連載:気まぐれゲーム雑記 第535回:昔の裏技は、あるだけで遊びの一つとなり得た
気まぐれゲーム雑記
第535回:昔の裏技は、あるだけで遊びの一つとなり得た
裏技を探す楽しみがあったのも懐かしいです。
時代の流れを感じられます
AZです。高橋名人のゲーム会社にいって、デバッグ経験者としてひたすらデバッグしたいと思ってしまいました。
ところで、ちょっと前の話題ですがSFC版タクティクスオウガの裏技が発見されたと話題になっておりました。その事に対してディレクター兼シナリオの松野泰己氏がその内情を明かしています。
ネットで話題になっている「SFC版TOのカオスフレーム閲覧用裏コマンド」だけど、本来はデバッグ用ではなく、商品に入れる事を前提の機能として実装した。 ところがこのゲージを意識したプレイを最初からしちゃうので封印w デバッグ時に確認できないと困るので機能自体はそのまま。(続
— 松野 泰己 (@YasumiMatsuno) 2014, 6月 2
続)製品版で完全にクローズしてもよかったけど、いずれ裏技として情報公開しようと考えたこともあり、製品版にもそのまま実装。 ただ、僕がQ社を退職したので情報公開が行われなかったというわけ。 今でもQ社から権利譲渡の際に引き継いだ資料(処分されてなければ)には記載が残っているはず?
— 松野 泰己 (@YasumiMatsuno) 2014, 6月 2
ちなみに紛失したのは、自分がプレイする時にと考えて付箋に書いておいたメモのこと。 SFC版のケースに入れておいたのだけど、いつの間にか無くなっていた。 裏コマンドをどうやって見つけたのか、色々と推測できるけど、20年近く経過して日の目を浴びるというのもまた面白い。
— 松野 泰己 (@YasumiMatsuno) 2014, 6月 2
なんともまぁ、感慨深いものですねぇ。
バグ技や裏技といった類はその質にもよりますが、今では余り好ましいモノではなくなりました。マルチプレイが可能なゲームが増えた事でゲームバランスに影響が出るモノが増えたなどなど、多くの理由は存在するでしょう。
とはいっても、昔はやはり多くの裏技が存在し、それだけで大技林のような本が出るほど賑わいがありました。1年に一回出てくるあの本の類を楽しみにしていた古きゲーム好きもいるのではないでしょうか。私自身は、裏技も一つの遊び方として確かに存在していたと今も思っております。そういった裏技が楽しい遊びだという事を知っていると、最近のゲームでも致命的なバグではなく遊べるような不具合は許容してほしいという気持ちが湧いてこないこともありません。まぁ、ゲーム進行不可になるような致命的なモノはお話になりませんが。
現に、GTAオンラインでは開発側の意図しない不具合でもゲームプレイに悪影響を及ぼさずプレイヤーが遊んでいる内容ならば、修正しない事を明言しました。日本でこれくらい柔軟な姿勢を見せるところがあるのかどうかは何とも言いがたいレベルですが、プレイヤーが遊んでこそのゲームであるのは今も昔も変わらないという事でしょう。
昔の裏技は中々出回ることもありませんでしたし、今になって出てくるというのは実に感慨深いモノを感じさせてくれます。たまには、昔ながらの裏技を搭載したようなゲームがちらっと出てくるのも話題を攫って面白くなる……かもしれませんね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:タクティクスオウガの裏技が発見されたっていうのをみて、昔の裏技ってそれ自体が面白かったんだよなーと思ったのです。
:何かコレ! っての覚えてるの?
:んー。SFC版FF5の裏技で、エクスデスに乙女のキッスと聖水を調合してバーサク化させて倒すとネオエクスデスが出て来ない、という裏技があるんだけど、当時わたくしの周りじゃ誰も信じてくれませんで。すげー悲観しまくった記憶が御座います。……裏技だけで本が出た時代なんてのは、今はもう無理なのでしょうなぁ……。
:ま、これもまた時代の流れの一つなのだろうよ。
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