気まぐれゲーム雑記
第204回：「Darksiders」の今後の行方、と言う話題

これは期待したいのです。

オークションの結果……

THQの再オークションが行なわれた事はすでにこちらでご紹介しましたが、その中でも注目されている「Darksiders」についての続報が出てきました。
そのことをご紹介する前に、「Darksiders」を元々作ったVigil Gamesの説明をしておこうと思います。

「Darksiders」は、THQでもVigil Gamesと言うスタジオが開発を担当していました。この作品は日本でもローカライズされるほどに知られていますが、THQを象徴するタイトルの一つでありながらも爆発的なヒットを生む作品とは捉えられていません。その結果、一度目のオークションでVigil Gamesと「Darksiders」は落札されませんでした。

その後Vigil Gamesは1月25日に閉鎖されますが、28日にはCryエンジンでも有名なCrytekがVigil Gamesのスタッフを全員ではないけど再雇用する形でCrytek USAを設立します。そして、Crytekの方針として「Darksiders」シリーズとは別のモノを作る事になるという流れになっていました。ですが、Crytek USAは「Darksiders」のオークションが近づくと「Darksiders」の獲得をするために入札する事を宣言。そして今回のオークションで落札したのはNordic GamesというPC版Alan Wakeなどの販売を手がけたパブリッシャーでした。

そして、Nordic Gamesの最高経営責任者Lars Wingefors氏のインタビュー記事がこちら。
まとめると次の様な感じ。

• 自分達（Nordic Games）は開発会社ではないので、続編を作るべきではない
• 続編を作るなら、最高のクリエイティブチームを見つける必要がある
• Crytek USAと連絡をとっているかどうかは明言できないが、彼らと仕事が出来たら素晴らしい
• 続編を作るのに最も適しているのは彼ら（Crytek USA）だが、彼らにも予定があるだろうし開発には時間がかかるので、彼ら以上の作品が作れると言うデベロッパーは申し出て欲しい
• 商業的には、メタスコアで80点以上か90点を超えないと採算が取れない
• Nordic Gamesは、公式掲示板で『Darksiders』フランチャイズの今後に関するファンからの要望を募っている
• 現Crytek USAのRyan Stefanelli氏が、冒険活劇にしてほしい事と、4人協力プレイが必須である事を投稿
• 現Crytek USAのBen Cureton氏が、4人協力プレイが必須である事と、シリーズを継続させる気がなくなったら連絡が欲しいと投稿
• Red Factionシリーズもまだ可能性があり、現在ヨーロッパの一流独立系デベロッパーからアプローチを受けている

というわけで、本日はそんなNordic Gamesが今後「Darksiders」シリーズをどうするつもりなのか、アレやコレやと書いて見ようかと思う次第です。

まだ可能性は高い？

現時点では、明確に明言を避けたということはあらゆる可能性があるという事を示唆しています。Nordic Gamesが述べているとおり、元々シリーズを作ってきたCrytek USAが開発を手がけることになれば、Crytek USAもファンも喜ぶ事は間違いないでしょうが、Crytekの方針もあります。元よりDarksidersシリーズとは別のタイトルを作るという話だったので、そこらへんの話題はどこまで生きているのかがポイントになりそうです。

ゲーム開発は、ビジネスであるのと同時にサービス業に近いモノがあります。ユーザー視点での物作りやシリーズものならファンへのアピールなど。そのようなきめ細かいアプローチが必要になります。Darksidersは今後そのバランスの狭間で揺れることになるでしょう。

もし名乗り出るパブリッシャーがあれば、賛否両論になることは間違いありません。すべては結果次第ではありますが、結果がでなかった時を考慮するとリスクはかなり高いです。ですが、そのリスクを乗り切った時の賞賛も凄いモノになるでしょうし、どうなるのかは先が読めません。

これらの事は金勘定も関わってくる部分ですし、シリーズがどうなっていくのかは酷く流動的でしょう。
ですが個人的には、Crytek USAが開発を手がけてくれる事に期待はしてみたいものです。ファンにとっても、Nordic Gamesにとっても、Crytek USAにとっても、良い結果になってくれることを期待したいですね！