連載:気まぐれゲーム雑記 第165回:インディーズと次世代機の関係が良くなってもらいたい、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第165回:インディーズと次世代機の関係が良くなってもらいたい、と言う話題
インディーズ市場を日本でも期待したい……んだけどなぁ……。
日本初のインディーズ開発者向けイベントBit Summit
あくまでも個人的意見ではありますが、インディーズの普及が今後のゲーム業界を賑わせてくれるかどうか、一つの鍵になっている気がしてならない昨今、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
わたくしめといえば、花粉症で頭がぼーっとし、くしゃみ連発で、ついでに胸や背中も痛いという酷い現実の中、どうにか生きています。……久々に、花粉に対して殺意の波動に目覚めそうになりました。
話を戻しまして、インディーズは今後のゲーム市場においてかなり重要なポジションにくるような気がしてならないわけですが、こと日本においてはほとんど目立った動きがありません。それは以前からも書いている通り、認知度の問題や市場の流れの問題でもあり、一部の日本でもメジャー級になれたタイトルはあれど、その下にある市場というのは基本的に見向きされていない現実があります。
そんな中、本日(3月9日)に日本初のインディーズ開発者向けイベントBit Summitが京都で開催されます。詳しくはこちら。
どんなイベントかと言えば、次のような感じ。
- 日本のインディーズゲーム開発者たちが海外メディアと交流を設ける場
- 国内からは、「洞窟物語」の開発Pixelや「La-Mulana」のNigoroなどインディーズ開発者たち50名が参加
- 海外メディアは、PolygonやIGN、GameSpot、Wired、Kotakuなどが京都へ来る
- ゲストとして、「レッドシーズプロファイル」のディレクター末弘秀孝氏や「Tokyo Jungle」のクリスピーズ代表取締役である片岡陽平氏、SteamのValveからもゲストが来る
- 主催は、「ルミネス エレクトロニクス シンフォニー」「Child of Eden」「PixelJunk」で知られているジェームズ・ミルキー氏
- イベントの開催は、Q-Gamesに加えPLAYISMとそのActive Gameing Mediaなどが行い、スポンサーにはUnreal Engine 4のEpic Gamesが付いている
何て羨ましいイベントでしょう。わたくしが京都府民だったら何とかして潜り込みたいです。いやまぁ、そんな人脈ありませんけど。……チクショウ。
というわけで、今日はそんなインディーズが今後日本でどうなるわけよ? という話題をしてみようかと思う次第です。
次世代機、インディーズに期待したいこと
先にも書いたとおり、日本のインディーズシーンというのは非常に注目されにくい状況にあります。PLAYISMさんはかなり頑張っているとは思いますが、なにぶん認知度が低すぎる現状は否定できません。
その根底にあるのは、発表する場が余りにも少ない事があります。日本だとコミケに参加して一躍有名になる手段が一番手っ取り早く、「東方Project」「月姫」「ひぐらしの鳴く頃に」などはその類になるでしょう。とはいえ、当然ながらこれは幸運な例であって、これらは「コミケで有名になったタイトル」として知られるという結果を残したわけですが、「インディーズ市場を賑わせる」結果にはなりませんでした。
インディーズ最大の懸案は「宣伝にお金をかけることができない」事です。そこらへんは考えてみればすぐ分かるでしょう。単なる一個人が趣味として作ったゲームをどのように宣伝するのか。そこを考えれば資金難になる、なんて事は自ずとわかります。
そんな状況もインターネットで情報共有が普及した昨今においては、ツイッターなどで多少なりともその手段は広くなりました。PLAYISMさんもその流れを上手く使っていると思います。それに、うちや他のゲームブログでゲームをしてもらってレビューを書いてもらうという手法も、インターネットが普及したからこそ出来る事でしょう。当然ながら、ステマなどではなく、ですが。いずれにせよ、やはりそれ以上もそれ以下もなく、大手には敵わない流れはかわっていません。
今回のイベント「Bit Summit」は、「洞窟物語」や「Tokyo Jungle」の開発者達が参加したりゲストだったりするわけで、つまりこういった知られている作品もインディーズだったりします。「洞窟物語」は元を辿ればPCのフリーゲームですし、「Tokyo Jungle」は、とりわけPS3では色んな意味で話題を呼んだ作品で、荒削りながらもインディーズタイトルとしてみれば十分楽しめるクオリティでした。他にも、PS3の「風ノ旅ビト」はインディーズタイトルとして有名ですし、「Mine Craft」や「テラリア」もインディーズタイトルです。
このように、インディーズとして知られているタイトルはそこそこにあり、それで活気付くかどうかというのは、開発環境やお金の流れ、発表の場があるかどうかといった部分にかかってきます。特に、PCゲームのデジタル配信で猛威を振っているValveが今回のイベントに来るというのは、日本のインディーズも注目されている……のかな? と思えてなりません。
大手企業のような大作を手掛けるとなると、どうしても開発費や時間がかかります。そしてそれは販売価格に反映されてきて、我らゲームをする人のお財布をより圧迫してくれるでしょう。そういった長い開発期間の穴埋めとして、またより安くユーザーにゲームを提供してくれる市場として、インディーズには大いに期待しているし、PS4で発表されたインディーズへのアプローチはそういった部分を期待したいわけです。
PCゲームはさる事ながら、Xbox、PS、Wii U、3DS、Vitaなどそれぞれの家庭用ゲーム機は今後開発速度やゲーム規模、価格などを考慮して、多種多様なユーザーの要望に応えられるように市場形成をしていくのが最大の望みでしょう。現時点では、PS4がインディーズゲームにより強い興味を示している中、他の機種はどのようなアピールをしてくるのでしょうか? Tokyo Jungle、風ノ旅ビトや、Mine Craft、テラリアのような知られたタイトルを生み出したインディーズ市場に期待したい、というユーザーが少なくともここに一人いますので、より多くの可能性を秘めたこの市場をどのハードも上手く使っていってもらいたいものですね!
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:京都でインディーズのイベントが開催されるらしいってんで、すんげぇ羨ましいからわたくし行きたいんだけど、そもそも場所が京都で遠すぎるし、関係者しか入れないイベントだし、次はオープンなイベントをいけそうな範囲でやってくれんかね? って話題です。
:というか、貴様はインディーズが本当に好きだな。
:そうだねぇ。ゲームとして荒削りな分、何か純粋に楽しめる部分があるって思うんだよね。通常の流通網に乗っているゲームだと、「面白くて当たり前」っていう目線で見ちゃうケースが多々あるんだけど、インディーズだとそういうのは希薄だし、むしろ掘り出し物を見つけたい気分になる感じ。……インディーズ、もっと流行っていいのよ?
:大手とインディーズのバランスがピラミッドみたいな感じに形成されれば、案外上手く回るのかもしれんな。次世代機でインディーズゲームがどれだけできるのかは注目しておきたいものだ。
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