気まぐれゲーム雑記
第645回：「ドラゴンクエストヒーローズ」はPS4を牽引するのか？

いつも通りにいつも通りな方の記事です。

上り調子だけじゃない可能性を見出すにはちょっと難しい

AZです。LINEの「ID登録してね」関連の迷惑メールが毎日のようにやってくるのですが、そもそもLINEをやっていないし若者との付き合いも希薄だとか自分の交友関係が大変切ないと言う現実を目の当たりにしちゃうので、本気で迷惑だと思います。

それはそれとて、ゲームジャーナリストなる肩書きを持つ方でもスマホに傾倒しがちな事で知られている新清士氏ですが、PS4にも不安要素があるという記事を掲載しており、その中で「ドラゴンクエストヒーローズ」や日本市場について言及しています。

来年春に「ドラゴンクエストヒーローズ　闇竜と世界樹の城」（スクウェア・エニックス）が出る予定だが、開発コストを抑えるため、「三国無双」シリーズなどに使っているシステムを応用するという。このため、ゲームとしてどこまで高い新規性を出せるか未知数で、ＰＳ４を日本で大ヒットさせるほどの力はないと思われる。

そもそも数十億円の開発費が必要なＰＳ４のゲームは、世界全体でヒットすることが前提となる。しかし、日本のゲームはＰＳ３以降、海外ユーザーとの好みの違いなどから、世界でヒットさせるのが難しくなっている。このため、日本のゲームソフト会社は日本市場のみで開発費の回収を目指す傾向が強まっており、海外にますます打って出にくい状況に陥っている。日本はゲーム機本体の売れ行きも緩やかで、多額の投資をしにくい事情もある。

［引用元：日本経済新聞］

まぁ、言わんとしたい事はわからんでもないわけですが……。

記事全体としては、PS4の成功やWii UやXbox Oneの苦戦を伝えつつ、「ディスティニー」がメタスコアで高い評価を受けていない事や開発費が高騰している事、日本だとそのリスクを背負いづらい事などが書かれています。そして、オチは毎度お馴染みの「ゲーム分野のユーザーをスマートフォンに奪われつつある」ということで、PS4がコア層にしか受けなければいずれは伸びも緩やかになる可能性もあると締めくくっております。まぁそこら辺に関しては、数ヶ月前に吉田修平氏がPS4は前世代ハードを持っていないようなコア層とは思えない人達にも売れたとも語っているので、根本が違うような気がしてならないわけですけど。

で、「ドラゴンクエストヒーローズ」に関しては、ツッコミ要素のある一文になっています。端的にまとめますと、

• 開発コストを抑えるため、「三国無双」シリーズなどに使っているシステムを応用する→わかる（コーエーテクモだし）
• このため、ゲームとしてどこまで高い新規性を出せるか未知数→一応わかる（新規性を真新しさとすれば、無双だの何だの言われたのは事実）
• だから、PS4を日本で大ヒットさせるほどの力はない→わからない（新規性が未知数じゃなければ売れるの？）

といったところでしょうか。要するに、「ドラゴンクエストヒーローズ」がPS4を牽引しないと言う因果関係がわからない内容になっているわけです。

別に、私自身は「ドラゴンクエストヒーローズ」がPS4を牽引しないのではないか？　という意見に反対したいわけでもありません。もちろん、一定の需要はあるでしょう。とはいっても、PS3との縦マルチである事や、そもそもナンバリングではない事。ジャンルも「RPGとしてのドラクエ」ではない事など色んな要素を含めて考えると、「ナンバリングのドラクエが出る時のような勢いは作れないかもしれない」という答えの方が自然ではないでしょうか？　ドラクエというブランドに、どの程度の期待がかかるのかでその見方はずいぶんと変わる一件ではあります。

当然ながら、据え置き機の勢いがない日本市場において、何か話題になるような一作が出てくるというのは喜ばしい事です。ですが、期待しすぎてもその反動はネガティブなモノとして跳ね返ってくる事が多い昨今ですし、情報は極力正しく読み取る方が良い事に間違いはありません。はてさて、今のところ日本のPS4市場において切り札的な存在にもなっているような雰囲気さえある「ドラゴンクエストヒーローズ」ですが、どのような結果を出すのかは生暖かく見守っておきたい限りですね。