連載:気まぐれゲーム雑記 第196回:やはりゲーム開発に先立つものはビジネスらしい、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第196回:やはりゲーム開発に先立つものはビジネスらしい、と言う話題
生活がかかってるのですよ!
金が人生の全てではないが有れば便利 by相田みつを
世界には、お金に纏わる便利な言葉がいくつもあります。
金は天下の回りもの。世に銭ほど面白き物はなし。地獄の沙汰も金次第、などなど。これらがどのように映るのかは個人差が出るところですが、リアルな話としてはお金がないと生活していけません。あれば便利なのは間違いないのです。
そんなお金を稼ぐ術としてビジネスがあるわけですが、開発会社Volition(セインツロウシリーズを開発)のシニア・プロデューサーJim Boone氏が日本でも発売された「レッドファクション」シリーズへの思いを語ったそうです。詳しくはこちら。
まとめると次の様な感じ。
- 自分達はゲーム作りを愛しているが、最終的にはビジネスである事も理解している
- レッドファクションシリーズは、かなりの損失を出してしまった
- ビジネス的に見ると、レッドファクションシリーズを一緒に買収してもらうのは難しい
こんな感じでしょうか。
さてちょっと説明しておくと、Volitionは元THQ傘下だった開発スタジオです。そして、Koch Media、わかりやすく言うと「デッドアイランド」シリーズを手掛けているDeep Silverの傘下に買収されました。その際、Deep Silverはセインツロウシリーズも一緒に買収したものの、レッドファクションシリーズは買収しなかったわけです。
というわけで、今日はそんなゲーム開発もビジネスだからこそ厄介なのだ、という話題をしてみようかと思う次第です。
エンターテインメントはお金に繋がらないと難しい
世の中の人は、お金を稼がなければ生きていけません。世界最高の発明という人もいるくらいですが、あながち間違いではないでしょう。そして、ゲームと言うエンターテインメント産業は、娯楽を提供しなければ話になりません。それが成功しなければ、企業としてやっていけないからです。
お金の話題になると、どうしても「儲けを度外視して取る行動」が「美談」として扱われる事があります。そりゃそうです。ユーザーにとっては無料なのですから。ですが先も書いたとおり、それで生活していかなければいけない人がいるわけで、それはお金が発生しないと生活していけないという人もいるのです。そういった意味では、きちんとお金を取る重要性というのもあります。まぁ同時に、企業として「お金を払ってもらうだけの価値を与えなければならない責任」もあるわけですが……。
レッドファクションシリーズは、ビジネスとして失敗したという判断が下されました。仕方がない話だとは思います。そしてそれは、シリーズを買収してもらえなかったという判断になるのも、ゲーム開発がビジネスであるという事を強く伺わせる事です。そこにお金の話が出てきてしまうのは仕方がない事ですし、当たり前な事でもあるわけです。
ゲーム業界は、コンテンツ産業です。ゲーム内容に対して、いくらまで出せるかという判断をユーザーがします。だからこそ、お金をかけて良いモノを作ろうとする動きや、お金をかけても駄目なモノは切り捨てたり、どれだけお金をかけないで良いモノが作れるかを考えたりするわけです。……お金三昧ですが、企業である以上は儲けがないとやっていけないのです……。
昔に比べたら随分とビジネス色が濃くなった印象も拭えないゲーム業界ではありますが、どうせお金をかけるならより良いモノが今後もたくさん出てきてくれるのを、願いたい限りですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:レッドファクションシリーズがビジネス的な都合でシリーズを買い取ってもらえなかったけど、しょうがないよねぇ……ってな話題です。
:そういうのは色濃くでちまうよな。今まで出たゲームで、すげー面白かったけど続編が出なかったものって、ビジネス的な都合が多かったのかねぇ?
:すべてとは言わないけど、ある程度そういう物もあったんじゃない? 結局は、開発費をいくらかけて、どれくらい回収できたかっていうのを数字で見ないといけないから。……そこに上手く面白さが乗っていれば言う事なしなんだけど、面白さの尺度っていうのは共通じゃないからねぇ……。
:面白さは個人個人で共通じゃないってのはもうしょうがないよな。でも、どれだけ多くの人に共感してもらえるかって言う事でお金が稼げるビジネスでもあるから、色んな人にとって面白いゲームが今後もいっぱい出てくれるのを願うとしようか。
:
:
:
: