連載:気まぐれゲーム雑記 第98回:それでもゲーム業界を広く知って欲しいなぁ、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第98回「それでもゲーム業界を広く知って欲しいなぁ、と言う話題」

うーん……世知辛いです。

ゲーム業界の外からゲームを見る

色々なハードのお陰で世界的にゲームが広がった昨今。
今それを担うのは、スマートフォンやタブレット端末であり、ソーシャルゲームが先陣を切っています。質はともかくとして、ゲームを余りやらない人にもお手軽に楽しめるようなモノを提供しやすい環境が整っている、というのは確かでしょう。Wii Uはそんな現状を打破できるか、という視点で見られてしまうのは仕方がないことかもしれません。

そんなゲーム業界事情ではありますが、最近は子供がゲームを課金しすぎて問題になるケースが多発しているそうです。詳しくはこちら
さくっとまとめちゃうと次のような感じです。

  • パソコンや携帯ゲーム機を使ったオンラインゲームでのトラブルについての相談が、今年度は先月20日までに3107件あった
  • 例として、携帯ゲーム機がインターネットに繋がっているとは知らずに、子供に遊ばせたらクレジットカードを使われて14万請求された
  • オンラインゲームを子供に利用させる場合は、親や周囲の大人が仕組みを理解してから、子供と話し合え

まぁ、ぶっちゃけそんなものは予想出来ていたことです。ですが、ふと思ったわけです。これが「ゲームをやらない人のゲームに対する認識」なのだなぁと。
と言うわけで、今日はゲーム業界を知らない人がゲーム業界を見たら謎っぽかった、と言う話題をしていこうかと思う次第です。

アメリカは暴力シーンのあるゲームが子供に与える影響を国家規模で研究する?

アメリカでは、小学校で銃乱射事件が起きました。
本当に嘆かわしい事ですし、大統領であるオバマ氏は銃の規制について何か考えなければならないといった旨の発言をしています。ところがどっこい、「なぜかゲーム業界が矢面に立つ始末」になってしまいました。

最初の事は、銃乱射事件の容疑者の兄とされる人物を容疑者だと誤報してしまい、それを信じた多くの人が容疑者の兄と同一の名前を持つ人(同一人物という確認はない)がフェイスブックに「好きなゲームはマスエフェクト」と明記してあった事を理由に、米国の大手ニュース局Fox NewsがTVニュースにて今回の事件と暴力ゲームとの関連に言及した事もあって、マスエフェクトの公式フェイスブックが炎上する騒ぎとなります。
その後、イギリスの新聞The Expressでは、三国無双を取り上げて「彼の好きなテレビゲームは暴力的なファンタジー戦争ゲーム[三国無双]といわれている」と取り上げます。また、同じくイギリスの大衆紙The Sunは、「Call of Dutyを良くプレイしていた」とゲームを舞台に立たせました。

ともなれば結果は見えているようなもので、アメリカでは議員さんが暴力シーンを含むビデオゲームが子どもに与える影響について、国家規模の研究が必要だと言い出します。詳しくはこちら
恐らく、ゲーム業界を知っていようが知らなかろうが「銃規制した方が健全じゃない?」とツッコミを入れられるのは確かでしょう。しかし、世界的に見てもゲーム業界というのは「未だにこういったことを言われてしまう業界なのだ」と同時に思い知らされるわけでもあります。もちろん、反対というよりも理解している議員さんもいるでしょうが、こういったゲーム業界に対する地盤固めが出来ている以上は、声を挙げにくいでしょう。

知っているか否かではなく、知ろうとしたか否かである

先のオンラインゲームの支払い云々や、アメリカの銃乱射事件から始まったゲーム業界への批判は、どちらも理解しようとしていないから発生するものだ、と言えます。仕組みを理解しないから子供にクレジットカードを使われるような不始末を起こすわけですし、ゲームを理解できないから国家規模の研究がどーたら、といった話になるわけです。

我らゲーマーにとっては知っていて当然のものも、他の人から見たらわけのわからない何か、だったりするのです。ならば、その彼らに知ろうとさせるにはどうすればいいのか、というのが最大の難関でしょう。……いやまぁ、その答えが出ていれば、今頃業界を挙げてそれを推奨するでしょうけど。

答えを得るのは難しいですし、簡単には出ません。ですが、何かしら課金の仕方で問題があったり、暴力事件があるたびにアニメや漫画、ゲームが悪く言われるのは、何とも世知辛いものです。こういった事件が重なれば、またそのうちに日本でも3年前にあったような表現の規制だの何だのと言う話が、再浮上するのは間違いないでしょう。
どうにかして、より広く正しくゲームが理解されるような事になっていってもらいたいものですね……。管理人としましては、こういった小さなブログでこっそりと応援することしかできませんが、より良い社会になってくれればそれ幸いです。

[情報元:インサイドさん,Destructoidさん,EuroGamerさん]

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:なんだかゲームって理解されてないものが多いよなーと中の人が感じたそうです。

しゃきーんさん:ま、こんな事件でもありゃそう思うんじゃね? 残念ではあるが、色々と考えていかねばならんところもあるんだろうな。

しょぼーんさん:うーん。わたくしの場合、大抵知る喜びってのがあるから、結果としてつまらなくても知る努力をする過程を面白がるのですよね。……つまり、クソゲーもどんとこい、でも定価は勘弁! という事が言いたいわけ。……わかる?

しゃきーんさん:わかるか!

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