連載:気まぐれゲーム雑記 第288回:「逆転裁判5」を無事クリアできたのでレビューにまかり出よう(ネタバレ注意)、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第288回:逆転裁判5を無事クリアできたのでレビューにまかり出よう(ネタバレ注意)、と言う話題
たまには辛辣なレビューも仕方がないじゃない!
ドラゴンズクラウンの合間を縫ってゲームレビュー
もっぱらハマっているドラゴンズクラウンの合間を縫うようにして、何とか逆転裁判5もクリアしました。というわけで、レビューしてみようかと思います。ネタバレ満載になるので注意して下さい。なお、今までのシリーズはすべてプレイしています。なお毎度の事ですが、あくまでも私の個人的なレビューですので参考程度に留めて貰えれば幸いです。あ、たぶん「辛辣なレビューになる」と思いますので、そういうのが苦手な方はスルーしておくのをオススメします。もちろん、これは「個人的に感じたレビューであり、誹謗中傷や悪口ではない」事を断り書きしておきます。
どーなんだろうなぁ……
さて、最初にいきなり結論を言ってしまうと、今回の逆転裁判は良くも悪くも微妙です。絶妙に微妙、という言葉がココまでマッチングするタイトルもそうはない、と思えるくらいでした。もちろん、楽しんだファンの方も多いのかとは思いますが、残念ながら私はそこまで楽しめなかったわけで。逆を言えば、「ナンバリングタイトルだからといって過度な期待をしすぎた」かもしれません。そこらへんの理由を明確にしながら、レビューを進めていこうかと思います。
まず一番気になったのは、本作は「成歩堂龍一個人の物語ではない」ということ。これは致命的でした。逆転裁判という名前に期待するものは、成歩堂龍一が物語を逆転してくれるという期待とストーリーの爽快感にあると考えています。
逆転というのは、小説でいうところのどんでん返しです。成歩堂龍一という、弁護士なのか詐欺師なのかハッタリ屋なのかよくわからない謎の魅力を秘めたキャラクターに感情移入しながら、プレイヤーに納得のいくどんでん返しを見せる事によってストーリーとしての楽しみを得るゲームが逆転裁判というアドベンチャーの本質である、と思うのです。あくまでも私個人の意見ですけどね。
だからこそ、パッケージの裏にも書かれている「成歩堂龍一の新たな法廷劇」といったものや、当初の発表にあった「成歩堂龍一が法廷に帰って来た」という煽り文句に見事してやられる格好になってしまった、という事です。今作の3人の主人公から成っている物語は「成歩堂なんでも事務所の物語」と評するほかなく、逆転裁判という名前に期待した「成歩堂龍一個人の物語ではない」という結論になってしまいます。
逆転裁判4での評価が微妙だったのも、多くの人が期待したのは成歩堂龍一の物語か、まったく誰も登場しない新生逆転裁判になることのどちらかを望んだからでしょう。そういう意味では、今作は逆転裁判4の続編、ようするに4-2として見るのが無難な落としどころです。もちろん、4の設定を捨てずに活かしたというのは評価すべきところかもしれませんが……。
良い点としては、謎解き要素が簡単なのでテンポよく進められます。それがいいのかどうかは人次第ですが、サクサク進められるのは人によっては嬉しい要素だと言えるでしょう。……余りにも簡単すぎてゲームというべきかどうかに悩むというデメリットも持ち合わせていますが……。
あと、音楽はいつも通り素晴らしいサウンドに仕上がっています。安定感があって良かったです。
最後に、全体的に話はまとまっています。決して話そのものがつまらないわけではありません。実はココが一番のくせ者です。
話そのものがつまらないわけではなく、何だかんだと読める話になっている印象です。だからこそ評価するという人達も多くいるというのを痛烈に感じました。逆転裁判シリーズをどのように思っているかで評価は変化しそうです。
他にも書きたい事は山ほどありますが余りにも長くなるのでここら辺で区切るとしまして、総評としては「逆転裁判4-2という名前か、ナンバリングタイトルにはすべきじゃなかったかも?」と思わせてくれる仕上がりでした。次回作もナンバリングを出すなら、どのようなアプローチになるのかに期待したいモノですね。……結局は好きなタイトルなので買ってしまうのでしょうし。
レビュー項目 | スコア | |
---|---|---|
シナリオ | 5/10 | |
キャラクター | 5/10 | |
サウンド | 8/10 | |
トータル | 6/10 |
良いところ
- バックログ
- 全体的にはまとまっている
- キャラの動きが良かった
- サウンドはすこぶる良い
悪いところ
- 成歩堂龍一の物語ではなかったので、シリーズの1~3が好きな人にとっては無難な作品に映る(ナンバリングだからといって過度な期待はしない)
- 物語のそこかしこが説明不足で全体的に雑になっている
- 「調べる」コマンドで色んなモノが調べられなくなったのが結構気になった
- ムービーに字幕を下さい
- キャラに魅力がない(後まで気になるようなキャラクターがいない)のと、過去キャラクターが強引なノリで入って来る
注意点
- 探偵パート・裁判パートともにとにかく簡単すぎるが、その分テンポは良い
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:「逆転裁判5」を無事クリアできたのでレビューしてみたんだけど……思った以上に不満点が大量で、そこはもうファンが故に是非何とかして頂きたいという思いで書いたってことにしてもらいたいってなお話です。
:お、おう。まぁこういうレビューは滅多に書かないし、たまにはいいんじゃね? 別に悪口ではなく、どこが良くてどこが駄目だったかの視点で着目してるし。
:うーん。本当に残念なんだよね。話は悪くないと思うんだけど、そうじゃなくて成歩堂龍一の活躍が見たかったんだよ……。ナンバリングだからって過度に期待しすぎたのかもしれない。ここ最近で一番の失態ですな。……また新作ゲームに心の保険を賭ける日々が始まるのかぁ……。
:期待しすぎない程度に期待しておくのが一番だって教訓か。……純粋に期待し続けるのもまた時には良いかもしれんとは思うけどな。
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