連載:気まぐれゲーム雑記 第542回:ストリートファイターの課金騒動に、対戦ゲームの難しさを垣間見た
気まぐれゲーム雑記
第542回:ストリートファイターの課金騒動に、対戦ゲームの難しさを垣間見た
対戦ゲームの場合、条件が色々あるのです。
どこを見たかで正しさは変わりそう
AZです。スマブラにパックマンが出ると言う事で、色んな意味で豪華になった気がします。
はてさて、DLCやらF2Pやらゲームのビジネスモデルが変化して久しいわけですが、課金するか否か的な問題としてカプコンの代表する格闘ゲームこと「ストリートファイター」を巡って一騒動あったようなので、その一件についてご紹介です。
事の始まりは、スポニチが
ゲーム大手カプコンの辻本春弘社長(49)は10日、米ロサンゼルスで共同通信のインタビューに応じ、今後開発を進める人気格闘ゲーム「ストリートファイター5」について、オンラインゲームの特色を生かして初心者でも遊びやすいように工夫し、格闘ゲームの裾野を広げる方針を明らかにした。
一時大ブームにもなったストリートファイターはカプコンの代表シリーズの一つ。累計販売本数は3500万本を超えるが、辻本社長は「熟練した人が勝ち、不慣れな人は瞬間的に負けてしまうような内容では先細りになる」と指摘。
ストリートファイター5では、新たな顧客の力量不足を補い、勝負を有利に運ぶため、課金システムの導入などを検討する。また、上手なプレーヤーが遊んだ場面を閲覧できるようにすれば「初心者が攻略方法や必殺技を覚えられ、ユーザー拡大につながる」と期待する。
[引用元:スポニチ]
と報じた事に始まります。「勝利を有利に運ぶための課金」となれば、格闘ゲームとして非常によろしくない……というよりも、ゲームバランスとして札束での殴り合いに発展する事は目に見えてわかるわけでして。と、すぐさまストリートファイターシリーズの統括プロデューサーである小野氏が
(再)一部報道で通知されているような、Pay to Win 課金の仕組みは、SFシリーズに採用する事はございません。今回の報道でのナンバリングタイトルに関しても一切のSFチームの公的発表ではございません。皆様へ混乱を招く状況が発生した事をお詫び致します。
— Yoshinori Ono (@Yoshi_OnoChin) 2014, 6月 12
とツイッターで間違いである事を指摘。とは言いながらも……みたいな不安をかき消すが如く、最終的にはカプコン本社よりプレスリリースが出るといった事態になりました。
一部報道機関におきまして、当社代表取締役社長の辻本春弘のインタビュー記事が掲載されましたが、本報道にある課金システムの導入については、キャラクターの強さを調整するかのような発言は一切しておりません。
また、「ストリートファイター5」につきましても、タイトルそのものを含め、現時点で発表したものではございません。
[引用元:カプコン公式サイト]
この発表をもってして、現在は事態が終息へ向かったところとなっております。
この一連の動きというのは、格闘ゲームだからこそ起きた、というモノでもないとは感じています。昨今は、格闘ゲーム市場が衰退していると言われて久しいわけですが、それでも何やかんやと出続けている現状があり、格闘ゲームに限っての話ではなくどちらかといえば対戦モノという枠で見た方が良い話だと思うわけです。
そもそも、対戦ゲームというのは同じ程度の実力者が競いあって初めて楽しさが得られます。ギリギリの駆け引きがあってこその類なわけですが、その同じ程度の実力者というのが中々難しい。そうともなると、初心者に向けた配慮をするのか否かを選択する必要がありますし、どういった方向性でやるのかはタイトルによって変わってきます。一概に、大枠で括ることはできないという印象です。
要するに、対戦ゲームは楽しめる条件が色々と複雑であり、より多くの人が楽しめる様な条件が成立し辛くなっているのが今の現状のようにも感じたりします。レースゲームなどは対戦時にルールを変更出来るモノもあるのでどうにかなるケースが多いですが、格闘ゲームの場合はそこらへんがストイックに出やすいという事でしょう。その根幹たる部分に課金をしようともなれば、プレイヤー達から反感が出るのも無理はありません。課金でどうにかなってしまう類は、結局札束での殴り合いにしかなりませんので……。
ゲームセンターが減少している中で、家庭用にゲームセンターの仕組みを持ち込もうとする動きも見られますが、格闘ゲームとしては何かしらのビジネスモデルが必要になっている気はします。格闘ゲームだけに限りませんが、今後対戦モノがどういった事をしていくのか、生暖かい目で見守っておきたいモノですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:ストリートファイターの課金云々で、対戦モノってバランスが難しいよねぇと思うわけです。
:負けたら悔しいって思うところだろうが、必ずしもそうじゃないケースも多々あるよな。
:そこらへんに個人の価値観が出てくるから、対戦モノはすんげぇ複雑な条件の上で面白いかツマラナイかの判断が成り立ってるのだなぁと思うのです。でもまぁ、初心者をどうこうしたいなら根本的にそのジャンルの魅力を伝えるところから始めていくべきだと思うよ。……そもそも興味が無い人はてんでないだろうからネー。
:興味を持ってもらうというところから始めないと、そりゃまぁ既存の人達からは反感受けて終わるだけだしな。
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