連載:気まぐれゲーム雑記 第523回:今は亡きTHQに対する積年の思いをはき出すデベロッパーが実に良い
気まぐれゲーム雑記
第523回:今は亡きTHQに対する積年の思いをはき出すデベロッパーが実に良い
THQの悪評があってもいいじゃない。
なりふり構っていられない様が何とも世知辛い
AZです。遠隔操作で誰も得をしない自作自演をしたというのは、色んな意味でハイレベル過ぎました。
ところで、日本でもほんわかと知られている気がしないこともないFPS「Bulletstorm」の開発元であるPeople Can Flyの元設立者Adrian Chmielarz氏が、「Come Midnight」というゲームの開発中止について、今は亡きTHQに対して思うところを述べています。
THQには酷い目に遭わされたよ。ただ中止を勧告してきたんだ。「悪いけどキャンセルするよ、じゃあね」という感じでね。典型的な事務的対応で、その3週間前には全ての連絡を拒絶した――電話にも、Eメールにも返事をくれなくなったんだ。酷い連中だよ。
[引用元:Choke Pointさん]
まぁ、仕方なき話でもありますね。
上記の話の時点でTHQはすでに再編を行っており、ヨーロッパ市場から撤退を開始していたとのことです。ともあれば、People Can Flyにはもの凄く同情せざるを得ませんがTHQもなりふり構っていられなかったという事情も垣間見えてきます。
当然ながら、日本でこのような自体は滅多にありません。中小メーカーがなくなったという声はたまに出てきますが、海外よりは少ないでしょう。昨今で言えば、アトラスの一件が一番ゲーム業界を賑わせたくらいです。
ですが、より着実に、堅実に売れるタイトルだけを出すようになったが故に、大手は続編ばかり発売するような状況になりました。一歩間違えばTHQの後を辿ってしまう可能性もあるわけですが、中小メーカーは新規IPの創造に成功しているところもあります。それにUBIの「Child of Light」みたいなタイトルが出てくるのをみると、日本の大手もまだまだ出来る事がある気がしてなりません。
今は亡きTHQのメジャータイトル群は、他大手メーカーに買われて行きすでに発売されたタイトルも多くあります。そのような中で、誰にも知られずひっそりと中止されるようなタイトルもある事を思うと、大手パブリッシャーが潰れる際の衝撃はデベロッパーへ波及してしまうというのを改めて思い知らされます。日本の大手メーカーがどのような舵取りをしていくのか、日本ゲーム市場に注目している多くの人達が見守っていますが、より良い方向へと進んでいってくれることを願っておきたいモノですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:THQが大変な時に煽りを食らったデベロッパーが素直な感想を述べておるよーってなお話です。
:まぁどうしょもねーわな。ほんとになりふりかまっていられない状況だったのだろうよ。
:なんとなーく、大手パブリッシャーと小売り店の関係にも見えたかな。どこも大変なわけだし、据え置き機市場が下火になる中でどう上手くやるのかは既存のビジネス以外のやり方もしっかりと考えていかないといけない。……ゲーム業界に限らず、時代についていけないままに終わっちゃう会社なんて山ほどあるからねぇ……。
:ま、こういう状況になっても生き残れてこそ企業なのだとも思うがな。
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