か」での議論になるはずだったが、SNKプレイモア側がスクエニ側が求めた「著作権侵害の証拠」の提出を拒んだ
- SNKプレイモア側の弁護士「『ハイスコアガール』に絡んでプロモーション・ビデオなどの不正行為が、全部で1000カ所近くはあるので、証拠提出に時間がかかる」「こちらも反訴を予定しているので、今の時点で証拠を出すのは難しい。全体像を明らかにするまで待ってほしい」
- SNKプレイモア側に、「刑事告訴の内容を示してほしい」と何度も強く要請すると、「前向きに検討するが、2カ月はかかる」として、2015年1月末までに刑事告訴の際に問題視した166カ所の描写を提出することになった
- 今回の民事訴訟と平行して、来年初頭にSNKプレイモアがスクエニを民事訴訟で反訴する構え
[引用元:ハフィントンポスト]
完全にグダりましたね。
すでに刑事告訴は書類送検という事になっていますが、本件は民事ですので別進行になります。ですが、かなり厄介な事になりそうな雰囲気をだしているのは明らかではないでしょうか。
やはり、気になるポイントは「来年初頭にSNKプレイモアがスクエニを民事訴訟で反訴する構え」の一文でしょう。SNKプレイモアが証拠の提出を拒んだというのは来年の民事に備えてのものでしょうし、もはや泥沼化待ったなしの訴訟合戦になるのは想定の範囲内です。SNKプレイモアが主張を変えたのは先日の書類送検があっての事かもしれませんし、裁判の長期化は避けられないような流れにはなってきました。……いやまぁいくらなんでも「1000件近くの不法行為がある」という主張は多すぎる雰囲気も醸し出してますし、そもそも証拠の提示拒否は裁判官への印象を悪くしたようには思えますが……。
このような裁判が起きると、大抵辛い思いをするのはその読者になります。どう足掻いても、「打ち切り」の文字はちらついてしまいますし、ただひたすらに勿体ないとしか言えなくなります。また、各メーカー側を応援する人達は互いにいがみ合ったり何だったりとプラスに働く面がほどんどありません。今回の民事でプラスになる面と言えば、せいぜい「引用にあたるか否かという判断基準ができる」事くらいでしょう。
セガvsレベルファイブと言い、コーエーvsカプコンと言い、本件と言い、ゲーム業界の会社同士でいざこざし合うような状況が勃発しているのを見るのは何とも世知辛い気分にはなりますが、はやいところ決着して欲しいと願わずにはおれません。娯楽ビジネスにおいて、著作権は非常に重要な争点にもなる事はわかりますが、「誰にとって一番良いのか」という点も踏まえておいて欲しいモノですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:ハイスコアガールの民事訴訟での第一回口頭弁論があったらしいよーってなお話です。
:なんかこう、完全にこじれた感はあるな。
:まぁ、どういうやり口で攻めるのかは次回次第なんじゃない? とはいったところで、SNKプレイモアも訴訟するみたいだから、こりゃもう泥沼ですよ。戦場が焼け野原になるまでやり合うくらいの勢いを見せてる感もあるだけに、もはやハイスコアガールがどうこうとか、別次元になりそうだなーと思った次第。……ほんと、裁判沙汰は大変だよねぇ……。
:ほんと、どうなることやら……。
:
:
:
:
とはいえ今回の件SNKプレイモア側には非はさせたらないしなあ…
なぜ非を認めて穏便に済ませようとしなかったのか。
それ以前になぜ最初から許諾を取らなかったのか。
辛い思いをするのは自分のとこの読者なのに。