連載:気まぐれゲーム雑記 第444回:任天堂がM&Aの可能性を示すなど、質疑応答が地味に面白い
気まぐれゲーム雑記
第444回:任天堂がM&Aの可能性を示すなど、質疑応答が地味に面白い
頑張ってWii Uをどうにかして欲しいものですなぁ。
色々な可能性が出てきたので、あとは何を選び取るのか
やる気だけが空回り中のAZです。アレもしたい、コレもしたいと色々手を出すと、一向に終わらないという現実が待っていました。
さて、やる気でビジネスは回らないのだよ! といわんばかりの任天堂ですが、2014年1月30日経営方針説明会の質疑応答が公開されていますので、気になるところをピックアップします。
岩田:ご指摘いただいた点で、プラットフォームに勢いがなくなるとソフトが出ない、ソフトが足りないということをよくご指摘いただきますが、私は、ソフトの数の問題というよりは、爆発的に売れている、圧倒的に人気のソフトがあるかないかだと思います。
[引用元:任天堂公式サイトさん]
これは、Wii Uについての話で出てきた一言ですが、要するにホームランが良いのかヒットでちまちま稼ぐのが良いのかという話です。どちらがいいかは見方によって異なるでしょう。
少なくとも、ビジネス面を見れば岩田社長が言っている事にそう間違いもなさそうです。しかし、じゃあそれほど売れそうにもないけど、狭いプレイヤー層からは支持があるという作品を出さなくても良いのか? と言われればそれもまた違います。消費者は、どういったきっかけでハードを購入するに至るかは各個人で違うわけですから、ソフトは大いに越した事はないわけです。つまりは、あくまでも任天堂が狙うべき方向性はホームランなのだ、という話にもなるでしょう。
また、一番興味を引きつけたのは、キャラクターIPの活用についての質問で自社株買いの話になり、
現在私たちもビデオゲーム専用機プラットフォームのビジネスがいろいろな意味で転換点に来ていると思っていますので、ここしばらくの間は当社が保有する自己株式については、M&Aに活用する可能性を選択肢として持たせていただきたいと思っています。
[引用元:任天堂公式サイトさん]
と、M&A(企業買収や合併のこと)の可能性を示唆した事です。基本的に大手メーカーと呼ばれている類のところは巨大すぎるので買収対象にはならないのを考えると、上場していない中小メーカーがターゲットどころでしょうか。今のところ、話が出来る材料はないという事ですが、任天堂が仕掛けるかもしれないM&Aというのは、経済事情に興味があれば注目せずにはいられないでしょう。
最後に、
コンソール機と携帯機というのは全く別々の二つのものではなくて、もっと近い兄弟のような存在になると思います。
[引用元:任天堂公式サイトさん]
というのを見て、開発組織を再編した事で上手い相乗効果をだせるのかどうかが最大の注目点である事が窺えます。大体は、PS4とVitaのような関係といったところでしょう。3DSとWii Uでそれが出来るのかどうかはわかりませんが、プラットフォームをニンテンドーネットワークIPに再定義したい任天堂としては、ここを上手く乗り越えていかないと話が前に進まなくなる可能性さえあるわけです。
経営方針説明会や質疑応答を見ていると、時代の変化に対応しようとしているヴィジョンを打ち出したような印象にはなっていますので、あとは成功するか否かのラインになり始めました。少なくとも、営業黒字1000億を目指すというビジョンよりは比較的現実を見据えたモノでもありましょう。……「健康」の新事業については、中身が何も出てきていないので何ともコメントに困りますけど。
今後、任天堂がどういう風に変化していくのかはゲーム業界のみならず、色々なところが注目し続けることになります。いちゲームファンとしましては、とりあえずWii U GamePadをどうにかしつつ、Wii Uだからこそ楽しめるゲーム体験を提供して下さるのを切に期待したいモノですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:そいえば任天堂の質疑応答が出てたのを忘れてたので、改めて書いておいたよーってなお話です。
:ふむ。まぁ要するに頑張れって話ではあるな。
:そういうこと。少なくとも、「スゲェ変わった!」という印象はないけど、「ちょっとずつでも変わろうとしてるよ?」というモノはなんとなーく見えた気がしないこともない、って感じ。あとは会社としてやれるだけ頑張るしかないって事で。……Wii Uはどうにかなって欲しいものだけど、まだしばらく時間はかかりそうだなぁ。
:発表後、すぐさま出てくるわけでもねーしな……。ま、精一杯頑張ってるんだろうし、そのうち良いモノが出てくる事に期待するしかねーわ。
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