連載:気まぐれゲーム雑記 第192回:JOGAが“スマホアプリの運用ガイドライン”を発表したらしい、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第192回:JOGAが“スマホアプリの運用ガイドライン”を発表したらしい、と言う話題
さっぱりわからんのです。
まずは自主規制……?
昨今において、ソーシャルゲームの高額請求やら何やらの問題が勢い付いている……気がしないこともありません。
コンプガチャ規制で一旦は落ち着いたモノの、華麗なまでに問題をぶり返すこととなり、消費者庁まで出てくる始末です。うん、流石によろしくない。至って「健全な」ゲームをこよなく愛する一般的なゲーム好きとしましては、ゲームを知らぬお父さんお母さん方に変な誤解を受けないよう、早急に何とかしてもらいたいと願って止まない、という事だけだったりします。それ以上もそれ以下もありません。
そんなソーシャル業界ですが、日本オンラインゲーム協会(以下、JOGA)が“スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン”なるものを発表しました。詳しくはこちら(PDFです)。
何やら長ったらしいので、ざっくりとまとめてみます。
- 会員企業の多くがソーシャルゲームプラットフォーム上ではなく単独でスマートフォンゲームのサービスを行っている現状を考慮して、ガイドラインを発表した
ガイドラインは以下の通り。 - 未成年のゲーム利用は、適切な利用保護を行うこと
- 利用規約を定めること
- 問い合わせ窓口や利用規約等を利用者にわかりやすく表記すること
- 未成年者やその保護者が安心して相談できるメールまたは電話等の受付窓口を容易にアクセスできるように設置すること
- 利用者の意図しない過度な課金取引の抑止となるようゲーム上や公式サイトで啓発を積極的に行うこと
- 景品表示法その他の関連法令を遵守すること
- いずれかのレアアイテムを取得するための提供割合に基づく理論上の平均獲得金額の上限を50,000円以内とすること
- 50,000円を超える金額を設定するガチャの場合は、その対象となるいずれかのレアアイテムの取得に関する提供割合を表示すること
- RMTを禁止すること
- セキュリティ対策を講じること
全体的に、これらの項目にもっと詳しい説明があります。が、なんとなくを把握するにはこれで十分でしょう。
ですが、本日はこれらを元に個人的にちょっと気になった「JASGA」というもう一つの協会についての関連がまったくわからないという趣旨の事を書いてみようかと思う次第です。
2つの協会がよくわからない
現在、ソーシャルゲームに関する事で動いている団体が2つあります。それが今回発表した「JOGA(日本オンラインゲーム協会)」と「JASGA(ソーシャルゲーム協会)」の2つです。
JOGAは、元々オンラインゲームの市場動向などを探って、業界を健全化するために設立された協会です。2004年頃にはすでにあったようですが、今回ソーシャルゲームについてのガイドラインを発表したのはこの組織となります。ソーシャルゲームもグリーやモバゲだけではなくアプリ単体で課金をするようなものがあるので、それを広く伝えるために発表を行った、というわけです。今回の発表は具体的な数字も出してきているわけで、そこに妥当性があるかどうかは計算してみなければさっぱりわかりませんが、より内容に突っ込んだものとなっているのは評価に値する事でしょう。
ちなみに、会員企業はガンホーやエヌ・シー・ジャパンなどその昔に無料のオンラインゲームを配信した経緯がある企業が多く参加しています。詳しくはこちら。
一方でJASGAは、グリーやDeNAが中心となって作られたソーシャルゲームの協会です。CESAの会長である鵜之澤氏を理事として呼んだり、逆の事が起きたりと随分密接な繋がりが見受けられます。それはともかく、消費者庁の分析結果を受けて、以前から実施している事(未成年への課金制限など)を第三者機関に協力してもらう、といった発表をしています。なんとなくJOGAと見解が微妙にズレている感があるような気がしないこともありません。
ちなみに、会員企業はカプコンやスクエニ、EAなどなど大手ゲームメーカーが参加しています。詳しくはこちら。
そのズレが気になったのでちょっと調べて見たら、JOGAの会長植田氏はJASGAの理事でJASGAが設立される際には賛同しています。まぁたしかに日本のソーシャルゲームの音頭を取っているのはグリーとDeNAでしょうから、それらがTOPになって協会を作った方が良いというのは見えてきますが、JOGA自体がJASGA会員になっているとは思いませんでした。これはこう、何と言いますか……。よくわかりません。
オンラインゲームはもはや広い定義の意味合いしか持たず、ソーシャルゲームもオンラインゲームの一部であるというのは理解できます。ですが、今回のJOGAの発表ってどこに向けて発信したものになるのでしょう? JOGAの「会員企業の多くがソーシャルゲームプラットフォーム上ではなく、単独でスマートフォンゲームのサービスを行っている現状を考慮」して今回のモノを発表したわけですので、会員企業に向けて発信したのは理解できますが、これはJASGAの会員企業は含むのでしょうか。含まないのでしょうか。
仮に含まないとすれば、グリーやDeNA、その他大手ゲームメーカーにとっては無縁の忠告となる気がするのですが……。元より、単体アプリにしか言及していないとするならば、何とも世知辛い話にも思えます。
知らない人達から見れば、こういった組織がきちんとガイドラインを出したと言う事は、ソーシャルゲームを出している企業達は概ね従ってくれるのではなかろうか? と思うことでしょう。個人的にも、なんとなく改善される動きになるのかな? と思った一人です。ですが、組織形態とかなんだとか「どういった企業が所属していてどれくらい従いそうなのかが分からないと言う事がわかった」くらいでしょうか。
こういった協会は、極力「ユーザーにわかりやすく」伝えていった方が良いようには思うわけですが……。一体どういった決着になるのでしょうね?
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:なんかJOGAって協会がソーシャルゲームのなにがしを発表したっつーから色々見てみたら、結局よくわからんってことがよくわかったよーって話題です。
:お、おう。わからんことがわかったか。
:単なるいちゲーム好きなだけですから、わからんって事だけわかれば十分かな、とは思いました。まぁ、大人の事情があるんじゃないの? 知らんけど。いずれにせよ、しばらく待ってて見れば答えは出るんじゃない? ガイドラインに企業が乗るか反るかが出るわけだから。
:こういう協会の発表って、ユーザーも本来はきちんと読んで内容を理解すべき話なんだろうが、文章がお堅いしいまいち啓蒙活動しているようには思えないんだよなぁ……。もうちょっと、ユーザーに優しい協会が出来て欲しいモノだ。
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