連載:気まぐれゲーム雑記 第295回:スクエニの決算に見るブラウザやソーシャル・スマホゲーム、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第295回:スクエニの決算に見るブラウザやスマホゲーム、と言う話題

堅調に推移が捗るわけで。

スクエニの決算発表

色々と大変そうなスクエニですが、平成26年3月期 第1四半期決算を公開しました。

スクウェア・エニックス・ホールディングス 平成26年3月期 第1四半期決算短信(PDFファイルなので注意)

当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は24,083百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は689百万円(前年同期は1,163百万円の営業損失)、経常利益は1,498百万円(前年同期は2,049百万円の経常損失) となりました。
なお、昨今のゲーム事業の環境変化を踏まえた開発方針の変更に伴い、平成26年3月期第1四半期において開発中のゲームタイトルについて見直しを行った結果、コンテンツ評価損約16億円を特別損失として計上したことを主要因として、四半期純損失は、493百万円(前年同期は2,077百万円の四半期純損失)となりました。

[引用元:スクウェア・エニックス・ホールディングス 平成26年3月期 第1四半期決算短信

これはつまり、特別損失の16億を計上したので4.93億の赤字になったけどそれさえなければ黒字という事になります。だいぶ、企業としては健全化しつつあるという結果を出してはいるわけですが……。

主な要因はブラウザやソーシャル・スマホゲーム

当然ながら、こうなる主要因があるわけでして、スクエニの決算では次のように挙げています。

当第1四半期連結累計期間は、大型新作タイトルの発売が無いため、家庭用ゲーム機向けソフト販売が低調に推移する一方、ブラウザ・スマートフォン等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、ブラウザゲーム「戦国IXA(イクサ)」が堅調に推移する他、ソーシャルゲーム「拡散性ミリオンアーサー」については、PlayStationVita版へのプラットフォームの拡大に加えて、韓国に続く台湾でのヒットなどもあり、順調に推移しております。

また、多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族オンライン」の運営も、引き続き堅調に推移しております。

[引用元:スクウェア・エニックス・ホールディングス 平成26年3月期 第1四半期決算短信(PDFファイルなので注意)]

ここのポイントは3つ。

  • 家庭用ゲーム機向けの大型新作タイトルがなかった
  • ブラウザゲーム「戦国IXA」とソーシャルゲーム「拡散性ミリオンアーサー」が順調だった
  • ドラクエ10は堅調に推移

家庭用ゲーム機に大作タイトルがない中「戦国IXA」と「拡散性ミリオンアーサー」で利益を出せたというのは、ブラウザやスマホに注力して利益を出すと言ったスクエニとして、有言実行ということになりました。こういった部分は、ブラウザやスマホ・ソーシャルゲームのブームに終焉が見えて来たというだけ で、すべてが駄目になるわけではない事を明確に出したように思えてなりません。別に、ブラウザゲームやスマホ、ソーシャルゲーム自体が悪いわけではないのです。……質が低いというのが多いだけの話で……。

あ、ちなみに、ドラクエ10に関して「堅調に推移」と述べているのは「手堅く推移」という意味合いです。まぁ要するに上向き傾向でしっかりしているよっていう意味になります。

とはいえ、気になるのは16億の特別損失です。

当社は、昨今のゲーム事業の環境変化を踏まえた開発方針の変更に伴い、平成26年3月期第1四半期において開発中のゲームタイトルについて見直しを行った結果、コンテンツ評価損約16億円を特別損失として計上することといたしました。

[引用元:特別損失の計上に関するお知らせ(PDFファイルなので注意)]

前回も特別損失を出しましたが、今回も出す結果となりました。こうも連続で特別損失を出すというのは褒められたモノではありません。ブラウザゲームを乱発する中、一体何が削られたのかはスクエニファンな方だと心中複雑な思いでしょう。

スクエニとしては、ブラウザやソーシャルゲーム、スマホ向けに開発したものを上手くVitaに持っていき、それとは別に大型タイトルとしてFFシリーズやらキングダムハーツシリーズやらを持ってくるというスタイルを想定しているのでしょう。少なくとも、それらの大型タイトルは当分出て来ないでしょうから、自然とブラウザやらソーシャルやらスマホやらの基盤を強化せざるを得ない結果になります。

今後、ブラウザやスマホ向けゲームは、より一層加速していくことになるでしょう。ですが、以前のように何でもかんでも出せばヒットするという事はなく、厳選されていくことになります。スクエニやカプコン、レベルファイブなどがブラウザやスマホ向けゲームに注力する中、どれだけのタイトルが生き残る事になっていくのか、というのに注目して眺めていると、隣の庭が羨ましく思えるか否かがわかってくるかもしれませんね。……時と場合により、膝に矢を受けた程度のレベルじゃ済まなくなるかもしれませんけど。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:スクエニの決算を見て、ブラウザやスマホゲームの勢いは相変わらずだなぁと思ったんじゃよーってな話です。

しゃきーんさん:まぁブームは終わったって話題も出たが、別にすぐさま消えてなくなるわけじゃないしな。

しょぼーんさん:別にブラウザゲームやらソーシャルゲームやらが嫌いなわけじゃないんですけどね。面白けりゃそれで良いと思うし。でも、毎回特別損失を出すのは褒められた事じゃないんで、早いところ「どのようなやり方で回復したのか」という結果が見てみたいものです。……スクエニの主要事業が変化するかもしれないからねぇ……。

しゃきーんさん:別にソーシャルやら何やらで稼ぐのは、スクエニに限った話じゃねーけどな。そう簡単にゃ変化しないだろ。……たぶんな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第295回:スクエニの決算に見るブラウザやソーシャル・スマホゲーム、と言う話題に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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