連載:気まぐれゲーム雑記 第209回:海外でも海賊版はもっぱら大変らしい、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第209回:海外でも海賊版はもっぱら大変らしい、と言う話題
海賊版だけは世界共通……なのですかねぇ?
海外のセンスも侮れない
最近のゲームは、よく海賊版対策が施されています。
DSのドラクエ5でも海賊版対策の話題が出ましたが、現在のところ最終的にはその人個人のモラルの問題になってしまい、なかなか取り締まることができていないのが現状です。いくら、正論で訴えたところで違法だと知っていようがなかろうが、無料には勝てないわけです。
そんな海賊版ですが、海外のインディーズゲームでユニークな海賊版対策が講じられたのが話題になっています。詳しくはこちら。
ざっとまとめると次の様な感じ。
- インディーズゲーム開発のGreenheart Gamesがリリース第1弾タイトルとして出したゲーム開発会社運営シミュレーターの「Game Dev Tycoon」を、自分達でファイル共有できるところに流出した
- 流出させたのは海賊版対策が施されていて、ゲーム開発会社を運営するゲームなので運営が軌道に乗ってくると「海賊行為の被害に遭い、資金が減少して倒産してしまう」というトラップになっている
- 実際の売上は、初日に214人が$7.99で正規購入したが、全体の93.6%になる3104人の人がクラック版を入手したとの事
いやはや、皮肉が効いていますね……。
とはいえど、正式購入した人と違法入手した人の割合が余りにもアレすぎて、どれだけPC版を出す事が危ういのかと言う事を知らしめているわけでもあります。
そんなわけで、度々海賊版云々は言及していますが、今回もやっぱり海賊版は駄目でしょ、っていうお話をアレコレしてみようかと思う次第です。
いろいろと話が広がらない
PCゲームの海賊版は、業界全体に悪循環を呼びます。
これはPCゲームだけに限った話でもなく、DSやらPSPやらでマジコンやエミュレーターが出回った事は知られていて、特にDS版ドラクエ5ではマジコンで動かすとマトモに動かないなどトラップが仕掛けられている事でも有名です。
日本ではPCゲームがさほど流行していないので、海賊版云々の話はコンシューマに移るわけですが、海外やインディーズタイトルの主流の場はPCです。最近ではVitaや3DSでも出るようにはなりましたが、最初にアピールする場として選ばれるのはPCだったりiOSだったりタブレットだったりします。やはり、少ないコストで開発できるというのが最大の利点でもありましょう。
海賊版最大の問題は、Greenheart Gamesのように例え7.99ドルのゲーム、日本円にして95円計算でも760円程度のゲームが、本来なら3318人分、つまり2521680円の儲けがあったはずなのに、実際は162640円となってしまうというところです。そもそも「無料で違法入手できなければ買わない」と言う人数も含まれているとは思いますが、損失としてこれだけあると言うのは大問題です。これが企業ならダイレクトに損失を受けますので、よりそういった事のないプラットフォームへ移動していくのも頷ける話でしょう。
ですが、PCはスカイリムのDLCにまで発展したMODなど、非常に良い面もあります。そういったモノが海賊版によって駆逐されていく様というのは、非常に残念でなりません。
いつの日か、上手く規制が導入されることを願いたいものですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:海外でも海賊版対策って大変なんだねぇってな話題です。
:そもそもDRMで締め付けがどうとか、そういった話題もあるしな。
:海賊版をプレイする人達が、ゲーム業界の首を絞めている一因でもあるっていうのは間違いないっすな。なんつーか、ちゃんと買ってプレイすりゃいいのにねぇ?
:それだけの事ができないっていうのは、本当に不思議でならんわ。
:
:
:
:
皮肉が効いていて面白い海賊版対策ですね。
元記事によると 「Game Dev Tycoon」 自体はDRMフリーなのですか…。本物の '海賊版' がネットに流通しないのを祈るばかりです。
ゲームに海賊版対策を施すのには賛成なのですが、シムシティ(5)のようにユーザーに首枷を課すようなガチガチの DRM には大反対です。
正規ユーザーの首を締めることのない海賊版対策が今後出てきてほしいものです。