気まぐれゲーム雑記
LocoCycleのレビュー　狂ったバイクがおりなす珍道中的バイクアクションゲーム……というかB級映画

B級映画を見る心構えでやりましょう。

「Loco=気の狂った」「Cycle=オートバイ」の名に恥じ無きB級っぷり

AZです。海外のB級映画はかなり好きですので、本日のレビューはそういった視点で見て頂ければ幸いです。

さて、2日連続のレビューも久しいですが、本日は日本でもXbox Oneで配信予定されている「LocoCycle」のレビューにまかり出ようかと思う次第です。ちなみに、Xbox Oneは日本だと発売されておりませんのでPC版となりますが、PC版でも問題なく日本語が入っていますので安心して下さい。なお、ほんわかとネタバレをしている部分がありますので要注意です。

実写パートがふんだんに盛り込まれております

LocoCycleは、AIを搭載したバイクI.R.I.Sが雷に打たれて自我が目覚め、修理しようとした不運のメカニックことパブロさんのズボンの裾を車体にひっかけたまま自由を求めて旅に出るというドタバタコメディ映画……もといバイクアクションゲームとなります。ドタバタというよりも、もはや馬鹿ゲーと呼ばれる類のノリである事は認識しておいた方が良いでしょう。

I.R.I.Sに投げられるパブロさん

アクションとしては、遠距離攻撃、格闘攻撃、ダッシュにカウンターとアクションらしいアクションが揃っており、バイクの速度もあってかそこそこの爽快感を提供してくれるというのが挙げられます。バイクなのに格闘？　とか、カウンターで足が車体にひっかかって取れないはずのパブロさんを投げつけたり何だったりとツッコミどころは満載ですが、そんな細かい事を気にしていたら何もできなくなってしまうのでそういった考えは辞めておきましょう。何をいってもそういう設定なのだと自分を言い聞かせる方が重要と言えます。

車体から離れてるパブロさん

ついでに、QTEも程よく発生しますが、このゲームに限っては比較的直感でどうにかなるモノが多いです。一部、直感じゃさっぱりわからなかったところもありますが、QTEが致命的に苦痛という事はありません。少なくとも、メタルギアライジングリベンジェンスのQTEよりは遙かに良いモノと言えましょう。

QTEは多めだけど、直感的に出来る

他の要素としては、スキルのアップグレードがあります。ゲームでのスコアがそのまま経験値として反映されますので、どれだけ上手くプレイするかがポイントでしょう。そういう部分は、アクションらしい雰囲気も出しています。

アップグレード

ですが、本作でもっとも特記すべきは「実写パートがある」という事です。そもそも、ゲームを開始するといきなり実写から始まります。ゲームとしては、実写→ゲームパート→実写→（以下、エンドレス）という感じに進行することになりますが、内容はB級映画そのものですので、恐らくここで好き嫌いが分かれるでしょう。B級映画好きなら、見ている内になんとなく馴染めてしまいます。逆に、ゲームと実写ムービーの相性は悪いと思っている人にとっては、世知辛い結果が出てくる事間違いなしです。ですが、LocoCycleを作ったTwisted Pixel Gamesはかなりノリノリで作ったであろうと推測できる内容でした。

もう一体のAI搭載バイクはアイスを食べます

本作は、言うなれば「B級映画で合成処理をしなければならない部分をゲーム化したモノ」であり、その馬鹿っぽいノリやストーリーこそがこの作品を楽しむ一番のポイントであると言えます。セインツロウ4がTVゲームの世界である事を逆手にとったストーリーならば、こちらは実写である事が主体といった差でしょうか。また、ゲームとしては可も無く不可も無くのアクションですが、ローカライズは実に良く出来ていますし、B級映画が好きならやっておくと良い様な雰囲気も出しています。久しぶりに、ストーリーが突き抜けた馬鹿さを秘めている作品をプレイしましたが、そういった馬鹿っぽいストーリーに興味を示せるならプレイしておく価値はあるかもしれませんね。

オススメしたい人達：オススメ度 5/10

• B級映画好きな人
• 馬鹿っぽいノリが大歓迎な人
• 実写に抵抗感がない人

Good

• ノリとB級らしさは余り類を見ない

Bad

• ゲーム内容は比較的単調

Check Point

• 馬鹿っぽいノリとストーリーを楽しめるかどうかの一点に尽きる
• PC版ならセール時に買う事をオススメしたい