連載:気まぐれゲーム雑記 第207回:PS4に関するSCE吉田修平氏のインタビューがすこぶる面白い、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第207回:PS4に関するSCE吉田修平氏のインタビューがすこぶる面白い、と言う話題
PS4はいくらになるのです?
またもや内容が濃いわけで……
前回は任天堂のアレコレを取り上げたわけですが、本日はPS4の話題があったのでそちらに食いつこうかと思います。というわけで、ゲームメディアとして知られている4GamerさんがPS4の事に関する事でSCEの吉田修平氏のインタビュー記事を掲載しました。詳しくはこちら。
内容が濃いためか、かなり長いのですがまとめても長かったんですけど、せっかくまとめたので掲載しておきます。
- 2月のPSミーティング2013は、PS4はゲームのためのハードであるというのを強く打ち出した
- PS4は他にも多機能ではあるが、芯は「ゲームを中心にしたハードウェア」
- 「ユーザーに気持ちよく触れていただく」という点を重視した
- PS4は、ハードエンジニアとソフト側の人間が一緒に作っている感じで、システムソフトやネットワークサービス開発は日米混成チームで行っていた。
- ハードとして新機軸となる要素はわかりやすいウリになるが、プラットフォーム側が一生懸命アピールしても「もういいよ」と思われてしまう危険もあるので、PS4はシンプルなハードウェアを志向した
- 使いたくても大変な労力が必要になってしまうことを避けたかった
- PS3はいまでも凄いポテンシャルを持ったゲーム機だとは思うし、初期に比べて素晴らしいゲームが増えたが、ここまで来るのに時間が掛かったという思いもあった
- ゲームの作りやすさはビジネスをしやすいということなので、サードパーティがビジネスをしやすいように構築した
- 今の時代、サードパーティがタイトルを販売するにあたっては、一定上の開発費がかかったタイトルは独占タイトルにする事が難しくなったが、それで構わないと思っている
- タイトルの独占によるゲーム機としての差別化ではなく、PS4のバージョンが一番遊びたいと思ってもらうにはどうすれば良いかと考えている
- それには、「こっちの方が綺麗」だったり、コントローラの使い勝手、快適さなど細かい部分が大事なポイントとなる
- SHARE機能(ゲームのプレイ動画をアップ出来る機能とされている)は、著作権やビジネス的に問題、課題は色々あるが、SCEとしては「プレイ動画の配信は楽しいものであり、ゲームの遊び方の可能性を広げるもの」と認識している
- SHARE機能は、メーカーが見せたくないシーンを配信できないようにする設定が組み込んである
- SHAREボタンは、動画をみるだけじゃなく視聴者がなにかしらのアクションを起こしてプレイしている人に介入出来る仕組みも用意している
- PS4は2008年頃プロジェクトが立ち上がり、その時点でPS3との互換性を切る判断はしていた
- 互換性の問題を含めた色々なマイナス面は理解していたが、メーカーからの意見や半導体研究の世界情勢など様々な要素を検討したうえで、PS4にCELLを搭載するのはやめる判断をした
- PCゲーム市場を意識してPS4を設計したわけではなく、ゲームを作りやすい環境を意識したらPCゲームメーカーが興味を持ってくれた
- 海外市場では、まだパッケージゲームに伸びしろがあると考えている
- PS4にはもちろん、PS3やVita、PS Mobileにもインディーズはどんどん来て欲しいと思っているので、環境整備に注力していく
- 個人的には、日本の開発者の方にもっとインディーズゲームを作って欲しい
- 「風ノ旅ビト」や「TOKYO JUNGLE」のような尖った作品は世界でも通じるものがある
- 業界のためにも、新人クリエイターの発掘をするような事はサポートしていく
- PS4の発表は欧米と日本でのアクションはかなり違うもので、欧米はゲームでもリアルな表現を追求するニーズが高いので喜ばれた
- 一方では、日本はリアルさ第一ではないので「これ以上綺麗にならなくていい」というような反応があった
- Vitaは苦戦しているが、「ソウルサクリファイス」の売上が好調で本体の販売も良い事から、パブリッシャーやデベロッパから見直す動きが出てきた
- PSPの時も粘り強い戦いをしてきたが、SCEはしぶとい
- PS4には、ゲーム専用機でないとできない体験や環境を実現するためのアイディアを盛り込んだのでゲーム業界の人達にも色々と提案してもらいたい
インタビュー内容がすこぶる濃く、全体的に良いインタビューに思えますので、時間がある人は一読してみるのも良いでしょう。
というわけで、今日はそんなPS4のあれこれを勝手に書いて見ようかと思う次第です。
柔軟な考えは上手く回るのか?
インタビュー記事を読む限りでは、吉田氏はかなり柔軟に考えている事が窺えます。プレイ動画の件やCELLを切り捨てる事など、どうすれば今の時代に沿うものにできるのかという事を重視した結果でしょう。PS4は発売当初こそ互換性がないことでアレやコレやと色々出てくる事も想像に容易いですが、実際売れるのはタイトルが出揃ってからでしょうし、何よりもPSPの時同様しぶとくやるスタンスでいるのは明白です。
もっともこれらがある程度売れるには、ユーザーのお財布事情を考慮しなければいけません。Wii Uもそうですが、本体の値段とソフトのラインナップのバランスが最重要となります。少なくとも今Wii Uはソフト不足が問題となっているわけですし、ハードとして安ければ売れるか? といえば別問題なのです。買う人はゲームがしたいわけですから、そこが主軸じゃないと困ってしまいます。
また、インディーズに対してももっと盛りあがるような施策が必要になる気はしています。現状PS Mobileはアレな状況ですし、今の段階だとインディーズはSteamやPLAYISMでの配信を目指した方が現実的です。Wii Uの場合はUnityを開発者に配布することで開発者に環境を与えようとしていますが、SCEがどういう施策をしてくるのかは注目したいものです。……PS Mobileの延長かもしれませんが。
個人的には、値段次第というのもありますが性能やらやれる事やら何やらと、PS4には期待をしています。あとは、開発しやすいという事がウリのPS4にサードパーティがどれだけ興味を示すかですが……。そこらへんは、年末に近づけばわかってくるでしょう。
5月下旬にはXboxの次世代機が発表されるというし、Wii Uは今年後半から盛り返すというし、ゲームハード事情は実に混沌としてきました。どのハードがどういった盛りあがりを見せるのか、楽しみにしたいですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:SCE吉田修平氏のインタビューが中々に上手くまとまっていて面白かったヨーってな話題です。
:ふむ。PS4は結構アピールしてるな。
:こういうベースはゲームなんだよっていうアピールは大切じゃなかろうかと。まぁ、Wii Uも元々そうだったはずなんだけど、ソフトが揃わない以上はどうにもならんしね。PS4は上手く立ち回って欲しいモノです。ついでに、価格も無難なところに落ち着いてほしいものですな。
:期待している人達も多いことだしな。より多くのタイトルが集まってくれるのを願うとしようか。
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