連載:気まぐれゲーム雑記 第259回:間違っている情報をメディアが出す怖さ、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第259回:間違っている情報をメディアが出す怖さ、と言う話題

なんだかなー?

ありがちな話だからこそ気をつけなきゃいけない

今の日本において、信用のおけるメディアとは何なのでしょうか?
この疑問は、誰しもが抱いている気がしないこともありません。ですが、各雑誌というのは公的なものであればそれぞれ信憑性のあるものとして情報を掲載していますし、極力間違いが起きないように細心の注意を払っている……と思うのです。自分が攻略本を作っていた時代もそんな感じでした。一番怖いのは、情報が間違っていた時のクレームだと今でも思います。奥歯ガタガタものですね。

そんなメディアではありますが、経済誌として知られているダイヤモンドが「国際ゲーム見本市でPS4に話題も 限界を露呈したハード主導の業界繁栄」という記事を掲載しました。この記事は、経済誌なのでもっともらしいアプローチで書きながらも、随所が間違っているという中々の秀作です。くわしくはこちら

  • E3では、Xbox OneとPS4はソフト供給体制への不安が話題に上がった
  • Xbox Oneは専用ソフトが少ない上に、PS4にも供給する予定のソフトメーカーもあるため、今後の体制が不透明
  • PS4も、中古ソフトが使えるため売上が頭打ちになるのが見えている
  • 具体的には、ソニーが目玉にしたアクティビジョンの「DESTINY」は一説によれば開発費が100億円とも言われているのでリスクが高い
  • PS4向けのソフト開発に慎重にならざるを得ないし、PS4ならではの専用ソフトが少なければハードへの需要にも繋がらない
  • Wii UもWii FitUなどの独自ソフトの開発が遅れていることが改めて示された
  • 日本のソフトメーカーは、スマホ向けアプリやソーシャルゲーム開発で収益を稼いでいて、新型ゲーム機の開発に慎重になっているという見方が広がっている
  • 前述のようにアクティビジョンは、PS4向けに100億円を超える開発費を投じているので、ブランドイメージ作りと共にノウハウも蓄積しようとしている
  • 日本のソフトメーカーにとってジレンマで、日本の人口が減少する中においては、外に出ていくしか成長は見込めない
  • 新型ハードは早くもソフト不足による苦戦を暗示している

流石は経済誌。E3の内容をココまで痛烈に書いている記事もそうはありません。
というわけで、本日はこの記事に逐一ツッコミを入れてみようかと思う次第です。……久々ですねぇ、こういうスタンスは。

あっている事と間違っている事が混在しているのでややこしい

こう、どこから突っ込めば良いのかはわかりませんが、Xbox Oneは専用ソフトが少ない……わけがありません。少なくとも現時点で15のタイトルがマイクロソフトから販売されることが発表されています。サードパーティがマルチプラットフォームの体制を取っている中、新ハード発表時でこの数字は十分とも言えるでしょう。

また、アクティビジョンの「DESTINY」は、PS4向けというニュアンスで書かれていますがPS4とXbox One、PS3に360とPCのマルチタイトルです。それをPS4独占的な感じに書いてしまうのもちょっとアレかとは思うところでしょう。
それに、PS4の中古話はサードパーティタイトルに限りDRMはサードパーティに決める権利がある事が明らかになっています。ソニーが規制しないと言った以上はサードパーティも追従する流れとなるのは明らかですが、中古云々はあまり言えないのが現状ではなかろうかと思えます。

何となくあっている部分として、外に出ないと成長は見込めないというのは、カプコンやスクエニなどの大手企業を見ればなんとなく合っていることがニュアンスで伝わるでしょう。日本で頑張り続ける企業もありますし、そうだからこそ応援したくもなる企業も多数ありますが、大手企業は海外に向けてうって出ないと難しい情勢なのは見てわかります。
あとは、日本のソフトメーカーがスマホやソーシャルゲームで収益を稼いでいる、という部分でしょうか。スクエニのように新型ゲーム機への参入タイトルを堂々と表明する企業もあります。ですが、そもそも日本向けにPS4は発表されていません。あくまでも海外での話なので、慎重になっているかどうかはまだ見えて来ないわけです。まぁ、どの企業も期待と不安を入り交ぜながらも成功したいという思いで見ているのは確かではなかろうかと思うのです。なんせ、ご自分達が住んでいる業界なのですから。

ダイヤモンドのような経済誌が、明後日の方向を向いた記事を書くというのは中々の威力があります。当ブログは単に間違いを指摘しただけの吹けば飛ぶような弱小ブログに過ぎませんが、知名度やら認知度やらが段違いなわけです。そして、こういう流れはゲーム業界を知らないけど経済を把握したい方々へと伝わっていくことになり、なんとなーくゲーム業界の先行きは不安、という考えが生まれてくる元となるのです。
どうせ書くなら正しく書いて多くの人が納得し支持されるような内容の記事が好まれるとは思いますので、掲載される元の影響力を考えつつ色んな事をきちんと調べてから、公開して欲しいとせつに願いたいものですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:経済誌のダイヤモンドがE3でなんとなく間違ってるニュアンスで色々と書いてるっていうのをみつけたんで、弱小ブログなりに色々と吠えてみました。

しゃきーんさん:吠えたというか、淡々と書いただけにも思えるがな。

しょぼーんさん:なんだろうね。知ってるんだか知らないんだかはしらんけど、余り詳しくない人が書いてるのだなぁという思いは強いです。とはいえ、ライターだからそれで仕事が成立しちゃうわけだし、ダイヤモンド内にもあまりそういうのに詳しい人がいないのねぇってのも見え隠れするわけで。……出版業界やらゲーム業界は何だかんだと普通とはちょっと違うってことなのかなぁ。

しゃきーんさん、焦る:それはわからんが、記事はとにかくきちんと調べてから書いて欲しいとは思うよな。……うちらにも言える事だろうから、注意しないといけないとは思うがね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第259回:間違っている情報をメディアが出す怖さ、と言う話題に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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