気まぐれゲーム雑記
第163回：シムシティの海外でのユーザー評価がすこぶる悪い件に思う事、と言う話題

まぁ、事実は事実ですから……。

発売日にこんな話題するのもアレだけど、少々思うところがあるので……

何やら本日（3月7日）に発売されたシムシティの海外でのユーザー評価がすこぶる悪いというのが話題になっています。
不肖ながら、わたくしめもゲームブログの底辺でアレコレ勝手に書き続ける（当然自分の意見ですから何かあれば責任も負う覚悟ですが）ブログの主としては、当然黙ってはいられません。こう見えて、シムシティは相当好きなのです。

話を戻しまして、そのユーザー評価が悪いという舞台になったのは、メタスコアのユーザー評価やアマゾンのユーザー評価です。この記事を書いている時点だと、メタスコアのユーザー評価は10点中2.7、アマゾンの評価だと205の評価中星一つが178。中々に痛快な評価となっています。新生となったシムシティにアンチなファンが多かったとか、そういう次元ではない事が見え隠れします。
というわけで、今日はそんなシムシティがどうしてこうなったのかというのと、今後はどうするべきかを考えてみようと思う次第です。

やっぱりOriginがダメな子だった

海外のレビューで低い点数がついた多くは、オンライン接続が必須であるにも関わらずアクセスが集中してプレイできない、と言うモノです。シムシティを発売したEAは、Originと言うソフトでオンライン認証をしています。Originと言えば、かつてはウルティマシリーズを作り上げたリチャードギャリオット氏の会社でもあるわけですが、そんな与太話はさておいて。

今回のシムシティはオンライン接続が必須となっています。それは、例えシングルプレイでも、です。要は、シングルプレイでもオンライン上でシングルプレイをする、という奇妙な状況が生まれます。マルチプレイができるゲームにとって、シングルプレイはマルチプレイができない際の保険と言う意味でも機能するわけですが、Originへの常時アクセスが必要な今回のシムシティは、EAのサーバーが負荷に耐えられないような事態になると今回のような悪影響を及ぼします。

今回のこのオンライン接続騒動は、モノの数日で収まるでしょう。ですが、すでに付いた悪評は中々消えません。こうやって記事を書いている時も思う事ですが、評価の点数のみで判断したり、タイトルのみで内容を把握したつもりになっている人が多い事が多々あるような気がしてなりません。まぁ、そういう事がありますので、「ネトゲにありがちなサービスイン時のアクセス過多でゲームができない」というのをどこまで理解しているかがポイントになります。ようはこれ、「楽しいつまらない以前の問題」なのです。

当然ながら、プレイできないような事になっているので点数が低いのは道理です。ですが、楽しいか否かを知りたい人にとって、この情報は非常に伝わりにくいでしょう。そしてこの点数や情報は広く伝わり、それがどういう結果をもたらすかは何とも言い様がない気分になります。失敗だったところは、シングルプレイさえもオンライン常時接続を必須とした事のように思います。

なお、楽しいつまらないという部分の海外での意見は、大体次のような感じになっています。

• マップが小さいので100万人都市が厳しい
• 隣町に鉄道で接続は不可能だし、地下鉄はない
• システムが簡略されすぎている
• セーブはサーバー上なので、意図的に行うのは無理
• 町が変化していく様は面白い

だいたいこんな感じでしょうか。まぁ、発売当初なのでネガティブなモノが多いのはある程度仕方がないのかもしれません。……今後どうなるかには期待したいです。

擁護するわけじゃないけど……

EAだけに限りませんが、各社が独自の管理ソフトでの接続を必須とするのは、中古対策や海賊版対策が挙げられます。据え置き機よりも、PCは遙かに海賊版が多く出回っている現実があります。ある程度は仕方がない事かもしれません。

あとは、独自の囲い込みという経営的な戦略の側面も持ち合わせているとは思います。しかし、それが今回のようなサーバーアクセス過多といったお粗末なオチになってしまっては囲い込む意味がありません。むしろ、新生シムシティとして登場する本作は、色々と様子見をしたい人も多かったでしょうし、点数や悪評を聞きつけたユーザーは寄りつかずむしろ興味が薄れてしまう人も増えるでしょう。早急な対策が求められるところです。

サーバー強化は急務ですが、シングルプレイについてもどうにかすべきだった懸案かもしれません。当然、街作りを誰かと一緒にする楽しみがあるというのは凄くよく理解できます。実際、シムシティ4の時も数少ない友人達と誰がどの土地を担当するか、といった遊びはしたことがあります。ですが、シングルプレイをオンラインで必須にしたと言うのはオンラインへのインフラ整備が完璧なら問題ないと思いますが、そうではなかった現実が突き付けられた以上は、今後それ相応の対応が必要に思えてなりません。

Originは、EAの商売にとって必須である存在です。ユーザーから見れば忌み嫌う存在なのは間違いありませんが、今回のような不備はユーザーがよりOriginを嫌いになるために一役買ってしまっている事になります。ユーザーから嫌われるよりは好かれるような商売をした方が長続きするわけですし、そのシリーズに期待するファンも多いのですから、しっかりと対策は練ってもらいたいものですね。