気まぐれゲーム雑記
第622回：ソニーの今後はゲーム事業を娯楽サービスの中枢にする？

いち意見としてはアリかもしれません。

多角経営である以上は他も伸ばすが吉

AZです。スコットランドが投票により独立しなかったという話題を見て、リアルなクルセイダーキングスを垣間見た気になってしまった事を心よりお詫び申し上げたいです。

それはそれとしまして、ウォールストリートジャーナルがソニーのゲーム事業を娯楽サービスの中核にするといった話題の記事を掲載しています。

ソニーは、エレクトロニクス部門で巨額の赤字を計上する見通しを明らかにし、同社の株価は急落した。同社は比較的業績の良いゲーム事業をエンターテインメントの中核に据える取り組みを加速する方針だ。

～中略～

アナリストらによると、PS4は外部の開発者がゲームソフトを作りやすくしてある。このため、消費者が選べるタイトル数が多いという。ソニーは今週、さらなるゲーム開発を促すため、ゲーム開発用のソフトを開発者に無償で提供することにした。

　千葉市の幕張メッセで開かれている東京ゲームショウでは、ソニーのバーチャル・リアリティ（仮想現実）ヘッドセット「モーフィアス」に注目が集まっている。同社が2011年から開発を進めてきた製品だ。

～中略～

ゲーム事業のハウス氏は、スマホ事業の苦戦が明らかになって以降、ゲーム事業の戦略に変更は一切ないと述べているものの、結果を出さなくてはならないプレッシャーがあることを認めた。

　ソニーは、ゲームソフトを活用して、苦戦するスマホ事業をてこ入れできることを望んでいる。最近ベルリンで開かれた見本市で、同社は最新スマホ「エクスペリアZ3」に、Wi-Fi（ワイファイ）を使って離れた場所でPS4のゲームをプレイできる機能を付けることを明らかにした。

　メリルの片山氏は、PS4がソニーの社運をどれほど変えられるかに慎重な見方をしている。同氏は「ゲームが安定した利益の源泉の一つになることは間違いないが、ソニーのように多様な収入源がある企業では、ゲーム事業だけで同社全体を支える事業として描くことは誤りだろう」と述べた。

［引用元：ウォールストリートジャーナル］

どちらも間違いではなさそうですね。

先日、ソニーはモバイル事業において1800億の営業損益を出したという話題をしましたが、それとは対照的に海外でのゲーム事業は好調であるというのは誰の目にも明らかです。そこを中枢に据えて展開していくというのは、多くの人が思い描く事とも言えるでしょう。

元より現ソニーのCEOである平井一夫氏は、ゲーム事業についてしっかりとやっていく姿勢を最初から見せていました。ハードの世代交代が進もうとしている今、PS4は好調を維持し続けているわけで、それがソニーにとって安定した事業になっているのは間違いありません。

とはいっても、ソニーは言わずと知れた大企業であり、金融から映画まで幅広い分野で事業をおこなっています。ゲーム事業が好調だからといって他のすべてをまかなえるわけでもありませんし、あくまでもエンターテイメント関連の中枢という事なら理解もしやすいというところでしょう。PS Nowがスマホやテレビでもゲームができるといったあたりは、そういう流れなのであるという事がうっすらと垣間見えたりもします。

今まで抱え込んでいた負の遺産を出し切ったかどうかが見守られているソニーですが、多角経営している以上は一つだけではなく他もうまくやっていく必要があります。ゲームが注目を浴びるのは良い事ですし、今後はVRで更に話題を集める可能性も高いです。今だからこそ投資する意味があるというところはどんどん利用しながら、他の事業も安定させていって欲しい限りですね。