連載:気まぐれゲーム雑記 第139回:Metacritcが発表した2012年のパブリッシャーランキングが面白い、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第139回「Metacritcが発表した2012年のパブリッシャーランキングが面白い、と言う話題」
評価されるところとされないところの差は激しいのです。
Metacritcといえばメタスコア
海外では、各メディアの数字を平均化するという事でもたびたび話題になるメタスコア。
情報を出した各メディアが「正しい」情報ならば、平均化も意味があるものとなりますし、逆なら価値がないものとなるのは誰しもがわかっているところです。ことゲームに関しては結局買ってみるまでわからないもので、例えレビュアーが1時間程度しかプレイしないでレビューをしていたとしても、それはメディアの評価ということになります。
日本だと、ゲームに点数を付ける評価方法は電撃さんとファミ通さんくらいですが、海外だとそれ相応に数があるので、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、なんて言葉も示すとおり、メタスコアは参考にする程度には意味があるモノとも言えましょう。……メーカーは参考どころではないでしょうけど。
そんなメタスコアですが、2012年のパブリッシャーTOP11なるモノを発表しました。Game*Sparkさんにて紹介されていますが、ランキングと高く評価された作品だけを並べちゃうと次のような感じです。
- 第1位:Electronic Arts 評価作品:Mass Effect 3
- 第2位:Microsoft 評価作品:Mark of the Ninja
- 第3位:ソニー 評価作品:Jorney(風ノ旅ビト)
- 第4位:任天堂 評価作品:ゼノブレード クロニクルズ(ゼノブレイド)
- 第5位:カプコン 評価作品:大神 絶景版
- 第6位:Warner Bros. 評価作品:Mortal Kombat Komplete Edition
- 第7位:Ubisoft 評価作品:Far Cry 3
- 第8位:コナミ 評価作品:Skullgirls
- 第9位:セガ 評価作品:Football Manager 2013
- 第10位:Activision Blizzard 評価作品:Diablo III
- 第11位:バンダイナムコゲームス 評価作品:Dark Souls: Artorias of the Abyss
というわけで、今日は海外で評価されたパブリッシャーとそうじゃなかったパブリッシャーとは如何に? みたいなお話をしてみようかと思う次第です。
まずは、ランキングに入った各パブリッシャーを眺めてみる
EAは、流石海外大手というだけあって、かなり強い存在感を出しました。また、「キングダムズオブアマラー:レコニング」を海外で担当していたのはEAなので、そこらへんも評価に入っているようです。
また、マイクロソフトは「Mark of the Ninja」が評価されるとは個人的には想定外でした。管理人も体験版をプレイしましたが、2Dでステルスアクションをするというのは結構昔ながらの面白さを秘めていました。……ただし、「アレは外人が考える日本だ」と理解しておかないと、忍者といっていいのやら何なのやら……と不思議な気分にさせられます。
ソニーも順当なところでしょうか。「風ノ旅ビト」もアニー賞に選ばれた事ですし。
任天堂のゼノブレイドは、海外でも期待されていただけに、その期待に見事応える事が出来た作品だった、ということでしょう。Wii Uでの続編らしきタイトルに期待が集まるところです。
カプコンの「大神 絶景版」が評価されるのは、和を象徴する日本のタイトルだからでしょう。後世に残したいタイトルに選ばれるのもわかります。また、「ドラゴンズドグマ」も評価対象になっている反面、「重鉄騎」は厳しい評価にもなったようです。
ワーナーは、日本だとロリポップチェーンソーでしょうか。昨年はバットマンで最高評価を取っただけに、そういった一押しがなかったのかもしれません。ユーザー評価だと「LEGO The Lord of the Rings」が入っているので、Wii Uのレゴも期待される……のでしょうか?
UBIはFar Cry 3が圧倒的でした。アサシンクリード3は賛否が分かれたようで、大作ならではの難しさが影響したのかもしれません。
8位にコナミが入っているというのは、日本でのタイトルが縮小傾向にあり、ソーシャルに傾いている現状を見てみると、ちょっと面白いところでもあります。
評価されたSkullgirlsは、日本の格闘ゲームに影響された格闘ゲームで、日本でもサイバーフロントさんから配信が決定しています。今年はメタルギアライジングも出ますし、どういった評価になるのか楽しみです。
セガは、海外だとソニックが強いようですが、THQからRelic Entertainmentを買収した事でどれだけジャンルが広がるかも注目です。
ブリザードは、ディアブロ3のインパクトは凄かったようです。コールオブデューティもある事ですし、まだまだ安泰でしょう。
バンナムの場合は、ダークソウルの海外販売を担当したのが功を奏したようです。PC版も海外が元で開発が始まったわけですし、DLCもその延長上だったのだから順当な評価かもしれません。
ランキングに載らなかったパブリッシャーは?
日本に限定して、ランキングに載らなかったパブリッシャーで大手と言えば、コーエーテクモでしょうか。無双シリーズは海外でも「Dynasty Warriors」という名で発売されていますが、そこまで高い評価でもないのが現状のようです。海外でウケが良さそうな、コーエーテクモのタイトルって難しそうな雰囲気もしますが……どうなのでしょうね? 日本ではしっかりと稼いでいるので、日本らしいタイトルを海外にもっていって流行らせる流れが必要っぽい感じはします。
また、スクエニもランクインしておらず、スリーピングドッグスやヒットマン:アブソリュートも無難な評価で目立つモノがなかった、といったところでしょう。やはり、それ相応に注目されるようなタイトルが必要になりそうです。FFやドラクエ、その派生的タイトルに頼らない、新規のタイトルを作る開発力が求められているのかもしれません。……お金をかけすぎない程度のバランスで。
これらすべてのパブリッシャーは、それぞれに善し悪しがあります。とはいえ、結局のところ注目されるようなヒット作があったか否か、という一点に尽きるでしょう。今年のランキングにはどういったパブリッシャーが名を連ねるのか、今年1年の各パブリッシャーの動向を見守りたいですね!
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:海外でパブリッシャーランキングみたいのが出てたんで、ご紹介してみました。
:まぁ、どこも頑張ってるってことだよな。
:日本と海外の注目度の違いってのが垣間見えて面白いランキングだと思います。あとは、今年スクエニがFF13の最終作を出すから、それがどう評価されるかなーと。……国内だけでも賛否は分かれそうな予感はするけど。
:そこらへんは実際出てみるまでわからんだろうけどな……。どの会社も、面白いゲームを出せるように最善を尽くして貰いたいモノだ。……当然、潰れない程度に、だがな。
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