兼ねてからゲーム事業参戦の噂が絶え間なく飛び交っていた「アマゾン」ですが、ゲームも利用可能なセットトップボックス「Amazon Fire TV」の発売を海外で開始しました。価格は99ドルで、スペックは次の通り。

Fire TVは，幅と奥行きがともに約11.5cm，高さ約2cmの，シンプルなフォルムのデバイスで，SoC（System-on-a-Chip）としてQualcomm製の「Snapdragon 8064」を採用している。これは1.7GHzで駆動する4基のCPUコア「Krait 300」と，GPUコア「Adreno 320」を集積したSoCだ。具体的な性能は不明だが，スペックからすると現行のハイエンドスマートフォンと同等か，やや下回る性能を備えていると見ていいだろう。

メインメモリは2GBで内蔵ストレージは8GB，さらにDolby Digital Plusによる7.1ch出力が可能など，ライバルである「Apple TV」や「Roku」などと比べてスペックはかなり強力だ。

［引用元：4Gamer.netさん］

他にも、動画ストリーミングサービスと音楽配信サービスにも対応しており、Amazonを初めとして、YouTube、Netflix、Hulu Plusなどが網羅されています。また、ゲーム事業の方でいえば、EAを筆頭に、Disney、Gameloft、UBI、Telltale Games、Mojang、2K Games、あと日本企業としてスクエニやSEGAも提携し、モバイル向けアプリが配信開始されている状況となっています。

本体とは別に、「Amazon Fire Game Controller」というコントローラも別売りされており、そのコントローラを使ってプレイ可能なゲームとして「Amazon Fire TV」専用タイトル「Sev Zero」のトレーラーも公開されています。

さて、どうなのでしょうね？　これは。

少なくとも、「Amazon Fire TV」の登場でアマゾンのサービスを拡大しようとしているのは間違いなく、すでに「Sev Zero」はKindleとの連動も搭載されています。アマゾンさんは、ゲーム事業として「AmazonGameStudios」を設立したくらいですし、ゲームスタジオの買収にも余念がありません。ゲーム事業に並々ならぬ本気度が伺い知れるところでもありましょう。

現時点で日本での発表はない状態となっており、恐らくそこらへんは動画や音楽配信サービスで色々諸問題がある様子は窺えます。ですが、Kindle同様に日本でもそのうち発売される事になるのは間違いなさそうです。ゲーム機ではなく、あくまでもセットトップボックスではありますが、「Amazon Fire TV」じゃないと出来ないゲームが出てくるという可能性にどれくらいの人が食らいつくかがポイントになっていくような気はします。

「Amazon Fire TV」は、PS4やXbox Oneのようなリッチなゲーム体験が出来るゲーム機とは違った位置付けですが、テレビの主導権を奪いに来ているのは間違いない事です。Kindleのユーザー層を上手く動員できるのかどうか。また、「AmazonGameStudios」から賞賛されるようなゲームが出てくるのかどうかという動向は、今後もしかと見守って起きたいモノですね。

……当面は、「日本だといつ出てくるのか」次第でもありますが……。