気まぐれゲーム雑記
第300回：カプコンに見る「モンスターハンター4」とF2Pと「完乗！全国鉄道の旅」

全力投球するベクトルが実にこう、素晴らしいわけで？

モンハン4を控えた今、カプコンの動向は注目どころ

カプコンの取締役 専務執行委員である一井克彦氏のインタビュー記事が掲載されました。
で、当ブログで取り上げるのだから少々気になるところがございましてですね。今日はこのインタビューをターゲットにちらほらと気になる話題をしてみようかと思う次第です。

どこまで全力なのか、ちょっと図りかねる事態

モンハン4については次の様に述べています。

――その『モンスターハンター4』は、ボリュームも過去最大級のようですね。
一井　そうですね。作品のクオリティーについては、最高のものをご提供できると思っています。過去最高の、そして前人未到の売上を達成してほしいと思っています。

［ファミ通.comさん］

一部ではマンネリ化が叫ばれているモンハンではありますが、最新作の発売が近づいていて盛りあがりをみせているのも確かです。マンネリというのは、人によって判断基準が違います。マンネリを気にせず遊べる人もいれば、そうじゃない人もいるわけです。モンハンというタイトルが、どういった層に売れているのかが何となく垣間見る事ができそうな話題ではあります。

その一方でF2Pに対しては

F2Pの波というのはかなり大きなものだと思っていますし、この流れはスタンダードになっていくでしょう。モバイルでも、以前はコンテンツを有料で購入していましたが、いまはF2Pが当たり前です。

［ファミ通.comさん］

といった具合です。

F2Pがスタンダードになっていくというのは理解が出来るところです。これは、従来のゲームユーザー以外のユーザーを指しているモノと思われます。従来のパッケージ型タイトルは、今まで通り継続して販売されていくことでしょう。ソレとは別に、F2Pのゲームで十分と思えるユーザー層がいるのも確かです。そういった層にアピールするためのF2Pは必要になっていきますし、また従来のパッケージが好きなユーザーも徐々にF2Pに誘っていかないといけません。

以前からちらほらと色んな記事で書いていますが、F2Pはユーザーが満足するサービス（ゲーム内容やアップデート、運営を含めたモノ）を提供されてこそ意味をなすビジネスモデルです。今までの廃人仕様的な課金のF2Pがマトモじゃないだけで、通常のF2Pはユーザー満足度が高く、だからこそお財布の紐を緩めて支払おうと思えるような代物を指すのです。それが提供できない以上は、F2Pへの嫌悪感は一生取り除かれる事はありません。カプコン・ネットワークゲームカンファレンスで色々タイトルが発表されましたが、それらの内容次第でカプコンが正しくF2Pを理解しているのか、それとも少々時代遅れ感が出始めている重課金スタイルを見せるのかが焦点になります。

で、そんな「カプコン・ネットワークゲームカンファレンス」で発表された14タイトルは、色んな意味で課金することに全力系タイトルでもありますが、カプコンがカプコンらしからぬタイトルをF2Pに持ってきました。その名も「完乗！全国鉄道の旅」です。当然（？）ながらコンシューマではなく、iOSのタイトルとなります。

こう、なんというべきでしょうか……。新しいですね。

間違いなく鉄道マニアな方々を狙い撃ちしたタイトルではありますが、「カプコン・ネットワークゲームカンファレンス」で発表されなかったあたり、どこまで本気なのかが少々見えてきません。

インタビューで

――いままでのカプコンになかったようなタイトルが出てくる可能性があると？
一井　はい。これから、順を追って明らかになっていくと思います。

［ファミ通.comさん］

とお答えになっているわけですが、確かに「完乗！全国鉄道の旅」は今までのカプコンになさ過ぎて、単なるゲーム好きの私でもちょっとついていけそうにありませんでした。……「完乗！全国鉄道の旅」の事を指して述べた発言とは思いがたいですが。ともあれ、本作が納得いく出来なのかどうかは、鉄道ファンではない私にとって皆目不明なところがちょっと残念です。

以前の記事にも書きましたが、F2Pのタイトルは今後増えていくことになるでしょう。その中で、どういった課金スタイルがユーザーにとって一番良いモノになるのか、という事をメーカーは我らユーザーに提案していくことになります。F2Pは、タダでさえ従来のゲームユーザー達からは嫌われている諸刃の剣です。各社がどのような答えを出すのか、じっくりと注目したいですね。