連載:気まぐれゲーム雑記 第429回:シムシティのアップデート10でオフラインモードが配信決定、色々と遅すぎた件
気まぐれゲーム雑記
第429回:シムシティのアップデート10でオフラインモードが配信決定、色々と遅すぎた件
意図を汲み取るのが随分と遅かったようで。
後手後手に回った結果とも言えます
AZです。最近もっぱら美味しいとマイブームなのは、生梅飴です。
ところで、オンラインしか存在せずオフラインモードは導入しないとしていたシムシティが、来たるアップデート10でオフラインモードがプレイできるようになる、と公式ブログで発表されました。
アップデート10が配信されると、すべての『シムシティ』プレイヤーがオフラインモードを利用できるようになります。これでインターネットに接続しなくても、これまでダウンロードしたコンテンツがいつでも、どこでもお楽しみいただけます。開発は仕上げ段階の終盤に差し掛かっていて、できるだけ早く皆さんの元にお届けしたいと思っていますが、今は配信する前に可能な限りゲームを磨き上げることに注力しています。それまではテスト、テスト、そしてさらにテストを重ねます。そして最終段階として、開発の大詰めを迎えているオフラインモードは、最後に最もハードコアなプレイヤーである開発テスター達の手に委ねられます。このボランティアグループが配信前にオフラインモードの性能を試すのです。
[引用元:シムシティ公式ブログさん]
ついに導入と相成りましたね。
そもそも、このシムシティはオンライン専用ということで色々とややこしい展開になっていました。初期のサーバー不具合問題がそこそこに尾を引き、次に交通渋滞問題。今回の発表で、さりげなくテストを強調しているのもそういった不具合を少なくするという意思表示でしょう。そして評価が出た頃には、オンラインで作れる街の規模が小さすぎるのでオフラインが欲しい、と甲高くプレイヤー達は叫ぶようになります。当初EAとしてはその要求に「No」を突き付けていましたが、結局はオフラインモードを搭載せざるを得なかったようです。
オンラインでソーシャル的な繋がりを持つ事で、よりグローバルな楽しみがあるというのをシムシティで提供しようとしたEAではありますが、その目論みに失敗したというのが今回の一件の答えでしょう。少なくとも、プレイヤーがシムシティに求めたモノはそういった類ではなかったということです。
元々、シムシティは「ぼくがかんがえたさいこうのまち」を黙々と作りたいという人向けの作品です。そこに、「オンライン専用でソーシャルライクな繋がりを持ちながら都市開発をおこなって下さい」と言われても、プレイヤーとしては戸惑ってしまいます。例え、それが「オンライン専用でありながら一人でプレイする」というプレイ方法ができたところで、根本的な解決にはなりません。開発側がプレイヤーの求める需要を読み取れなかった典型的一例と言えます。
何気に、MODについても言及しており、
オフラインモードの導入は私達の素晴らしいMODコミュニティにとって大きな意味があります。オンラインモードにおける整合性を気にせず、ゲームや構成要素に手が加えられるようになるのです。MOD作りは当スタジオの重要な伝統ですから、皆さんが何を作るか楽しみにしています。
[引用元:シムシティ公式ブログさん]
といった具合に、MODで更にコミュニティを広げようと画策しているようですが、当初からやっていれば後手後手にならず済んだのでは? と言わざるを得ないのが現実です。改めて、オフラインモードのウリはMODである! と声高らかに言われるのも良いのですが、根本としては「シムシティ4では使えたMOD」がシムシティで使えなくなり、そしてまた使えるようになったというだけの事です。なんというか、勿体ない出来事だった、という他ありません。
当然ながら、シムシティのようなゲームの場合オフラインモードはあった方が遙かに良いです。また、日本の発売からすでに10ヶ月程度経過していますので、パッチで随分と快適なゲームになりました。しかし、やはりいちシムシティファンとしては「最初から入れておけば(以下略)」というセリフが出てきてしまうのは仕方がない事です。
新しいモノをプレイヤーに提示するのは難しいです。ですが、MOD作りが伝統というならば、オフラインでコツコツ作っていくのもまた伝統ではなかろうか? とも思えてしまいます。EAないしMaxisにおかれましては、Mass Effect3でプレイヤーの期待を裏切ると大変面倒であるというのはわかっている事でしょうし、次回作には上手く活かして開発を進めていって欲しいと切望して止みません。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:シムシティにオフラインモードが搭載される予定だよーってな話題に触れてみました。
:なんというか、色々勿体ない感はあるよなぁ。
:ゲームはプレイヤーが楽しむものだっていうのは変わらないんだけど、最近は正直どう楽しめば良いのかをコントロールできていない作品ってのを目にする機会が増えたなぁと思うわけですよ。……プレイヤーの需要を確かに満たしつつ、新しい事に挑んで欲しいねぇ。
:まずはその需要を満たすってのが厄介なところなんだろうけどな。ま、ゲームを買う側としては慈善事業でお金を出すわけじゃないんだから、頑張って作って欲しい限りだわ。
:
:
:
:
最近はいろんな意見が入ってきやすくなって逆に難しくなってるのかなぁとふと思いました。