連載:気まぐれゲーム雑記 第441回:Wii U GamePadにアカウントにスマートデバイスで健康、任天堂のブルーオーシャンはどこにあるのか
気まぐれゲーム雑記
第441回:Wii U GamePadにアカウントにスマートデバイスで健康、任天堂のブルーオーシャンはどこにあるのか
目指すべきブルーオーシャンを探してひたすら頑張って下さい。
キャラクターIPのライセンスビジネスはどんどんやれば良い
AZです。自宅に大きめな家電が届くということで、なぜだかわからないけどそわそわしています。
さて、任天堂が2014年1月30日に開いた経営方針説明会がほんわかと話題を呼んでいます。ですが、その内容を一つにまとめようとすると膨大になりすぎる事を危惧した中の人の都合により、すでに3つの内容は個別に掲載しておきました。
- 任天堂、Wii U GamePadの存在意義を徹底的に高める事に取り組む
- 任天堂、プラットフォームの軸をニンテンドーネットワークIDに変えながらスマートデバイスを活用
- 任天堂、アカウントベースで新しい売り方を早期にWii Uで実施予定
これらにざっと目を通していただけた事を前提にお話を進めていこうかと思います。一応ざっとまとめちゃうと、
- Wii U GamePadの存在意義が認知されていないので、DSのバーチャルコンソールやメニュー高速化、NFC機能を使った提案などでアピールしていく
- プラットフォームの定義は各デバイスごと(要するにハードごと)だけど、そのプラットフォームを再定義するとして、ニンテンドーネットワークIDを軸に、スマートデバイスは任天堂プラットフォームに参加するためのアピールとして活用していく
- ニンテンドーIDを軸としたことで、新しい売り方(友達同士で買えば割引? など)をWii Uで実験的に実施していく
というのが詳細を交えて書いてある、と心得てくれれば大体OKです。
上記の3つ以外の内容としては2つ。キャラクターIPの活用を積極的にするという事と「健康」をテーマにした新事業です。
キャラクターIPについては、
任天堂が今のように「豊富なキャラクターIPを持っている」と言っていただけるようになった背景には、どちらかというとキャラクターの価値の毀損のリスクも大きいキャラクターIPのライセンスビジネスに対しては消極的なアプローチを採り、自社の厳選したソフトを中心に登場させることでじっくり育ててきたアプローチが、これまでのところ運良く実を結んでいる、という側面があると思います。
しかし、今後は、これまでとは方針を変えていきます。
[引用元:任天堂公式サイトさん]
ということで、積極的にコラボをしていくという方向性です。とはいっても、ある程度Win-Winの関係になるのが前提としていますので、何でもやるという事ではないでしょう。あとは、キャラクターではありませんが各タイトルのサントラをどこぞにでも配信するサービスなんぞ作っても良いような気はします。
ブルーオーシャン探しは大変そうです
で、何かと話題なのは「健康」をテーマにした新事業です。
詳細については発表されていないが,これまでと同じように,ハードウェアとソフトウェアが一体となったサービスを提供するという。特徴は「ノンウェアラブル」で,身に着ける必要のない機器を使った健康状態をモニタリングできるサービスが展開される模様だ。
[引用元:4Gamer.netさん]
元よりWii Fitやら何やらで色々と健康に対してのアピールはしていましたが、任天堂らしく娯楽と合わせたサービス展開となっています。Wii Uとは無縁ではありますが、イマイチ全容がわからないのでこれはもう詳細がわかるまで何とも判断し辛いところでしょう。
とは思いながらも、今回の説明会の特徴としては「ブルーオーシャン」という言葉がしばしば使われていました。
むしろ、任天堂は、どうやって新たに競争相手のいないブルーオーシャンを探し出して、新しい提案をして新しい市場を創り出すということにしっかり向き合うか、ということを中長期で目指していくことを、これからも変わらず大切にしてまいります。
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健康をテーマにする、というだけではなく、任天堂は、新たなブルーオーシャンでこれを展開したいと思っています。
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今、大激戦のモバイル分野や、これから大激戦になることが予想されるウェアラブルの分野に後から任天堂が乗り込んでいって、力の勝負をするというのは、任天堂のやり方ではありません。やはり新たなブルーオーシャン分野で進めたいと考えました。
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当社が健康というキーワードを使うと、どうしても『Wii Fit』を連想されると思いますが、テーマについてはこれまで当社のゲーム機では扱ったことのないものを考えていますし、その実現手段となるハードウェアを含めて、ブルーオーシャンを目指していきます。
[引用元:任天堂公式サイトさん]
ブルーオーシャンとは経済用語です。競争の激しい既存市場の事を「レッドオーシャン」と言い、正反対の未開拓市場を「ブルーオーシャン」と言います。Wiiはブルーオーシャン戦略だったと言われていますし、Wiiの成功から考えて任天堂としては極力競合し合わないような市場を開拓したいという思惑が見え隠れしないこともありません。
昨今のゲーム事情においては、二極化が進んでいます。携帯機でのゲームと、ハイスペック機によるリッチなゲーム体験です。PS4やXbox One、PCは後者ですし、3DSやらスマホは前者ということになります。ですが、どちらもレッドオーシャンですので、任天堂としては正面から殴りにいくような事をする算段は今のところないという事が見てとれます。
今のWii Uの現状は、ニンテンドー64やゲームキューブ時代を彷彿とさせてくれるモノがなきにしもあらずです。Wii Uが不振である以上は、Wii Uをブルーオーシャンにするよう盛り返すのか、それとも違う場所にブルーオーシャンを探しにいくしかありませんが、どれが正しい答えになるのかは今すぐ出るモノでもないでしょう。中長期の計画になる以上はノンビリ待つしかないわけですが、いちWii U持ちの消費者としましては、とりあえずWii U GamePadに価値を見出せるようなゲームの早期登場を願いたい限りですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:任天堂のブルーオーシャンはどこだろねぇ? ってなお話です。
:Wiiで言う、ゲームを余りやらない層がブルーオーシャンだったって事なのね。
:そういう事だねぇ。企業としてはブルーオーシャンで生きていく方が圧倒的に楽なんだけど、上手くいくまでが難しいだけの話とも言えるわけで。……そういう中長期的な話はおいといて、とりあえずWii Uの現状をどうにかしてくれと願いたいわけですよ。
:消費者にとっては、中長期もへったくれもないからなぁ……。Wii Uは発売から2年目になったわけだし、ここから頑張って欲しいもんだわ。
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