人間とは隔絶した力を目の当たりにしたアベルは涼にメッセージを残した。「――もう、王国はダメかもしれん。絶対に中央諸国に戻ってくるなよ」仲間と国を守るため、遠く数千キロ離れた西方諸国から駆けつけられるのか！？

穏やかな旅も案の定終わりを告げた――違法薬物「カリョ」を栽培する洞窟を見つけてしまったせいで！　瞬く間に新たなトラブルに巻き込まれて、今度の村は、薬物依存者が相次ぐ危ない村だそう。その陰にはやっぱり「教会」が潜んでいた……!?

叡智の名の下に重～い期待を背負わされた小心者姫【チキンハートプリンセス】は、思わず問いかける──「国とはなんぞや？」と。放置された問題へと民らが手を伸ばし、虚無に囚われた父娘が決別を図る時、元わがまま姫の旗の下で国が再び動き出す！

心配した百華公主があまりに災いが集まる理由を調べてきてくれたものの、結論は「どうにもならない」。神から幾重にも加護をもらっている分、対価として同程度の災難を引き寄せてしまうという。一方、そんな兄を応援する弟の胸には一つの決意が生まれていたーー。

かつて己が忌避していた貴族との関係も、ヒロインとしての宿命【シナリオ】も、今はすべて些事。幼き日の友【エレーナ】との誓いを果たすため。そして……宿敵【カルラ】との因縁に終止符を打つために。これまで鍛えてきたあらゆる力を手に、いざ決戦の舞台へ！

修道院に行ったオーリは元気かな？　ルルのお師匠様に結婚の挨拶もしなきゃ。旦那様は私を閉じ込めておきたいみたいだけど、新婚旅行がてら、会いに行ってもいいかなあ？　「かわいい奥さんの我が儘は、オレが全部叶えてあげる」

飢饉に備えたトウモロコシ【新たな主食】の導入による農業改革や、住環境を整える都市計画、産業育成と厳冬対策のための火鉢【暖房器具】開発……民への想いに突き動かされた彼女の挑戦は、やがて時代の扉をも開いていき――

「ドッカーンッ！」「ミーシャ、隠れていろ。終わるまで絶対出てくるなよ」おじさん、待って、行かないで！　砲弾の音と怒号がこわいよ……一端の薬師のつもりだったけれど、現実の「命のやりとり」のことを全然わかっていなかったのかも……。

アーシャは意気込む。血筋の低さで臣下から下に見られている父の地位を向上させるべく、盛大な会にしようと駆け回る。手始めに、権威のあるテスタを他のサロンへの参加を全て断らせたうえで参加させる。

一騎当千の猛将エルバの力技によって、戦局は不利になっていく。為すすべなく倒れていく仲間達、脳裏で泣き叫ぶ妹の姿を前に、兄が下した決断とは──。「必ず君【メル】を連れ戻す！！」