Wii U版ドラクエ10が控えている「スクウェア・エニックス」さんですが、平成25年3月期決算の業績予想を下方修正、軒並み赤字予想になった事を発表しました。詳しくはこちら（PDFです）。

内訳をざっとみたところ、売上高は1500億円から1450億円、営業利益は75億円の黒字から60億円の赤字、経常利益は65億円の黒字から50億円の赤字、当期純利益は35億円の黒字から130億円の赤字へと下方修正されています。主立った原因は、欧米での不振とアミューズメント事業の不振に加えて、「ゲーム事業の開発方針や組織再編によって発生した特別損失」とされています。ちなみに、特別損失を100億円計上していますが、その内訳はコンテンツ廃棄損約40億円、コンテンツ評価損約40億円、その他約20億円となっています。

3月の決算が出たら今回の詳しい内容がわかってくるとは思いますが、そもそも日本でのスクエニさんのゲーム事業は2012年度は大人しいような雰囲気はありました。ドラクエ10がオンラインゲームだった事による収益の変化や、FF14の再開発、いつまでたっても出て来ないヴェルサスなど余り良い話題が多かったとは言いがたい結果には思えます。
あとは、ソーシャルやブラウザゲームでもそこまで強いイメージにはなれず、色々と中途半端な印象は拭えません。とはいえ、企業なのであらゆる手段を講じるのは仕方がないところでもありますが……。

今回の結果は、スクエニさんのゲーム事業自体の再編を目論んで行った事なので、良く見れば未来に投資ではありますが、どうにもならないコンテンツを破棄しているあたりも結構気になる部分ですし、当然「赤字」であると言う事は大きなニュースとして躍り出ます。3月の決算でこの業績予想の数字が正しいか否かがわかるとは思いますが、果たして代表取締役を増やしたのはこれに対する布石だったのかどうか……決算発表が色々な意味で楽しみですね。

［情報元：スクウェア・エニックスさん］