連載:気まぐれゲーム雑記 第252回:国内でHDタイトルを作る難しさが垣間見える……? と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第252回:国内でHDタイトルを作る難しさが垣間見える……? と言う話題

ビジネス的なメリットとクリエイティブな仕事の狭間は大変なわけで……。

各社の事情が垣間見えそうな気がしないこともない

現在、日本では携帯ゲーム機でのタイトルが増えています。
理由としては、開発費の高騰による予算的な都合やゲーム業界自体のセールスの縮小、開発のしやすさなどが挙げられています。しかし、海外ではHDタイトルの方が主流となっています。そのかわりといってはなんですが、開発したスタジオが潰れる様もよくある出来事で、こうした巨額を出してブロックバスタータイトルを作り出す手法が正しいのかどうか、業界として頭の痛い問題にもなっています。

そんなゲーム業界ではありますが、スクエニのFF14プロデューサーである吉田氏が「日本国内を見ると、正直HDゲームを作ってもビジネス的なメリットがない」という発言をしました。詳しくはこちら
ポイントをまとめると以下の通り。

  • PS4版FF14が発売決定した中でPS3版を推す理由は、PS3からPS4へ完全移行するには時間がかかるため
  • 現在のHDゲーム機の売行きはそこまで良いわけではなく、特に日本国内は正直HDタイトルゲームをつくってもビジネス的なメリットがない状態
  • ハードが浸透していくには時間がかかるので、まずは普及しているハードでプレイしてもらいたい
  • キャラクターデータなどアカウントはPS4へ移行できるので、PS4を買ったらそのままスイッチして欲しいという意図があるし、買い控えしなくても良い

ざっとこんなところでしょうか。
話の中心はPS3版を推す理由ということですが、国内のHDタイトルゲームはビジネス的にメリットがない、という発言は中々に注目どころでもあります。というわけで、本日はそんなHDタイトルを作る難しさが垣間見える……のかなぁ? という話題をしてみようかと思う次第です。

大手企業の動向

良くも悪くも、現時点でHDタイトルは巨額がかかると言われています。現に、日本市場では携帯ゲーム機でのソフトが多くなっている傾向があり、HDタイトルは少なくなりました。HDタイトルで頑張っている企業も少なくはありませんが、確実に売れると踏み込めるようなタイトルじゃない限りは、ビジネス的に難しそうな予感はさせてくれます。

例えばバンナムは、鉄拳やテイルズ、ガンダム、スパロボ、ワンピースやナルトなどのキャラクターもので、確実に稼げるラインでのみHD機で出す傾向がありますし、コーエーテクモも似た感じでしょうか。カプコンも同様ですが、カプコンの場合は何かしら新作を作るというスタンスで経営しているようなので、ドラゴンズドグマのような新作がポンと出てくるケースもあります。
当然ながら、これらシリーズものを出すという判断は悪い事ではありません。企業経営している以上は、ビジネス的な判断を求められてしまいます。面白いゲームを作れば売れるから大丈夫、なんて博打は中々できません。ゲームを作ったかわりに会社が潰れて社員を路頭に迷わせてしまった、なんてことになってはいけないわけです。

昨今のスクエニの場合は迷走した気がしないこともありませんが、そもそもに国内におけるHDタイトルのビジネス的メリットがない状態と判断している以上は、携帯ゲーム機は日本向けに、HDタイトルは海外向けという考えにシフトしていくのも頷ける話です。そういった意味で、日本でのHDタイトルは世界でも通じるタイトル(FFやキングダムハーツなど)を展開していくという判断も間違いではないでしょう。大手企業にとって、日本は難しい市場になっているようには思えます。

大手企業は大きくなりすぎた、という事が言えるかもしれません。ですが、大手メーカーも見ているだけではなく市場拡大に向けての動きを見せています。例えば、子供向けタイトルを発表しているところでしょうか。バンナムは元々そういう部分を抑えていますが、スクエニ、セガ、カプコンと大手メーカーが子供向けタイトルを発表したり出したりしているのは、そういった事情が垣間見えそうな気はしました。

PS4やXbox One、Wii Uの時代になり、この「国内のHDタイトルゲームはビジネス的にメリットがない」という状態が改善されるのかどうかはまだまだわかりません。コアなゲームファンにとっては素晴らしいものではありますが、そういった層にアピールしているだけでは難しくなっているのが現状とみることもできます。今後、ゲームメーカーがどういった道を辿るのかはわかりませんが、企業にとってもユーザーにとっても、Win-Winの関係でありたいものですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:スクエニの吉田氏が「日本国内は正直HDタイトルゲームをつくってもビジネス的なメリットがない状態」と発言していたので、何となく思うところを書き綴ってみました。

しゃきーんさん:まぁ大手だから、HDタイトル作るっつっても金がかかるんだろうなぁ。

しょぼーんさん:どれくらいかかるのかはさっぱりわからんけど、手が出しにくいってくらいかかるのはわかりますな。そうなると、日本一ソフトさんとかフロムさんとかには頑張って勝負し続けて欲しいとも思うけどね。……あと、Wii UもHD機なんだからメリットがあるって言われるくらいに奮戦すればいいと思うよ?

しゃきーんさん、焦る:そこまで持っていくのが難しいんだろうけどな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第252回:国内でHDタイトルを作る難しさが垣間見える……? と言う話題に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

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