連載:「影牢 ~ダークサイド プリンセス~」のレビュー 自分で試す事が重要になる、考える事が楽しい罠アクション……なんだけど、そこはかとなく粗も目立つ
気まぐれゲーム雑記
「影牢 ~ダークサイド プリンセス~」のレビュー 自分で試す事が重要になる、考える事が楽しい罠アクション……なんだけど、そこはかとなく粗も目立つ
勿体ない感じが否めません。
良くも悪くも昔通り過ぎた一作
AZです。整理整頓が苦手だと昔から自負しています。
さて、「影牢 ~ダークサイド プリンセス~」を無事クリアできましたので、レビューにまかり出ようかと思います。毎度ながら、ネタバレの可能性が含まれておりますので、ご注意下さい。ちなみに、2周目は終盤までやっています。
Aエンディング報酬の「刻人の装束」は背中にお馴染みのマーク
基本的なことは概ねファーストインプレッションで書いた通りの内容で、特に変化もありません。ひたすら逃げて、ひたすら罠にハメてヒャッハープレイを楽しむわけですが、初めての人や慣れていない人はオートディフェンスを使わないと挫折するくらいよく死にます。特に、ラスボス直前に出てくる伝説の暗殺者なるキャラは、ラスボスよりも強かった。主人公が弱いのは毎度の事ですので、慣れない人にはオートディフェンスがオススメです。私の場合、1周目は意地と気合いでオートディフェンスなしのクリアをしましたが、そんなマゾいプレイを好んでする必要もありません。
こけてるわけじゃありません、オートディフェンスで避けたのです
噂の伝説な暗殺者
本作では、各ステージで得られるポイント(WARL)で罠を習得していくことになりますが、オートディフェンスを使ったりしているとポイント半減の効果もあり中々稼げませんし、コンボを決めないとガッツリと稼ぐ事は難しいです。難しいですが、このゲームはマップ上で自分の思惑通りに罠を発動させていくのが主軸となるゲームです。そこを突き詰めていき罠のアップグレードも済ませたりすれば、ミッション1で6万Ark越えに8000以上のWARLも余裕で稼げるでしょう。思考すれば、どんどん楽しくなるのが本作の味とも言えます。
ミッション1で8900WARLを出しました
しかし、思考することが楽しい一作ではありますが、残念ながら粗も目立ちます。定番と言えば定番ですが、新しく習得した罠は実際に使ってみるまで効果範囲などがわからない。各部屋名が、全体マップではわからない。その部屋固有の罠の名前を出されても、どの部屋にあるかわからない。部屋固有の罠の属性がわからない、などなどです。ようするに、すべて自分で試して、覚えて、理解して行動していく必要があります。これは思いのほか厄介で親切ではありません。……まぁ、部屋固有の罠の効果は仕方がないかもしれませんが……。
全体マップで部屋名がわからない
なんで部屋名がわからないと不便かと言えば、ストーリーでは主人公に仕える3人のメディウムなるおねーさん方が、戦闘中だというにあれやこれやとお願いをしてくるからです。あの部屋に行けとか、あの罠を使ってとどめをさせとか、固有名詞を言われてもよく分からない場合があったりします。しかも、このおねーさん方のお願いは徐々に難しくなっていきます。ゲームとしてお願いがある事自体には問題がないわけですが、そのお願いに対しての説明が不足している感は否めません。ついでに、ストーリー上でお願いは何個か発生しますが、最初のお願いしか確認する事ができないので、後半のお願い用の罠がなかったりすると世知辛い空気になります。
おねーさん方のお願いが妙に大変
また、本作から導入された要素として「アーマーブレイク」があります。要するに鎧を壊して防御力を下げたり無効状態の罠でもかかるようにできるわけですが、弱点となる罠が大変分かり辛い。意識しながらやらないと、アーマーブレイクを狙うのは難しいでしょう。意識しながらやると、ある意味縛りプレイみたいなものなので結構神経を使う事になります。……まぁ、脱がしたい一心でやるのもアリかもしれません。
ブレイクしてもらったテルマさん
最後に、カメラが非常にめんどくさい。スイッチを押す度に動作する罠への固定カメラに切り替わるのですが、その間も敵は動き続けているわけでカメラが変な方を向いているから操作も変わっていて何とも煩わしい。罠の動作確認のために2,3回切り替わるならまだしも、毎回切り替わって敵を見失って攻撃される様は、何とも言えないストレスを感じさせてくれます。こればっかりは、アップデートでどうにかできるならやった方が良いレベルです。
1,2秒カメラが勝手に切り替わるのだけど、その1,2秒が致命的になりかねないし大変見辛い
今作は、良くも悪くも影牢シリーズとして「いつも通りの出来映え」という風に評するのが一番シックリくる気がしました。ちょっとした不自由も、粗が目立つのも定番と言えば定番ですし、他のゲームには見られないタイプのゲームですから慣れが必要です。ですが、相変わらずひたすらに思考して敵を自分の思い通りの罠にかけて敵を倒すという面白さは、ある意味将棋やチェスにも似ています。将棋やチェスのように思考する事が大好きな人には俄然オススメできます。そういった考えるアクションはかなり少ないので、貴重なゲーム体験かもしれません。もし次回作があるなら、しっかりとそのような粗を取りながら、プレイヤーがより快適にプレイを楽しめるように環境を整えた新作を楽しみにしたいものですね。
以上、「影牢 ~ダークサイド プリンセス~」のレビューでした!
総評
評価項目 | スコア | |
---|---|---|
面白い罠コンボなど ひたすら考えさせてくれる | 9/10 | |
罠が上手く決まった時の 爽快感 | 8/10 | |
カメラやシステム | 4/10 |
良いところ
- 敵をどうやって倒そうか、ひたすら考える事ができる
- 罠が上手く決まった時の爽快感は格別
悪いところ
- 細かいところにまるで手が届かない不親切さを感じる
- カメラがすこぶる致命的で、スイッチを使う固有罠は使いたくなくなる
注意点
- 自分で試して覚えるクセを付ける必要がある
- 難しいと思う人は、オートディフェンスを遠慮無く使うべし
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:「影牢 ~ダークサイド プリンセス~」のレビューとなりました。
:うーん、どうなの? これ。
:んとね。思考する事が好きな人はオススメできるね。逆に、細かい作業とかが好きじゃない人には向かない。わたくしは思考するのが大好きだから、当然ながら好きなんだけどね。だからこそ余計に粗が目立っちゃったって感じもする。……次回作に期待ですな!
:出たばかりだというに、もう次回作の話か……。
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